2006年06月22日(木) |
着信アリ Final |
監督:麻生学 出演:堀北真希 黒木メイサ ジャン・グンソク、他 オススメ度:☆+
【あらすじ】 修学旅行で韓国を訪れる事になった高校生「えみり」は、日韓手話交流会で仲良くなったメル友青年「アンジヌ」との再会を楽しみにしつつも、校内のイジメによって首吊り自殺をし、一命を取り留めたものの修学旅行に参加出来なかったクラスメートの「明日香」の事を思い、複雑な心境だった。そんな修学旅行中にクラスメートの携帯からあの不気味な「死の予告電話」の着信音が鳴る。メール転送すれば死の予告を回避出来ると知ってパニックに陥るクラスメート達だったが・・・
【感想】 2004年に公開され、「携帯電話から死の予告電話が届く」という新しい趣向で大ヒットし、そして2005年に柳の下の2匹目のドジョウ狙いで何故か舞台を台湾に移して軽くコケて(をい)、今回「Final」と銘打ってようやくこのシリーズもネタ打ち止めにするらしい?という、日本発の新感覚ホラー「着信アリ」の最終章(なのか?)
前回台湾を舞台にして「アジア進出」を果たした本作は、かなり強引に舞台を「韓国」にしています。 全く韓国を舞台にする意味はないんですが、既に終焉期を迎えた「韓流ブーム」に巻き返しを図りたいのか?ぴよは全く知らない若手韓流スターの「ジャン・グンソク君」を迎えて、更に日本語が全く出来ない彼の為に用意した設定は「聾唖者にして日本語を読唇術で理解出来てしまう達人」という、何とも「はぁ?」な役回り。 ここまで強引だと、逆に滑稽過ぎて笑って許したくなっちゃいますね。いや、全然許せませんけど(をい)
このシリーズ、何だかんだで実は全部見ちゃってる自分が呪わしいんですが(だって何故か試写会が当たるんだもん)、もし試写会が当たらなかったら絶対に本作は見なかった。少なくとも金払って見る気はなかった。 1作目はそれでも苦笑交じりでも割と楽しんで見れたけど、それが2作目になるとツッコミまくりの凡作。 そして「Final」と銘打った本作に到っては、ツッコミ入れる気力すら湧かないクソ映画に成り下がってましたよ(溜息)
前作で「死の予告電話を回避出来る方法がある」というのを仄めかしておいて、本作がその「回避編」な訳ですが。
メールタイトルがアレ(ネタバレにはならないだろうが、一応書かないでおきますよ)ではダメだろーって。 最初っから「回避方法」が提示されちゃってるので、単なるパニックムービー状態になっちゃってる。自分の命が危険に晒された状態での「究極の人間関係バトル」が主題になってるみたい?なんですが、どーもピントがズレてるよ。
そもそも本シリーズの1作目の主題はどこかに行っちゃって、ただ「死の予告電話」だけで話を作ってる。 前作(着信アリ2)ではそれでも強引に1作目との繋がりを見せてくれたものの、本作に到っては唐突に「美々子ちゃん」を登場させた上に何の繋がりもない。中村由実がそもそものキーパーソンだったハズなんだけど、もう彼女の存在はどーでもよくなったらしいです(苦笑)
安い予算の邦画ですから、大して怖い絵でもないですしね。 作り物ミエミエの絵ではあるものの、まあそれでも女子中高生辺りなら「チョー怖〜い!」くらいは言いそうな、ジャパニーズホラーらしい「溜めシーン」で心理的に恐怖を煽ろうという作為は多少の効果を上げているだろうとは思います。
それにしても恐ろしくつまらない。 本作は「携帯」に加えて「ネット電話」という新しいツールも用意していますが、これがまた何とも寒い。 美々子ちゃんが乗っ取ってるPCをフリーズさせようと日韓の「2ちゃんオタク達」が力を合わせるんですが、多少でもPCの知識のある人間が見たら滑稽としか言いようがないですよ。こんなアホな展開は、今時ネット環境がダイヤルアップ以下の国の人達が見ても溜息モノの陳腐さですよ。
まあそんな訳で、どーしよーもないクソ映画だった訳ですが。(苦笑) 本作を唯一評価するとすれば・・・それは「着信アリ Final」というタイトルだけですよ。 「Final」ですからね。もうこれ以上クソ映画の続編が作られる事はない!という事ですからネッ
これで「宇宙戦艦ヤマト」みたいに「着信アリよ永遠に」とか言って舞い戻って来たら、マジで暴れますよ!えぇ!!
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