Sotto voce
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2002年02月22日(金) 母の誕生日に思う。

母は26歳で父と結婚し、私を産んだ。

そしてもう来年には私は30になる。

きっと母は、私が決して彼女の理想の娘に育っていないことを憂いているだろう。

もうすでに結婚して、孫のひとりも抱かせていてもおかしくない年なのだから。

いつから、母が望む「いい子」でいるのが苦痛になってしまったのだろう。

こういっては何だが、小中学校までは成績上位・学級委員の常連だった私。

今思えば母の笑顔見るために、母からの賞賛の言葉を聞くために

努力するのはちっとも無理なことではなかった。

だけど、高校生になって人生最初の挫折を味わい。

家を出ることと引き換えに得た自由。

そこで心の奥底に眠っていた本当の私が目覚めたのかもしれない。

それからはもう何もかもが窮屈でたまらなくなってしまった。

母に反発した。進路も何もかも。

それをきっかけに母の期待は妹に移っていった。

妹は私と違ってかなり要領よくできているらしく、

母の期待にこたえつつも母のいないところでは羽目はずす、ということを

見事に演じ分けていた。

要領の悪い私はますます母と折り合いが悪くなり、

そして、今の状態に。

もはや顔をあわせればけんかしかしない最悪の状況になってしまった。

好きでこんなことを言いたいんじゃない、と自分の思いと裏腹に飛び出す

母にぶつける言葉に後悔し、自己嫌悪で泣いた日も数知れず。



母よごめんなさい。

私は一生かかってもあなたの「理想の娘」にはなれないかもしれません。


安積 紗月 |MAILHomePage

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