便蛇民の裏庭
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修学旅行から息子が帰ってきたので
元相方に連れられて一緒に病院へ行った
ベッドに横たわるおばあちゃんは とっても小さかった
「おばあちゃん、きたよ」
手を握った
その手は小さくて細くて
ぼくを育っててくれた大きな手だと思っていたのに
胸がいっぱいになって涙が出た
娘がおばあちゃんの手を握る
「・・・」
泣いている娘
「もう意識ないの?」
おばあちゃんの反応はない
人工呼吸器がおばあちゃんを動かしているだけ
息子が手を握る
息子はなにやらおばあちゃんにとも
独り言ともつかないことをつぶやく
おばあちゃんの頭をそっと撫でた
小さいころよくそうしてくれた様に
「ばあちゃん、またあおうね」
そういって病室を後にした
地元に戻ると
北海道神宮のお祭が始まっていた
4人でお参りをしておみくじをひいた
屋台で食べ物を買って
少しお祭の雰囲気を味わった
みんなで食べた東京ケーキは
懐かしい味がした
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