甲斐犬ジロー通信
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2009年11月10日(火) おじさんが亡くなって



親戚のおじさんが亡くなりました。
お顔を見させていただいたら長く病んでいなかったので、眠っているような穏やで綺麗なお顔でした。

おじさんは不思議な人です。
自分の好きな事を生涯やりとおして亡くなったので誰もが

こんなに幸せな生涯を送れる人は居ない、幸せな人だ

と言います。
家族を養うために、一生懸命汗水流して働いたことが無い人。
お金の話が大嫌いで奥さんがお金の事を切りだすと、烈火のごとく怒る人で
生活を支えたのが奥さんでした。
奥さんが働いて家を買い、子供を大学迄出したので、おばさんもおじさんに引けをとらない人だと感じます。

おじさんは好きな骨董品を扱う仕事をしていましたが、趣味と仕事がごちゃまぜなので、ほとんど趣味の為の骨董品集めというのが実態だったと思います。
奥さんが仕事で家に居ない時に、怪しげな骨董仲間を呼んで売り買いをしていたんですよ。
偽物か本物か分からない皿や器、仏像など家中に置いてあり、遊びに行くと
色々見せてくれて愉快な説明付きなので本当に楽しかったです。

ジロ母が若い頃、おじさんに聞いた事があります

「おじさん、偽物と本物はどこで分かるの?」

すると、和ダンスの一番上段を引き出し、その上に板を渡し、風呂敷を敷き
怪しげな器をうやうやしく鎮座させます。
それから煙草に火を付け腕組みしながら、ずーーーーーーーっと眺めていました。

偽物はね、、、、長く見ていると嫌〜〜〜な気分になるんだよ。
本物は見れば見るほど、惚れぼれしてくるもんだ。

と言いましたが、それが分かるまで何日も見続けるのだそうで気力体力が
必要なんだと思いましたが、おじさんは大した仕事なんぞしていないから
体力なんて並みの男の半分くらいしかないけれど、見抜く力は怪力だったのです。
亡くなり方も座ったまま、目を見開いて息を引き取ったと聞いて
おじさんは死に方まで変わっていると感動してしまいました。
ジロ母の親戚では一番ユニークな存在だったので、想い出も個性的で
今でも思い出し笑いしてしまい、亡くなったことが未だに信じられません。
また愉快な骨董話を聞かせて欲しいから、おじさん幽霊になって出てきて下さい。
お待ちしています。


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