監督:ポール・ウェイランド 出演:パトリック・デンプシー ミシェル・モナハン ケヴィン・マクキッド、他 オススメ度:☆☆☆☆−
【あらすじ】 トムとハンナは男女の垣根を越えた10年来の大親友。ところがハンナが長期出張に出掛けて離れ離れになってみて、トムは彼女を好きだった事に気付いた。出張から戻ったハンナに告白しようと会いに行ったトムは、そこで彼女から「出張先で出会って一気に恋に落ちた」という彼を紹介され、何と2人は2週間後に結婚するばかりか、トムは筆頭花嫁付添い人(MOH)になって欲しいと頼まれてしまう。
【感想】 米国の大人気TVドラマ「グレイズ・アナトミー」で一躍大人気になったパトリック・デンプシー主演のラブコメ。 グレイズ・アナトミーは以前DVD発売記念試写会で1話と2話だけ見ましたが、パトリック・デンプシーがそれ程婦女子に人気になっているとは失礼ながら知りませんでした。
本作、予告編は何度か劇場で見た事がありましたが、正直言って全く興味が持てなかった。 ああ、結末までミエミエのよくあるラブコメね。花嫁付添い人ネタってこの前見た「幸せになるための27のドレス」と丸々被ってるやん。1つウケると似たよーなネタで雨後のタケノコみたいにジャンジャン量産されるわネ! ・・・正直言って、予告編見た限りではそんな風にしか思えませんでしたね。
で、本作。 まあ確かにオチはミエミエだし展開も予告編で想像したまんま。別にどーって事ないラブコメです(をい) でも個人的には本作の方が「27のドレス」よりも断然面白かったなぁ。ってか、最近見たラブコメの中ではかなりツボ♪
結構笑わせるんですよね。小ネタの使い方が洒落てて楽しい。 大筋や展開〜オチは誰でも予想したまんまの話だし、逆に予想した通りの話じゃないとラブコメとして落ち着かない。 だからその判り切ったネタをどれだけ肉付けして楽しませるかが、ラブコメの醍醐味って事になると思うのですが、本作の小ネタや伏線の張り方・その伏線の落としドコロがかなり個人的に好きなタイプの作品でした。
例えば、骨董品店に2人で買い物に行った際に、ワニ皮の財布を見たハンナは販売員に「動物虐待ね」と言う。中華料理店で料理を注文する時に、トムはハンナの好みに合わせて揚げ物を敢えて注文しない。 映画冒頭からハンナが出張するまでに、「男女の垣根を越えた親友付き合い」の日常シーンをサラリと見せる。 これ等以外にも、様々な「何でもないシーン」が全て後にトムが自分の本当の気持ちに気付いたり、ハンナが結婚に躊躇するきっかけになる伏線として違和感なく観客へ提示されて行きます。
それからトムの男友達が実に楽しい。 下ネタ満載なんだけど、全く嫌味もなくカラリとしていて素直に笑えるのが好印象。これ等の下ネタを女友達同士の会話として見せられると、何だか凄く下衆で下品な感じがするんだけど、気の置けない男同志の会話だと思うと「男友達って本当にいいよなぁ〜。悪態付いても裏がなくて気持ちのいいヤツらだよなぁ〜」と思えるから不思議。
はっきり見せないんだけど、チラリと会話や表情で微妙な心理状態を見せるというやり方も好き。 個人的にはハンナの母親がハンナの部屋にアルバムを持って来て、亡き夫(ハンナの父親)が見込み違いをしていたと語るシーンがとても好きですね。 きっと母親自身もそう思っていたんであろうと。そして娘に本当に彼と結婚してもいいのか?と無言で問いかけていたんではなかろうかと思ったのですが・・・深読みし過ぎですか?(^-^;
まあそんな訳で、個人的に笑いのツボや伏線の張り方→落としドコロがかなり気に入った作品です。 もう本当に「ありきたりでどーって事ないラブコメ」なんですが、どうせどうでもいいラブコメ見るなら、少しでも自分のツボにハマる何かが欲しいじゃないですか。 てな訳で、本作は「超個人的にツボ」でした。でもしつこいようですがありきたりな話ですから!期待しないでね(苦笑)
|