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2002年10月21日(月)
2002年10月21日。


ZDnetの記事より。

【韓国メディアの報道によると、同国で映画やゲームなどの内容審査を担当する映像物等級委員会はこのほど、韓国NCsoftのネットワークRPG「Lineage」を「18歳以上利用可」に判定した。NCsoftは再審議を申し立てる予定。

 同委員会が所属する韓国文化観光部(日本の文部省)は今年5月、オンラインゲームの等級分類基準案を発表、10月から同案に沿った事前審査を始めた。同案によると、ゲーム中でプレイヤーキャラクターを殺傷する「PK」(プレイヤーキル)行為が行われるゲームは、原則として18歳以上の成人用ゲームに分類するとしている。】

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 最近話題になっている「ゲーム脳」であるとか、残虐なゲームをやることによって、現実でも残酷な行為を行うようになるというような論調も強まっているようで、とくに若者への悪影響が懸念されています。
 しかし、考えてみると「PK(プレイヤーキル)」行為というのは、ゲームというものが生まれたときから存在しているんですよね。たとえば、子供の「戦争ごっこ」みたいなものから、テレビゲームで言えば、「戦場の狼」なんて、もろに撃ってるわけですし、信長の野望なんて、リアルな殺傷シーンはないですが、一度戦闘を行えば、何万人単位の死者が出ています。
 「リネージュ」の場合は、「生身の人間が操作しているから」という理由付けがあるとするのなら、「ストリートファイター2」はOKなの?とかいう話にもなるわけで。
(あれは、殴り合ってるだけで死なないからいいの?)
 そのあたりの境界をどこに引くのか?というのは、非常に難しいところですね。
 逆に、生身の人間が操作していないキャラクターなら、いくら殺してもいいのかなあ。

 もう、かなり前の話なのですが、かの怪物RPGの主な作者のひとりである堀井雄二さんが、雑誌のインタビューで次のような話をされていました。

堀井「いちばん悩んだところのひとつは、プレイヤーがモンスターを倒したときのメッセージなんです。『殺した』『死んだ』というような表現は、プレイヤー側も後味が悪いし、子供たちもやるゲームだから、使いたくない。でも、あまりに柔らかい言葉(『改心させた』など)だと非現実的だし。
 さんざん悩んだ末に『やっつけた』にすることにしたんです」

 ゲームの世界で、しかも相手は「怪物」なのに、これだけの気配りをしてたんだなあ、と驚いた記憶があります。
 
 ゲーム好き(残念ながら、ネットワークゲームは経験がないのですが)としては、どうしてこんなにゲームばかりが槍玉に挙げられるんだろうという気持ちはあります。
 
だって、野球の練習のしすぎで死んでしまう野球部員や海で溺れて亡くなる人だって、世の中にはいるわけですから。だからといって、野球や水泳が18禁になったりすることはありえないですよね。おそらく、ゲームというのがまだまだ伝統文化としてみとめられていないから、このように「わけのわからない、あやしい娯楽」と解釈されてしまっている部分もあるのでしょうし。
 年齢制限をするよりは、作る側も遊ぶ側も少しだけ節度をもってやれば、別に18禁にする必要はないと思うのですが。

 実際のところ、最大の問題はネットゲーム依存による生産性の低下なのかもしれませんね。
正直、強くなるにはネットワーク上で死ぬほど努力しないといけないネットゲームよりは、マイペースでのんびりやれるオフラインのゲームのほうが、僕の好みではあるんですけどね。
ゲームの世界でさえも、努力をしないと英雄になれない時代。