愚者
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2006年11月26日(日) 欠片

 人間として生きていく上で、いろいろなものを
失ってきたように思う。
得たものもたくさんあるが、失ったものも少なくない。
罪を犯したりはしなくても、心の中でこれはいけないと
思っていたことをすれば、何かを失ったような感じがする。

 それが、人生だと思えば気が楽になれるかも知れないが
振り返ったときに、多くのものを無くしたことに気付く。
魂の欠片を拾い集めるようなことは出来ないが
失ったことに懺悔する気持ちは持っていたい。

 一つ一つ歳を取るたびに、得たものと失ったものを
天秤に掛けて、笑ったり悲しんだりしている。
生きていくこととは、そんな多くの悲しいことと
少しばかりの楽しいことの繰り返しだろう。

 真っ直ぐに、自分自身が強くありたい。
そう思い続けて、今に至っている。
まだまだ愚者は賢者にはなれない。


誠幻