![]() |
![]() |
先日、新聞の連載で、絵門ゆう子さんの「がん とゆっくり日記」を読んだ中で感じた怒りが、 日常にふいに訪れる、様々な出来事とリンク して、わたしの心から離れない。 「抗がん剤が効く可能性は非常に低い」 そう説明したあと、その薬を使うかどうかの判 断を患者に迫った医師がいた。 何人もの患者を抱えているので、一人一人の 人生にかかわれない。自分で考えてこいと言 うのだ。 「治る?無理ですね。でも医者は何も悪くない。 悪いのはあなたの運ですから」と、そんな信じ 難い言葉を浴びせた事実があるという。 一体、人間の価値はどこにあるのだろう? 医師になれるほどの頭の良い人間が、意に 反し追い詰められた状況のなかで、必死に光 を追い求める人たちに対して、「心ない発言」 をすること。 医学と同じく、またはそれ以上に大切な、「人 の心」について、なぜ、考えることができない のだろう? 人は、人生のなかで、どれだけ多くの「心あ る医療」、「心ある○○」に、出会うことが出 来るのだろうか。 「こんなもんか」。 そんな風に、諦めたら、おしまい。 そんな風に、相手を苦しめることに、何も感 じなくなったら、おしまい。 でも、これって、とっても難しい問題だよねぇ。 ふぅー。
|
![]() |
![]() |