監督:アントワン・フークワ 出演:クライヴ・オーエン キーラ・ナイトレイ ヨアン・グリフィズ、他 オススメ度:☆☆☆−
【あらすじ】 ローマ帝国終焉期の5世紀初頭、ローマ軍で数々の武勲を挙げて来たアーサーと円卓の騎士達は15年の兵役を経て自由の身になるハズだった。ところが兵役解除の最後の条件として、ブリテンに残されたローマ人貴族を救出せよとの命令が下る。ブリテンは先住民ゲリラのウォード、新たな侵略者サクソンとローマの三つ巴になっている危険な地帯、アーサーは騎士達と共に自殺行為とも言えるこの任務を遂行するより他はなかったのだ。
【感想】 ブラッカイマー・ムービー最新作は、世界最強にして勇敢と謳われる「アーサー王と円卓の騎士伝説」の映画化。 ぴよは子供の頃に「アーサー伝説」の物語を読んだ記憶はあるのですが、内容をさっぱり覚えていません(^-^; でも伝説を知らなくても問題ないみたいです。この作品は従来語り継がれている15世紀のアーサー王伝説の映画化ではなく、実際にアーサーが活躍したであろうと言われている5世紀を舞台にし、「事実はきっとこうだっただろう」という大胆な発想でオリジナルな話にしたそーですから。
と言う訳で、アーサーがスクリーンに登場して来た瞬間、 「あれ?どうして宇梶剛士サンが出てるんだろ?」 と思ったぴよはあながち間違っていないと思う(爆) (一緒に見に行った友達は「役所広司サン」だと言い張るが、ぴよは絶対に宇梶サンだと思う!)
いきなり内容と関係ない話ですんまそん(^-^;
話は壮大、映像もスゴイ、迫力もある。 いかにもブラッカイマー的スケールの作品だなぁ〜と思いつつ見ていましたが、どーもぴよにはしっくり来ません。 まずからして「アーサー」演じるクライヴ・オーエンに花を感じないのです。 (※宇梶さんに花がないと言っている訳ではありません。)
ぶっちゃけこの映画に出演している役者さんで、顔見て直ぐに名前が判ったのはヒロイン演じるキーラ・ナイトレイだけ。きっと他の役者さんも色んな作品でお目にかかってるハズなんでしょうけど、名前を記憶しておくくらいに印象に残った役者さんではなかったという事でしょう。 実のトコロ、主役を演じたクライヴ・オーエン氏すら、名前聞いても他にどんな作品に出演していたか直ぐに口を付いて出て来ない。言われてみて「あぁ、アレに出てた人ネ」とよーやく思い出したというていたらくでして。
客寄せ俳優を使わなくても素晴らしい作品というのは世の中に沢山ある。 そんな事は百も承知で言わせてもらうけど、やっぱり誰もが知ってる(ぴよは忘れちゃってたけど)伝説の王の話を映画化するなら、せめて主人公のアーサーくらいは、誰が聞いても代表作が2,3本は名前が挙がるようなメジャー俳優を起用した方がよかったんじゃないだろうか?と思う訳ですわ。 肝心のアーサーにカリスマを感じなければ、この話自体が非情に薄っぺらく感じませんか?
壮大なセット&ロケ&人海戦術でクライマックスの戦闘シーンを迫力あるものに作っていますが、アクションファンの厳しい目で見てみるとソード・ファイトが実に陳腐です。実際に重たいソードを使って戦えばスピード感が出ないのは仕方ないかもしれませんが、スローモーションみたいなぬるい動きじゃーねぇ(^-^; これは見て楽しむ「映画」なんですから、あり得ない動きでもソード・ファイトはスピード感を出して欲しかった。
根本的にアーサーの大義とか正義とかポリシー?がわからなかった。 母親をブリテン人に殺された事をすっごく恨んでるけど、自分の中にはブリテンの血が流れてるから味方したって事?そのクセ15年もローマ帝国に従軍して散々ブリテン人を殺して来たんでしょ? ローマがブリテンを侵略していた時はブリテン人を散々殺しておいて、いざローマがブリテンから撤退を決めて、その後この地に他の侵略者がやって来ると、ブリテンに寝返って王様になっちゃった訳???
この作品、どーやらイラク戦争を意識して作られたそーでしてネ、要するにアーサーのやる事成す事「アメリカさん」を彷彿させるんですよ。 ブリテンとは本来関係ない(とは言い切れないけど)ローマ軍のアーサーと円卓の騎士達が、ブリテンとその民を救い出して平和をもたらす為に立ち上がる。そしてその後この地の王となり国を治めるのだー!
・・・意地悪な見方すると、そーいう「感じ悪い男の話」になっちゃう訳でして(笑)
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