オモフトコロアリ。
past / will
2001年03月04日(日) 卒業式。 

小学校・中学校・高校・大学と4回の卒業式を経験した私であるが、
卒業式自体が思い出に残っていると言うことは余りない。
クラスの女子生徒の大半が涙する中で、独り醒めた目で視ていた口である。
印象に残った事はと言えば、
高校の時は式の会場だった体育館がやたらと寒く、
早く終わることをひたすら願っていたことくらいだろうか。
大学時代の卒業式も式自体の印象は薄い。
強烈に覚えているのは、財布がピンチだったことだけである。

ここを逃したら一生着る機会がないかも知れないと言うので、
ご多分に漏れず、私も着物に袴という姿で卒業式に出たのだ。
自分で着付けができないので美容院を頼んだのだが、ここが鬼門だった。
着付け代が予想以上にかかったため財布が空になってしまったのだ。
それでもその時点では私にも余裕があった。
途中でおろせばいいや、と言う程度だったのである。
それが真っ青になったのは、会場となった武道館近くの銀行に入った時だ。
「…カードがない!」
この時、所持金実に300数十円だったと記憶している。
財布の中身が気になって、式でのありがたいお話は全く頭に入らなかった。
卒業生だとかで相当右がかった政治家が来賓に来て長々と話していたから、
ある意味それで良かったのかも知れないのだが、
その時はそれどころではなかった。
幸い謝恩会会場が当時のアルバイト先から目と鼻の位置にあったため、
そこで借りて事なきを得たのだが…。

それにしても1月の94円状態といい、
貧乏話には事欠かないのが大人として少し寂しい気がするのは、
気のせいではないと思う…。

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