2003年10月01日(水) |
マッチスティックメン |
監督:リドリー・スコット 出演:ニコラス・ケイジ サム・ロックウェル アリソン・ローマン、他 オススメ度:☆☆☆☆
【あらすじ】 詐欺師稼業を営むロイは病的な潔癖症に加えて広場恐怖症の男。度々その潔癖症が故にパニック発作を起こすので、相棒のフランクはロイに精神分析医を紹介した。精神分析医とカウンセリングを進める内に、ロイには14年前に離婚した妻との間に子供がいたかもしれないという事が判ったのだ。精神分析医に頼んで元妻に連絡を取った所、14歳になる娘・アンジェラがロイに会いたがっているという。はたして娘と再会したロイだったが・・・
【感想】 「エイリアン」「ハンニバル」「グラディエーター」「ブラックホーク・ダウン」と、様々なジャンルの作品に手をかけるリドリー・スコットの新作は、潔癖症の詐欺師が活躍する!?スタイリッシュ・コメディー。 実はぴよはこの監督が好きではないので(彼の作った作品が好きではない、だな)期待してなかったんですが・・
詐欺師ロイを演じるニコラス・ケイジのキャラクターが実に楽しい! 超潔癖症で食器を汚すのすら嫌い、カーペットにシミが出来るのが嫌で家の中は土足禁止。更に何事も3つ数えるクセがあって、ドアを開ける時は「1,2,3」と数えながらドアを3回開閉してからじゃないと決して開けないというこだわりぶり! この異常に神経質で、パニックを起こして過換気症候群になったり、チックが出たりする様子が実にコミカルで、ニコラス・ケイジの演技が実に巧みで笑わせてくれた♪
映画前半は、詐欺師稼業の様子や精神分析医とのやりとりと、ロイの潔癖症によるエピソードで観客を軽く楽しませておいて、14歳になる娘のアンジェラと出会ってから、俄然話が面白くなって来る!
アンジェラを演じたアリソン・ローマンは、「ホワイト・オランダー」でその演技力を高く評価された若手女優だけど、今作でも実年齢よりもかなりお若い14歳という年齢を全く違和感なく演じ切っていて、その演技力の高さは本当に素晴らしいの一言に尽きる!!彼女は本当に実力派女優だねぇ。今後も注目して行きたい1人だわっ♪
それまでのコミカルで軽妙な展開から、いきなり話がハードになって来て「え?コレはちょっと違うんぢゃないのぉ?」と、その意外な展開に正直言って多少鼻白んだのも束の間・・・ これ以上書くのは無粋というモノでしょう。この続きは是非映画館で楽しんで欲しいな♪
映画中に細かく伏線を配して、それをオチに上手に結び付けているのも好感が持てる♪ サム・ロックウェルの使い方もいいし、各々のキャラクターが見事にマッチしていて絶妙。 特に凝った撮り方はしていないのに、惹き込まれて楽しませてもらって、そして驚きの展開に納得のオチ。 何もかもが実に調和の取れた完成度の高い映画を、久し振りに堪能させて頂きましたわ♪
この映画のキャッチ・コピーは「2003年秋 絶対キレイに、だまされる」 コピーに偽りなしの映画は、本当に珍しいですよ!・・・ぴよもすっかりキレイにだまされちゃいました(笑)
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