食物日記 DiaryINDEX|past|will
9時起床。パンにバター、コーヒー、オレンジジュース。シティホールへmarriage license を取りに行く。NY州法では、結婚する前にライセンスを取得する必要があるのだ。変なシステムだが、これは二人で役所に出頭してその場で取得でき、この許可を得て24時間以上経てから結婚式を執り行う事ができる。その後mariage certificateをもらい、法的に正式な夫婦となるのだ。これは、1日猶予を与えることによって衝動的に結婚することを防いでいるというのが通説である。州によっては役所に行ってその日にすぐ結婚できるところもあり、ラスベガスは有名だ。NYのmunincipal hallは歴史のあるいかめしい建物で、一見こわいが入り口のセキュリティーチェックは超適当。2階で書類に記入する。記入項目は、自分の現在の住所氏名年齢生年月日、父の名前と母の旧姓の名前、自分の過去の結婚歴離婚歴、そして自分が結婚後に名乗るsurname。結婚後に名乗るsurnameは、長い説明が裏面に記してあるが、要するに何でも良い。また、bride/gloom共にsurnameを変えない場合はno changeと一言だけ書けば良い。こんなにシンプルな事なのに、日本ではこの選択肢が許されず悩み戦っている人々がたくさんいるのだと思うと、わたしはまだラッキーだとしみじみ思う。わたしが現在居住しているアメリカという国は勝手な理由で戦争始めて勝手に泥沼に陥って苦しんでいる国だが、夫婦別姓の選択肢はある。書類を記入しているとき、その書面の簡素さを見て、夫婦別姓を望む理由が特別である必要は無いのだ、とつくづく実感する。名前はそのひとのものだ。そして、その名前を失いたくない人は、失う必要などない。ただそれだけの理由では不十分だろうか? 受付のおばさんはコンピューターに私たちのデータを打ち込みながら同時に画面をこちらに向けて確認させてくれる。打ち込むスピードが速い。そして愛想は無いが、悪い感じではない。彼女のデスクには、「Be nice to each other」と書いた3行ほどの夫婦格言と、夫とのツーショット写真が飾ってあった。様々な人種、様々な年齢のカップルがいる。コロンビア人のおじさんとおばさんのカップルがスペイン語を話せる職員と大声でやりとりしている。
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