監督:チャン・イーモウ 出演:ドン・ジエ チャオ・ベンシャン フー・ピアオ、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 18回も見合いに失敗している失業中の中年男「チャオ」は、今度こそ結婚したいと見合いした相手(バツ2のデブ女)から、多額の結婚費用を要求され困り果てていた。仲間の薦めで工場裏の放置バスを改装して、金の為にしぶしぶラブホテル「至福の間」を開業したチャオ。 ところが見合い相手に気に入られたくて、つい「自分は『至福旅館』を経営している社長だ」とホラを吹いてしまったチャオは、彼女から前夫の連れ子で盲目の少女「ウー・イン」を、至福旅館で雇って欲しいと頼まれてしまったのだ。
【感想】 「あの子を探して」「初恋の来た道」の監督チャン・イーモウが贈る『しあわせ3部作の最終章』なんてコピー打たれたら、見に行かない訳にいかないじゃないっすか!・・なーんてエラそーな事書きましたけどネ、実言うと前2作見てないんすわ(笑) 見たい、見たいと思ってる間に公開終了しちゃって、そのまま見るきっかけをなくした作品ってないっすか? 正にこの「しあわせ3部作」の前2作がそーなんだ。だからこそ、これは見ておかくちゃ!と思ってさ(軽く言い訳)
予告編を見て勝手に想像していたのとは、まるで「チャオ」と「ウー・イン」の出会いのシチュエーションや人間関係が違ってたんだけど、別にそれに関してどうこう言うつもりはないわよ。だって勝手に想像してただけなんだもん。 ただ、ウー・インが話の展開に深く食い込んで来るまでのエピソードが、ちょっと長過ぎるよーな気はした。
ぴよがこの映画を見て一番思った事・・・それは『この話は本当に「至福のとき」の話なんだろうか?』という事だ。
確かにウー・インは「みなさんと過ごした時間は至福のときでした」と語る。 本当は貧乏なのに、ウー・インを思って必死にそれを隠して、社長だと偽り彼女に仕事を与えるチャオと仲間達。ウー・インはチャオの優しい気持ちに触れて、ささくれ立った心をようやく開いて「天使の微笑み」を取り戻す・・・
何もかもお膳立てされたように心温まる話のハズなのに、オチがどうしても納得いかなかった。
結局、何も解決してはいないじゃないか。 映画というのは、観客を泣かせればそれでいいってもんじゃない。すっかりウー・イン演じる「ドン・ジエ」の、可憐で清楚な愛らしさの虜にさせられて、映画を見ながら彼女の行く末を心配する「お節介な親戚のおばはん」状態に突入しているぴよのこの気持ちを、一体どう収拾つけてくれるんだいっ!!
はっきり言って、このオチはズルいよ。本当に、ただ泣かせればいいってもんぢゃねーんだよぅ!!
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