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2002年05月03日(金)
2002年5月3日。

夕刊フジの記事より抜粋。

【“癒し系”で大ブレーク!元ちとせの素顔

 奄美大島出身の歌手、元(はじめ)ちとせ(23)のデビュー曲「ワダツミの木」がロングヒットを続けている。奄美民謡「島唄」で鍛えた歌唱力は「100年にひとりの歌声」ともいわれ、どこか郷愁を誘う歌は、若者だけでなく、40−50代のサラリーマン層まで広く支持を集めている。

 「ワダツミの木」は今年2月6日の発売以来、じりじりとヒットチャートを上昇。10週かけ、4月22日付オリコンシングルチャートで1位となった。ポップスに島唄独特の裏声とこぶしを効かせた、哀感たっぷりの“癒し系”ソング。

 「奄美は小さな集落ほど島唄が盛んで、元も小学4年の時、母親の勧めで三線(さんしん)と島唄を習い始めた」(関係者)高校3年で「奄美民謡大賞」を最年少で受賞。その実力を聞きつけた東京のレコード会社の誘いを断り、高校卒業後は兵庫・尼崎に渡り、一時は美容師をめざした。
 しかし、パーマ液が体にあわず、ぜん息を患って断念。「一度はあきらめた歌手の道を再び選んで、正解だった。上京して昨年3、8月と2枚のCDを自主制作してリリースしたころから、音楽関係者の間でその歌唱力が注目されだした」(元をよく知るレコード関係者)。

 大ブレークに地元も沸きたつ。奄美・名瀬市の商店街に応援の横断幕が掲げられ、HPで元を紹介している同町役場も、「町長が音頭をとって後援会を作ろうと準備中。故郷を見たい、という観光客も増えていて、町の知名度アップにつながる」とうれしそう。

 大ヒットの秘密について音楽評論家の富沢一誠氏は、「あの歌声には、強烈な個性と『なんだこれは?』と興味を引きつける魅力がある。声のインパクトに関しては、美空ひばり以来の素晴らしさだ。タイアップが無くても良い楽曲なら支持されるという、当たり前のことを音楽業界に突きつけた意味は大きい」と語る。】

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元ちとせさんの「わだつみの木」ほんとにいろんなところで流れてますね。はじめてこの曲を聴いたとき、僕の印象としては、すごくインパクトがある歌だけど、「濃すぎる」のでは?と思いました。でも、そんな予想(?)に反して、大ヒット。この間もラジオを聴いてたら、「聴くたびに涙が出ます」というリスナーの葉書が紹介されていましたし。
でも、僕はおおいに疑問なのですが、彼女の歌は「癒し系」なのでしょうか?こんなに人のこころをざわつかせる歌なのに。感動=癒しというような、ワンパターンな分析は、ちょっとおかしいんじゃないかなあ。
なんでも「癒し」にしてしまうという傾向は、人に何かを伝える側としては、表現力の衰退としかいいようがない気がします。
安易になんでも「癒し」で片付けてしまうのは、なんかイヤだなあ。
井川遥とか優香にだって、ほんとにみんな「癒し」を感じてるのか僕は疑問に思っているんですが。癒されてます?
すみません、あんまり元さんとは関係の無い話になってしまいました。

でも、もし「パーマ液が身体に合わない」という負の偶然がなかったら、歌手、元ちとせは誕生することがなかったというのは、不思議な感じがします。人間、何が幸いするかわからない。まさに塞翁が午。