便蛇民の裏庭
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娘とはよく顔をあわせる 元夫ともよく顔をあわせる しかし息子とはあまりあう機会がない
そんなバラバラ家族で集まってみんなでご飯
たくさんサラダを用意して お肉もたくさん用意して ジュースもたくさん買って みんなが来るのを待っていた
久しぶりに現れた息子は声変わりなのか ちょっとカサついた声で「おじゃましまーす」といった
他人の子は成長が早いとかいうけれど 自分の子も離れて暮らせば同じだ
退屈窮屈そうに座っていた息子は テレビガイド雑誌を見つけるとただひたすらそこに目を落とした 手も足もぼくより大きくなってすっかりおにいちゃんだ
ご飯を食べ始めると サラダはあっという間に息子の腹に納まっていった 山積みのサラダがぜんぜん足りない 大量に作った生姜焼きも息子と元夫の腹にどんどん入っていく 競うように食べる育ち盛りと肉体労働者
「あーーーっ お風呂入りたい!お風呂入れて お父さんも昨日お風呂入ってないでしょ!!」
小学4年生の娘が父と一緒に風呂に入るという そのうちイヤっていわれるんだろうなぁと思いつつ お風呂の準備をする
服を脱ぎ散らかす二人
元夫はトランクス姿になったところで妙な動きをはじめた トランクスをTバックのように尻にはさみ ちょぼちょぼ歩きで横に前にと動き出した
「こじまよしおーーーーー!!」
と叫ぶ娘と共に大爆笑 「ふっ」と冷めた眼の息子
そしてこじまよしおと娘はぎゃーぎゃーと風呂に入った
息子に「何か欲しいものある?」ときくと 「無い。。。けれどトイザラスいきたい 何か欲しいものがあるかもしれないから」と答えた
これで近いうちにまた息子に会えるかもしれない そう思うと心が温かくなった
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