泡とガラス玉


2006年11月23日(木)      サビタハコ


時々、錆付いた宝箱を開けてみる

ひとりきりの夜に

窓からさしこむ街灯が
暗い部屋に優しく切り込んで
向こうの壁で折れ曲がるのを見ている


そのまま部屋は宇宙になって
宝箱が見えてくる

このままこの箱を忘れてしまっても
それは何の支障もない事だけれど
私はほとんど忘れそうになる時に
引っ張り出して開けている


久しぶりに開いた箱の中は
今でも本当に美しい


  ←    +    →