時々、錆付いた宝箱を開けてみるひとりきりの夜に窓からさしこむ街灯が暗い部屋に優しく切り込んで向こうの壁で折れ曲がるのを見ているそのまま部屋は宇宙になって宝箱が見えてくるこのままこの箱を忘れてしまってもそれは何の支障もない事だけれど私はほとんど忘れそうになる時に引っ張り出して開けている久しぶりに開いた箱の中は今でも本当に美しい