股・戯れ言


BBS

北池袋って哀しいよね、どこに行くにも通り過ぎなければならないからだよ

仕事でぽろぽろと北池袋を訪れる機会があるんだけど、
池袋の先なのになんにもない。
東武とJRの線路が通ってて、一度踏み切りが閉まると全然開かないのですよ。しかも開いたかと思えばすぐ閉じるし。
そして飯を食うところもあまりない。商店街が申し訳程度にあるのみですから。
なんだか80年代の初めくらいで止まっちゃっているような町だなあ。
私の中での北池袋は、「ピンクのカーテン」(私の聖典)の舞台になっていた町という印象があって、でももう時代は21世紀なんで野理子が太ももや乳を放り出していたアパートも、直子が暗い表情で歩く公園も、直子の兄・喜久男が包丁振り回して若い母親を追いかけようとするような町並みもとっくの昔に消滅してしまっているんだろうな、と思っていたんだが、そんなことは全然なかった。
むしろそういう、どん底のじめじめ感は未だ健在!なんである。
私が行くのは朝から夕方にかけてなんだが、朝方には三田村惣一郎の元から帰ってくる野理子がだるだると歩いていそうだし、路地を入ったアパートでは昼から直子と喜久男はセックスしてそうだしな。夜はわからないが、悟が友人に「安い酒ばかり飲んでいると人間が安くなる」と言われてそうなスナックもあったし。
良くも悪くも、生身の人間がどうしようもない日常を生きている感が充満している。
池袋の喧騒の横でひっそりと呼吸しているんだけど、ほぼ忘れられている感もいっぱいなんだけど、それでも絶対に消えたりはしないんだよな。あり続けるんだよな。
「人間て哀しいよね、セックスしなければならないからだよ」という名台詞になぞらえると
「北池袋って哀しいよね、どこに行くにも通り過ぎなければならないからだよ」というところか。



先日も日記に書いた「THE 女番長」シリーズをまた見てきましたよ。
今回は「女番長・感化院脱走」であります。



前の「女番長ゲリラ」見た時も思ったが、とにかく杉本美樹がいい。目がいい。
床にぶちまけられた飯を、手を拘束されたままで犬食いする美女。ともすればSM的羞恥シーンであるが、
杉本美樹の目がギラギラしているので全然マゾだとかそういうことは思い浮かばない。
綺麗というよりもかっこいい。かっこいいというよりも凛々しい。不屈の精神などという、今や相撲取りが大関/横綱昇進の時にしか口にしないような言葉を思い出す。
自由を獲得する為に逃げ回り、闘い続ける姿はいいよ。
前回に引き続き、ダイナマイトが沢山出てくるのもいい。バイオレンス満載。
そしてまた、男に抱かれる直前の、強さが脆さと鬩ぎ合いになっている表情がたまらなく美しいんだ。
男もいいんだ。渡瀬恒彦は若い頃本当にかっこよかったなーたまらんなー。最期は壮絶っつうか思わず声を上げてしまったけど。
渡瀬恒彦と杉本美樹が山小屋に篭って繰り広げるセックスシーンは、汗ダクダクでなんともエロかった。
渡瀬恒彦が浅黒くて汗かきまくってて、たぶん臭いも男臭さと汗臭さが入り混じっていて、それを受け止める杉本美樹の肌が白いのがいい対比になっていて、ああ、こんなにエロいのを見たのは久しぶりであったよ。キスも愛撫も声も息遣いも(当然擬似ではありますが)エロい。生々しい。たまらん。綺麗なホテルで、ベッドの上で行われるセクースはどうもエロく思えないのですよ。土臭くて汗臭くて、今、この状況でそんなことするこたぁないのに、でもセックスしたくてしょうがない、で、しちゃうセックスが一番エロい。と、私は思っております。
欲望に駆られる男女は愚かだけれど、その瞬間の互いの体を貪りあわなければならない現場にいたら無下に「愚か者!」とは言えんわな。快楽の渦の中にだんだんと溺れていく、堕ちていく、快楽そのものに汚されていく過程に、どうしてこんなにも惹きつけられて止まないんだろう。
偶然だろうが必然だろうが、自分の選んだ「この人」を今、本能でどうしようもなく必要としていて、相手もそうで、もうどこまでも際限なく快楽に堕ちて行ってもいいと思ってしまって、で、実際にセックスしまくるのはいい。
ああ、そういうのがしたい。そしたらセックス面倒クセーなんて思わんよ。
いや、実際にはセックスの後が面倒くさくなったりする事態(必ずしもそうなるわけではないが)は変わらないんだろうけど。まあ、そこから逃れることはできないからな。
ま、この上なく魅力的な男性に抱かれるてのもエロくはありますが。溺れていくという意味では。それを不特定多数にほいほいやっすいレベルで繰り広げたり、現実の交渉を極端に恐れるのは問題外ですな。今更言うまでもなく。


あ、映画には、さすが東映!「仁義なき戦い」併映!なだけあって渡瀬恒彦だけでなく、拓ボンに金子信雄に室田日出男も出ております。そして監督が中島貞夫ですから、女番長っつーか女囚だわな。ちなみに、今、浅草で「0課の女・赤い手錠」が上映中だってよ!行かないと。

ちなみに見ていた時、隣に座っていたのは暴力温泉みみず芸者でヘアスタイリスト的なあの人でありましたよ。
こないだ、「デモ田中と無礼ボーイズ」のライブを見たばかりだったし、「嫌オタク流」を読み終えたばかりであったので話しかけようか3秒くらい迷ったけれど、やめておきました。そういうの嫌いそうだからなあ。





さて、明日は久々の出張でござんます。
今月は金がないから旅は無理だと思っていたのですが、そんなところで出張とは運がいい!
いや、やや嘘。同僚が「俺、出張なんだよねー」と言ってきたので「いいなーいいなーいいなーいいなー」とエンドレスで言い続けたら譲っていただけたのだった。言ってみるもんですな。
しかもだ!
私の去年の目標は
「東北6県の中で唯一行ったことのない青森に行く」
というもので、まあ、叶わないだろうよと思っていたんだけど、12月末に出張があって滑り込みセーフで達成したのだった。
で、今年は
「九州で行った事ないのはあとは鹿児島のみ。鹿児島は第二の青森となるのか!」
と思っておりまして、ひっそりと今年中に鹿児島に行ければいいなーと思っておりました。2月末くらいから。


今度の出張先は
その鹿児島なのです


すげえ!口にしたところは行ける様にできてるんじゃないのか!
なんかちと怖いが!
(ってそれだったらメキシコも行ける筈だが行けてないのでそんなことはない)

ま、今までの経験上、九州に行くと泥酔する、しかも芋焼酎ちょい苦手という法則があるので
やや怖いんですが、ま、頑張ります。
旅のお供はすでに万全ですよ!
奥田英朗の伊良部シリーズ最新刊も出たしね。(いやー本屋はこまめに覗くもんだ)
スティーリーダンの他のCDを戴いたばかりであるしね。(詳しく知らないのでタイトルど忘れ)
2006年04月14日(金)

音楽す気まんまん

今日の俺は化粧が異常に濃いです。
自分でも思うくらいだ。「なぜ70年代顔?」と指摘されたが、それはたぶん、今日は女番長を見に行くつもりだからですよ。
しかし圧倒的に多かった指摘は
「コンパ?」
でありました。
コンパじゃねえよ。
俺の周りにはコンパ誘ってくれる人がいないよそもそも。それ以前にコンパに誘われない人員だったよ俺。


一年に一度、必ず「スミスばかり聴きたくなる時期」と「スタカンばかり聴きたくなる時期」というものがあるんですが(な?俺ってホントに増井編集長時のロッキンオンに侵されているだろ?)今年も来ましたよ、スタカン期が。なんかサンマの季節が参りました!とか牡蠣の季節到来!みたいなノリだな。なぜか魚介類と並列。
モリッシーの新譜が発売されておりますので、本来ならばスミス期のほうが訪れてもいいような感じもするのだが、まだ買ってないからなー。ある日の帰り道に頭の中を「スピークライクアチャイルド」が駆け巡ったってだけで、もうそっからはスタカン一直線だ。ちなみに今は労働中ですが、プロミスドランドの「オーイエーオーイエー」ってのが脳内エンドレス状態であります。仕事しろ。
それにしてもこのスタカンブーム、もうちょっと時期が早くきていたらよかったのにーそしたらポール・ウェラー来日公演も見に行ったのにー惜しい。


スタカンでふと思い出したことがひとつ。
職場に、大層素敵な方がいるんですが、部署もビミョウに違うし仕事でカチ合うことも殆どないし、そもそも共通の話題ナッシングという日々がしばらく続いておりました。
しかしたまたまその人の席を通りかかった際に、 机の上にスタカンのアルバム(「アワ・フェイバリット・ショップ」)が置いてあったのを目撃。その数日後再び見たらスティーリーダンが置いてありました。
おお、音楽好きだったのか!
それから一方的に親近感が湧いたんで、ある日たまたまエレベーターが一緒になった時に唐突に「スタカン好きなんですか?」と声をかけてしまいました。
先方は唐突な問いかけに驚いていましたが、「スタカン知ってるの?」と応じてくださり、それから僅かな時間ながら音楽談義をさせていただいたのだった。
それがちょうど1年半くらい前のことか。
その後、職場全体の飲み会の時に長丁場で話す機会に恵まれたんだが、スクリッティポリッティやドゥルッティコラムも好きだそうで、その頃たまたまスクリッティポリッティの初期のアルバムを購入したことを告げたところ、「是非貸してほしい!」と言われて、そっからCD貸し借り交流をするようになったのだった。
ああ、音楽好きでよかった、と思えた瞬間であったよ。


なんかこれって、音楽好きの中学生か高校生男子(童貞)が普段だったら絶対縁のない女の子に
「××君だったら●●(アーティスト名)のこと知ってる?
うちのお兄ちゃんから聞かせてもらって、気に入ったんだけど」
と声をかけられて
「は、はははい!●●、オレも大好きで!△△(アーティスト名)なんかもいいよ!今度オレのおすすめのアーティストのレコード貸すよ!」
と、気張っちゃって、一晩中かけてレコードを選んだり、頼まれてもないのにベストテープを作っちゃう(しかもご丁寧にライナーノーツ付き)心境に似ているな。ベストテープはさすがに作らんが。
ああ、俺ってホントに童貞気質!
でも誰でもこんな経験あるんではないのか、音楽好きであれば。 いや、音楽好きであろうとなかろうと。


そんなわけでその方から今までトム・ウェイツなどを借りたりしていたんだけど、ここ最近はドナルド・フェイゲンの話などをしていました。
そしたら今度ドナルド・フェイゲンのDVDやら何やら(名前忘れた)をお貸ししてくださるそうで、ああ、ありがてぇ。
音楽好きやっててよかったアゲイン。
しかし、

「代わりに何かオススメなものを貸してよ」

と言われたんだが、一体何を貸していいのかわからん!俺インディーギターロックとフォークしか聴いてねえから!今はスタカン期だけど、その前はクラッシュしか聴いてなかったから!グギャー。
そんなわけで先日の夜中、家の中のものをひっくり返して聴き倒しました。
うあー20代も後半になって童貞作業だよこれじゃ。これで頼まれてもいないライナーノーツなどを(しかもルーズリーフに)書いちゃったらホント重症。ま、生涯童貞だけどな。ちんこないから。

などと思いながら、わっせわっせと選び終えたのが午前2時半。
なんとかチョイスしたのがモーフィーンでありました。
って今のアーティストじゃねえし!死んでるし!
しかしこれが精一杯だったんですよ。底浅い俺。


というわけでそんなやりとりをした当日に夜中まで自分のCD棚と格闘し、翌日はモーフィーンをカバンに忍ばせて出社。
まあ、すぐに作業に赴いたんですが、なぜか過剰に
「話をした翌日にすでにCD持ってきている俺って、なんかやる気まんまんじゃね?横山まさみち?」
という思いに駆られ、そのCDはカバンの奥底に眠らせておこうとまで思っておりました。
ザッツ考えすぎ。どうでもいい気の使い方だな。
でもまあ、社に戻って喫煙所に行ったらそのお方にお会いしてしまったのですよ。
そしたら自然に口をついて出てやんの。
「私、今日、CD持ってきましたよ」
あーほーやー。
オットセイが踊りだしてしまうわー。
しかし、その方も「ホント?俺も持ってきたよ」と返してくれたのですんでのところでセーフ。
おずおずとモーフィーン片手に席をお尋ねすると、なんとまあ、5枚のCDを渡されました。
なんだ俺、全然横山まさみちじゃねえじゃん。ヨユーヨユー。
いや、ウソです。本当に本当にありがたいことですよ。1枚しか持ってこなかったのに5枚も貸していただけるなんて!
音楽好きやっててよかったリターンズ。

で、貸していただいたCDの内訳ですが

スティーリーダン、ドナルド・フェイゲンとマイク・マクドナルドとボズ・スキャッグスのやつ、リー・リトナー、
プレスリー、あと名前失念


AOR好きだったのか!(プレスリー除いて)
私がもっとも手をつけていないジャンル、それこそがAOR/フュージョンなんであるよ。
(いや、ホントは他にも手をつけてないジャンル山ほどあるんだけどな)
しかし、モデルプランツに言われるまでもなく、俺もいいオトナでありますので、アダルトコンテンポラリーに手を出してもいいじゃないか。つうわけで聴いておりますよ、スタカンの合間を縫って。
マイク・マクドナルドの唄っている曲がかっこええ。スティーリー・ダンもたまらん。
まだまだいろんな音楽を聴けるということは幸福であるなー。
音楽好きやっててよかったフォーエバー。

しかしAOR好きの方にモーフィーン貸して果たしてよかったのか。それだけが気がかりだ。
吉田照美の「やる気MANMAN」リスナーの方に横山まさみち先生の「やる気まんまん」を貸してしまうような失態のような気がしないでもない。ってヘタクソな喩えだが。



毎度毎度の告知でありますが、
キタコレ!戯れ言を更新いたしました。
今回も長文でありますが、宜しくお願いいたします。
今回はムダに熱い!
でも懲りずに読んでくださいまし

http://d.hatena.ne.jp/maaa55/
2006年04月11日(火)

ペニーズバック・マウンテン

今月は空前絶後の財布ピンチなので、旅はできないのです。
ただでさえ出張も減っているというのに、たまらんな。私から旅を取ったらどうなるかわかってんのか、オラ、エーッ!
って誰に向かって言ってるのかよくわからんが。
先週、出張話が出てて、おお、やっときたかーと浮かれていたんですが
30分後には取りやめになりました。
HISAN 30 MINUTES
と、無駄に英語にもしたくなるくらいです。
私に音楽的才能があったらこのタイトルで曲書いてるよ。

そんな具合なのですが、先週、お情け程度に遠出がありました。
本当にお情け程度です。
平塚ですから。
今までに比べたら全然遠出じゃねー!
と、叫びたくなりましたが、当方平社員、そんなことは勿論言えません。おとなしく指令に従って行ってきました平塚。
平塚かよ競輪かよらいてうかよなどと文句を垂れていたんですが、電車に乗ってみると結構遠いのな。
東京駅からちょうど1時間。
電車賃は片道1110円。
十分遠出。東京駅は始発駅でありますから、当然座ったままで平塚着。車中ではおむすびも食ったし本も読んだし口開けて寝たりもしたわ。正直ナメておりました。あいすいません平塚。
ちなみに、私は大学時代東京駅から戸塚まで通っていたんだけど、学校行きたくないプラスつい眠ってしまって戸塚を通り越して辻堂、茅ヶ崎、平塚あたりで目が覚めると言う事態が何度かありました。一番遠くに行ったのは真鶴だったか。故意に沼津まで行った事もありました。JR東海管轄まで足を踏み入れておったんだな今思えば。沼津まで行ったときは「学校さぼりたい」「寝ていたい」というよりも、「この電車はどこまで行くのか」とか「旅に出たい」って気持ちでいっぱいだった。今思えばあれも私の旅人生のルーツであったんだな。その時は定期使用だったので改札の外には出てないんだけど。

話がそれた。
平塚ではいつも通りお仕事こなして、気がつけば午後2時。
世間ではすでにランチタイムも終了の時間。さてどこで昼飯食おうかと思案しながらバスに乗って平塚駅に向かっていたのですが、駅ロータリーにバスが滑り込む寸前のところで、窓の外に「Denny's」の看板が見えました。
おお、デニーズ。ランチタイムは終わってもファミレスだったらまあ、いいや。
そう思って段ボールを抱えながら(私の仕事ってのは上下作業着だとか、段ボール携行だとか、ホントに土方なんだよ)えっちらおっちら看板に向かって歩いていったのです。
それまで私は平塚駅周辺のしくみをよくわかっていなかったんですが、駅を出て向かって左手側のアーケード商店街が食事できるところだったようですね。そっちで七夕も開催されているようだ。
しかし私が向かったのは駅を出て向かって右側。だってそっちに看板が見えたから。
なにやら怪しいポン引きのようなのがいたが気にせず看板の掲げられているビルに辿り着く。

あれ?
こんな老朽化したビルにデニーズなんかあるのか?というくらい古いビルには何やら風俗店の看板が同じビルにワサワサと貼ってある。デニーズって風俗ビルと同居するようなとこだったっけ?ファミリーレストランと謳っているのに。
おかしいな、でも階段上っていけばあるんじゃないのかデニーズ。
と思いながらビルに入って行こうとしました。
その前に入り口に貼ってあるビルに入居している店のリスト(ビル内案内みたいなやつな)を見た。
今思えば、あの時あれを見て本当によかった。
だってサ、よく見たらサ

Penny's

って書いてあったからサ。
Dじゃないのかよ!Pなのかよ!
我ながらなんたる勘違い!恥ずかしくてたまらん!
こんな初歩的な間違いをするなんて!
おまけにこのビル(風俗ビル)に入ろうとしたところを降りてきた人に見られた。
普段だったら冷静になって、ここの看板を写メに撮って「ネタ戯れ言」(全然更新してねえけど)に載せるところだったんだが、あまりにもあまりにもな間違いをしたことと、人に見られたことで動揺してしまって写メ撮ることすらできませんでした。俺ほんとダサイ。
その後駅ビルでメシ食ったわ。

というわけで画像はありませんが、ホントにあったんだよペニーズは。
ためしに「平塚 Penny's」で検索してみてくださいよ。ウソじゃないってば。



ちなみにペニーズ、わたしゃてっきりヘルスだと思っていたらピンサロらしい。
というのは、ググってみたら感想文がたくさん出てきたから。あ、今風に言うと「抜きキャバ」か。
あまりの失態を忘れる為にその感想文をいくつか読んだんだけど、
この店どうこうと言うよりも、風俗店レポートつうか体験談書いている人たちって何故群れで風俗店に行ったりするんだろう。
あと呼び名で「探検隊隊長」とか「会長」とか「隊員」とか言うのも昔から気になっていたんだが、ここにも例に漏れず「会長と調査してきました」なんてレポートが。1人で抜いてこい1人で。
うちの会社にも群れて風俗に行く人は多いし、「××さん、今度連れてってくださいよー」なんていうのもよく聞く話だけど、なんで1人で行かないのか。1人でだったら別に行く必要がないからなのか、1人で行くと恥ずかしいからなのかがよくわからん。
私の貧困な想像力で思いつくのはただひとつだけだ。
以前の出張日記で書いたことを引用


>この出張、気を抜くと名古屋のヘルスや金津園や雄琴に行きたがる人たちに
>奪われそうになっていたのですがなんとか死守しました。
>「おまえら(すべて先輩)雄琴や金津園がそんなに好きか!」
>とオフィスで言ったら「声でかすぎ」と怒られたけど。
>でもその代わり今週末の札幌出張は逃しました。ぐえ。
>またまた悪いところ行きたがりの人たちが「俺が行く」とか言い出したので
>「おまえら(すべて先輩)はすすき野でコレ(グーサインに似たやつな)す
ることしか考えてないからダメだ!」
>とオフィスで言ったら「下品」と非難されたけど。
>
>こういう時に男性はうらやましいなぁと思うのです。女性に歓楽街はないからなー
>女性用歓楽街があったとしてもそれは利用したくないんだけども。
>そう考えると何が羨ましいのか。
>それは、たぶん、「風俗を通じての連帯感」に自分が決して入り込むことができないからであろう。
>その連帯感だけに嫉妬するんだたぶん。
>誰と誰が一緒に風俗行ったとか聞くと「誰」の部分は激しくどうでもいいもんな。
>一緒にの部分だってむしろどうでもいいのかもしれない。
>「自分は絶対にそういうことができない(女だから)」ということに
>イラついているだけなんだろう。
>おお、たかだか風俗の話なのになんだかピート・タウンゼンドの
>「バンドは音楽ほど重要じゃない。音楽はオーディエンスほど重要じゃない。
>オーディエンスはその間に生まれた共通の連帯感ほど重要じゃないんだ」
>ってやつくらい話が大げさになってきたな。大体この言葉自体うろ覚えなんだが。


一緒に行く/同じ店で同じ体験をすることによって生まれる連帯感が重要なのかも、くらいしか想像できないですよ。
やたらめったら使われる「会長」だの「隊員」だのというのは仲間意識っぽいし、皆揃って「女の子があんまよくない」って書いてるし。評価の方向が一緒。というか意見一致。あと、「俺だけが知ってる店だぜー」的な優越感で書かれているレポートがひとつもないのには恐れ入った。「まあまあだったよ!皆も体験してみて!」という呼び込みのようにすら見えた。もっともらしく「新規開拓」なんて書いてあったのもあったしな。なにが新規で開拓だケッ。
ちなみに引用部分の出張日記を書いたのは2005年2月で、当時一緒に仕事していた先輩さん(風俗好き)を慕っていた(当然ながらnot男女関係)ので、その連帯感に入れないことに嫉妬していたんだな。飲みに行ったりムダ話したり一緒に仕事したりは全部楽しくこなせるのだが、風俗は行けないから俺が。当たり前だが。しかし月日は流れてその先輩さんも去り、今は風俗連帯感を自分も共有したいなーうらやましいなーなんてのは微塵も思いません。むしろ風俗話をしている同僚に

「さっさと金の関係卒業しろ!彼女作れ!」
「1日10回オナニーしろ!」

と姑のようにというか引越しオバハンのようにというか、まあ、そんな感じに言っております。
1日10回オナニーしたら血が出るよ、と返されましたが。


私は常々「女はむれる(ダブルミーニング)生き物だ」と思っていたんだけど、それは女だけじゃないのですよ。
男も群れます。(蒸れるはない)
たぶん、女よりも男のほうが連帯感とか、なにかを共有したりするのとか好きなんだよな。
何度も書いているけど、女同士の仲間ってのは実は仲間じゃないから。何かにつけて優越感だの劣等感だのを感じやすいライバル同士が同盟組んでいるようなもんだから。そして私はそういう集いが嫌でたまらんのだけど。
まーそれは別にいいんだけど、男女問わず慕っていたり恋煩っている相手が他の誰かと共有しているところに自分が絶対入れないとわかると人間ってやきもきして、「それは私に何かが足りないからだ!キーッ!」だの「向こうと一緒にいるほうが楽しいんだ!クヤチー!向こう側全員死ね!」となるものです。(ちなみに私の場合は「くそー!私にちんこがないから風俗誘ってもらえないのか!」だった)私は女なんで男側は詳しくわかんねえけど、自分の男が自分よりも男友達といるほうが楽しそうだったりするとなんとなくおもしろくない、腹が立つって人は多かろうよ。そういうことが言いたかった。
でも、大体冷静になって考えてみると全然大したことないんだよな。だって彼らが共有している内容って、自分にとっては全然必要ない事なんだから。自分が興味があることに全力を注ぎ、それを共有できる人と共有したほうが何億倍も有益だ。てめえの男や女と趣味だの経験だのなんか共有しなくてかまわねえだろうよ。だっててめえの男や女である時点で仲間連帯感以上に確固としたものを共有しているんだからアナタ方は。平たく言うとちんこやまんこなどを(いや、それ以外のこともあるけれど)。

だからこそ、「趣味が彼氏/彼女」のようなのは絶対にやめたほうがいい。
自分個人が何かに興味を持つことを激しく勧めます。自分の考えを持つべきです。
自己が曖昧だったり無趣味だったりする人はいざって時あっさりと負けちまうぞ。仲間意識持っている人たちと相手がちんこまんこまで共有することは決してないんだから、その繋がりに自信を持った上で自分を持て、と言いたい。
ま、稀にブロークバック・マウンテンのような予想外の事態になることもあるかもしれんがな。そうなったらもう手に負えんわ。



明日火曜日はキタコレ!戯れ言更新日であります。
ブロークバックマウンテンを取り上げるわけではないですが、明日になったら覗いてくださいまし
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2006年04月10日(月)

バイアグラーにご用心

「ちびマッチョはエロい!エロいっていっても欲情してしまう方向のエロではなく、うわあ、お前なんでそんなに生々しいんだよ、気持ち悪いよ、という方向のエロなんだ!」

ということを以前、この日記に書いたことがあったのですが(私の中のちびマッチョの頂点はドカベンに出てくる谷津吾郎)、それから2年弱経った今でもこの説はゆるぎません。
ちびマッチョはエロい、ではなくいやらしい。
それも「いや」の部分を「嫌」にあてはめる方向のいやらしいであります。
最近は電車通勤もしていないので、ちびマッチョと交通事故の如く遭遇してしまう、あるいはちびマッチョのいる現場をうっかり目撃してしまう機会もめっきり減りました。今、私はとても平穏な日々を送っているのです。
テレビもあまり見ていないので、TBSアナウンサー(ちびマッチョの巣窟)を見かけて慌ててチャンネルを変える、というような事態も最近ないしな。

と、思っていたんだが、ちびマッチョに並ぶ新たな「いやらしい男性」を目撃する機会が増えてしまいました。
この世にいやらしい、否、嫌らしい男がまったくいない場所はないのか!

それはわが社のとある営業部門の何人かなのですが、

・中途半端な髪の長さでオールバック
・無駄に色が黒い(テカテカしている)
・筋肉質デブ
・社内では常にノーネクタイ
・銀縁メガネ

うああああ。書いただけで気持ち悪いよー
そんな男ザラにいるじゃねーかと思われるかもしれないが、この男ら、妙なバブル引きづってる感があるんだよな。
胸と腹を突き出して妙に余裕があるように歩くサマとか、生々しい。なんだその自信は。
っても全然別部門の腐れ現場要員のわたくしが彼らと顔を合わせる機会は殆どないのだけれど、喫煙所で遭遇することは避けられないんだよな。
特にアシスタントの女の子を連れて彼らが喫煙所にいる時に遭遇してしまうと大変だ。
もう、殆ど公然わいせつ罪だからな。検挙スレスレ。
先日、現場に遭遇してしまった時はたまらなかった。
私も最初から話を聞いていたわけではないが、結婚式についての話をしていたようで、その色黒男が
「いやーマジ結婚式って金飛ぶよな〜だったら呑みに行きたいよな〜」
と漏らしたのでありますよ。普通の人が話すならばなんてことのない会話だ。
しかしながら、アシスタント女子のくだらねえ話を熱心にきいたり、気の利いているような話を振ったりする色黒リーマン、
私には、なぜだかわからないが、
黒のビキニブリーフ一丁に見えた。
あ、それだけってわけではないか。
黒ビキニブリーフ一丁にリーマン靴下履いているように見えた。
なんというか、セックスのことしか考えていないぬめぬめした生き物に見えたんである。
見てはいけないものを見てしまった感でいっぱいになりましたよ。
ああ、嫌らしい。思い出しただけでも吐き気がする。
今更書くまでもないことだが、私は性欲なんて汚らわしい!と思っている人間ではありません。性欲は人間にとって大事であるよ。
私を含めて、殆どの人間は普段ちんことまんこのことしか考えていないと思っているよ。
けども、性欲をオーラの如く放出している、むしろ性欲そのものみたいな男はやっぱり気持ち悪いな。
っても私はスピリチュアルカウンセラー(ってなんだよホント。なんであんなに売れてんだ)ではないのでオーラも性欲パワーも見えないわけですが。
性欲そのものって妥当な言葉ではないな。
もっと正確に言えば、とてもありきたりな言葉だが、
「全身性器のような男」
「全身常に勃起状態チンコ男」
あーホント気持ちわりぃ。勃起したちんこは性交時にはありがたいけれど、それ以外では必要ないから。
少なくとも女にとっては常に勃起状態ってありがたくないから。
勃起状態もいやらし具合は時と場合によっては必要だが、それが必要ない時まで振りまかんでもよい。必要な時に発揮してこその勃起/いやらしさ。普段から振りまいてたらただの安モンだろうよ。バイアグラもありがたくねえよ。
ああ、イナバウアー風にこれからはその色黒男のことをバイアグラーと呼ぶことにしよう。



キタコレ!戯れ言はこちら
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2006年04月06日(木)

20代後半に火を貸してください

月曜に知り合いの方々がライブをやるというので見に行ってきました。
そこで見た蛆虫というバンドに大変感銘を受けましたよ。これはすげえ。リアルダメ人間の生き様が痛々しい。
しかもダメ人間であることにうずくまっているわけではなく、あがいてあがいて、それでもそこから抜け出せないという叫び。響くなあ。蛆虫はAV業界の方々のバンドなんだそうですが、いわゆるAV色が希薄なのがいい。傷ついて、のた打ち回って、あがいて、それでもえんえんと続いていく毎日をおんなじようにぐるぐると生きていて、そんな日常の中でバンドをやることが必然であるという佇まいがいい。バンド名の「蛆虫」がすでに自覚ありきでいい。
ポーズだけでバンドやってる奴らはいっぺん死んじまえ。立ち位置がわかってない奴は全員死んでしまえ。
オリジナル曲もよかったが、五輪真弓の「煙草のけむり」をカバーするのがまたいいんだ。この曲は本当に素晴らしいよ。
火を貸してください〜僕の暗い心に〜って曲なのですが。


あと「ボーイズ・オン・ザ・ラン」という漫画を読んだんだけど、
このマンガは画期的でありますよ。私と同世代のサラリーマンのマンガなんだが、この情けなさは私が普段日常でよく見ているものと寸分違わず同質。
いつもいつも世の中で取り上げられるのは30以上の男女と働いていないニートや引きこもりの連中、そしてフリーターにこれから就職するであろう学生ばかりで、普通に就職している20代後半の人間てのは男も女も語られることがほとんどないという現状。上を見ても下を見ても絶望的で希望なんて全然なくて、でも生命を維持できる程度のお金はもらっていて、別に反抗したり闘わなくてもどうにか生きていけるから何も言わない。この世代はとても空虚なんですよ。大変なのは負け犬やネットで起業しようとしている30代だけじゃないけれど、彼らが吠えているのを見るとなんも言う気にもならないからな。
だからうんと上の世代から見ると従順に見えるけれど、いっぱいいっぱいなんだよなホントは。自分から社畜になる道を選ぶ奴も多いし、趣味がなんもない奴なんてザラだし、恋愛や結婚に対して臆病になってる奴をよく見るよ。その反面長く付き合ったら即結婚する人も多いが。
どっちにも共通しているのは、選択肢がどこにもないってことか。あくまで私の肌で感じた印象だけど。
うまく生きること、スマートに仕事をこなすこと、成績を残すことを促されて、それをとりあえずやるしかないような感じだ。空虚だよなあ。共通する幻想だとか認識だとかも自分たちで作り出してないし。ボーイズオンザランはちんこまんこのことが多めだけれど、その「無」ぶりがかえって私らの世代なんだろうなと思う。続きが大変気になる漫画であるよ。
そして今度改めてちゃんと感想文を書くことにしよう。


最近、会社にいると自ら進んで社畜になってる奴をよく見ていてなんだかなあ、と思うのです。
私が思っているだけなのか。そうではないと思うんだが。
働いていようとそれはそれで下流だよなと。あ、私にとっては金持ちだろうと会社にずっと残って毎日仕事しているようなのは
下流なんですがね。会社内ですべての人間関係を結ぼうとしている奴とか。安易だよなあ。安いよなあ。
会社に限らず、自分の働くテリトリーですべての人間関係を結ぼうとしているのもな。近マン繰り返すような奴とか。
まあ、そこから出ようと思っていない奴はそれでいいんじゃないの。勝手にやってて欲しい。


さてさて、キタコレ!戯れ言、火曜日更新すると言っておきながら1日遅れで更新してしまいました。
遅くてすいません。昨日はその大半を寝て過ごしてしまったもんで。
こちらもよろしかったらどうぞ。
http://d.hatena.ne.jp/maaa55/
2006年04月05日(水)

【キタコレ!戯れ言番外編】コレコネー!戯れ言

もう4月であるよ。早いよ一年は。
てなわけで、4月最初の衝撃はこれでありました。

今夏、Epicより3rdアルバムのリリースを予定しているオーディオスレイヴ2度目の来日決定!

<UDO MUSIC FESTIVAL 2006>
7/22(土)、23(日)7:00開場 11:00開演 21:00終演(予定)
富士スピードウェイ / 大阪・泉大津フェニックス(同時開催)
http://www.udo.co.jp/festival/index.html


私の永遠の(一方的な思い込み歴13年の)恋人、クリス・コーネル様が待ちに待った来日であるのに
なんでウドーフェスなんだよ!
一番行かないイベントに出ないでくれよ〜たのむよ〜
他のウドーフェスの面子

KISS/ Santana/ Jeff Beck/ Soft/ The Click Five
The Doobie Brothers/Godsmack
Audioslave/Endeverafter/Nuno Bettencourt/Porcupine Tree

オーディオスレイブが浮いている気がするのは私だけか!

しかし、サマソニが10代〜20代前半向け、フジロックが20代後半〜30代向けであるのに対して
ウドーフェスは40代50代を狙ってるんだなあ。あとロックフェスを作るとしたらオーバー60の世代のロックフェスをやると受けるかもしれませんな。プレスリーとかベン・E・キングとかドリフターズとかベンチャーズとかビーチボーイズとかサム・クックとかオーティス・レディングとかウィルソン・ピケットとか。まあ死んでいる人も多いですが。一応うちの父親の趣味を参考にしてみました。最近はデアゴスティーニの「ゴールデンポップス」シリーズを真剣に集めているみたいだ。祝・定年退職。

ちなみに先日、コマ劇の前を歩いていたら「松平健コマ劇公演 弁慶 唄う絵草紙」「夏川りみカーニバル」らに混じって、とても素晴らしい公演の告知が貼られておったのでした。
「え!夏川りみってコマ劇で座長をやる方向に向かっていたのか!」という驚きにも触れたいところだが。


2006年新宿コマ劇場6月公演

新宿ルネッサンス FOLK and ROCK FES!
開催日時 2006年 6月 16日 (金) 他

6/16(金)出演
伊勢正三withセンチメンタル、シティ・ロマンス、井上堯之、泉谷しげる、大野真澄(元ガロ)、尾崎亜美&小原礼、唄人羽

6/17(土)出演
五つの赤い風船、イルカ、早川義夫(元ジャックス)、斉藤哲夫、なぎら健壱、ビリケン

6/18(日)出演
杉田二郎、りりィ&バイバイセッションバンド、加川良、遠藤賢司、大貫妙子withAJI、平川地一丁目


こ、これは・・・行かないわけにはいかないな。
しかも何故か、エンケンや早川義夫が出ている日ではなく、6/16のが見たい・・・ざわ..ざわ...(←なんとなくつけてみた)
3日通し券もあるそうで。うあーどうしようかなどの日行こうかな。
ちなみに、話は戻るが「夏川りみカーニバル」には古謝美佐子なんかも出演しているらしい。それはそれで見てみたいが。



さて、先日は久々にCDまとめGUY、否、買いをしたのでありますよ。
っても大した量ではないのですがね。

デペッシュモードの新譜からの先行シングル
ホリデーウィズマギーの新譜
the Most Serene Republicの新譜(ブロークンソーシャルシーンとこのバンド)
ANNA OXYGENの新譜(キルロックスターズの女エレポップ)
ニコル・ウィリス&ソウル・インヴェスティゲイターズの新譜
プリンスの新譜
ドナルド・フェイゲンの新譜
アレサ・フランクリンの旧譜


まあ、このへんは須らくよかったです。まだ聴いてないのもあるけど。
俺がドナルド・フェイゲン買ったっていいじゃないか。(沖縄行きの便で聴いたらメタクソによかったので)
で、調子に乗ってとあるDVDも購入したのでした。

そのDVDの名は
「マザーシップ・コネクション:ラスト・エンジェル・オブ・ヒストリー 」


先日、東京のとある映画館で「漆黒の音楽」というレイトショー特集上映が組まれておったのです。
作品は週変わりなんだけど、私がこの特集に気がついた時にはすでに「マザーシップコネクション」は上映終了していたのでした。
内容だけ読んだら、もうこれに行きたくてたまらなかったのだ。
以下、公式サイトより転載


黒人音楽はどのように進化してきたのか
本作はPファンクの総帥ジョージ・クリントンから、テクノのパイオニア、ホアン・アトキンスやデリック・メイ、さらに黒人初の宇宙飛行士であるバーナード・R・ハリスなどがインタビューに答え、黒人音楽文化の最重要キーワードである、“ブラック・サイエンスフィクション”と“アフロ・フューチャリズム”を理解する上で最も有効な作品である。19世紀にアフリカから連れて来られ、歴史的に虐げられてきた彼らの音楽が、今や世界中にインパクトを与え続けている真の意味を理解することができるだろう。1995年にイギリスで制作され、長い間、日の目を見ないまま眠り続けていた作品が10年の時代を越えついにスクリーンで蘇る。


前も書いたけれど、私が高校の頃、「ダンシング・イン・ザ・ストリート」というロック/ポップスの歴史を順々に紐解いてきた番組がやっておりまして、私はその番組が大好きだったのです。どの回も興味深く見ていたんだが、特におもしろかったのが8回目のパンクの回と9回目のファンクの回。あ、最終回のヒップホップ〜ハウス〜テクノの回もおもしろかったんだった。
いわばこの「マザーシップコネクション」は「ダンシング〜」のブラックミュージック版。あー見たい見たい。でも残念ながらもう上映はされていない。さーどうするか、と思っていたところにスマートにDVDが発売していたら、そりゃ買ってしまうであろうよ。


先に結論を書きますが、
「マザーシップコネクション」、買う価値ナシ!


悪いことは言わない。
どうせ買うならば
パーラメントのほうの「マザーシップコネクション」
サン・ラーの「ジョイフル・ノイズ」
定本「リー"スクラッチ”ペリー」
を買ってくれ!ホントに。そっちのほうが500倍くらい価値あるわ。
これは史上最強の肩すかしですよ。なんか「地上最強のカタスカシ」って表記したくなっちゃうくらいの。
いや、別に「最強の」って言葉はいらないか。とにかく肩透かし。
いや、デリック・メイもジョージ・クリントンもホワン・アトキンスもゴールディーもバーナード・ハリス博士も沢山語ってるんですよ。黒人が宇宙を目指す背景や、心情や、ルーツなんかも余すことなく語られているのですよ。
バーナード・ハリス博士のインタビューとゴールディーの「今が未来だ」って言葉には感銘を受けましたよ。
だがね、しかしだね。


とにかく曲が流れない!


ストリップ小屋に行って、すんごいエロそうなダンサーが普通の服で出てきて踊ってるんだけど、
最後まで脱がないでダンス終了、ってな感じだ。
「え!ヌードは?」と思わず聞き返しちゃうような感じだ。
最初は流れないのかなーと悠長に思っていたら、途中になっても全然曲のシーン/PV/ライブ映像などはナシ。最後のほうは「いや、あと5分後には流れるだろう」「もう5分待ったら流れるだろう」「本編が終わった後にPV集になったりするのかもしれない」などとなかなか待ち合わせ場所に現われない友人を待つような気持ちになっておりましたよ。PVとかライブ映像の版権などの問題があったのかもしれないが、あそこまで曲が流れないのはしんどい。つらい。
「流せよ、ケチ」って言いかけた。
しかもそんな風に待っている間にしれっと終了するからね。45分だから。
短いよ!
ゆえに、「黒人音楽はどんなふうに進化してきたか」などと謡ってはいるが、ゴスペルやブルースやソウルについての口述一切ナシ。ヒップホップやR&B、ハウスに至ってはほぼ触れられていないと言っても過言ではない。ジャズとファンクとレゲエがエッセンス程度に言われているだけで、そこからいきなりデトロイトテクノに飛ぶからな。何段飛ばししてんだ。
なんてツッコミ入れている間にジャングルに話、飛んじゃうから。
だったらテクノの所信表明みたいなタイトルにしてくれよ。
リー・ペリーなんてこの中で使われてる映像だけ見ると電波じいさんにしか見えなかったですよ。まあそうなんだがさ、愛が感じられない扱いだったな。

さらにイライラさせた要因はまったく理解しがたい設定。
200年後の未来からやってきたデータ泥棒が、黒人音楽について語るミュージシャンの単語を盗んでいく、という設定の上にこの番組は成り立っているのだけどこの設定がわかりづれー。低予算的な手抜きすらも感じるし。
先ほどのストリップで喩えるならば、エロい女が服びっちり着て、ストリップ向けのダンスを踊るんではなくアヴァンギャルドな暗黒舞踏を踊られているような感じ。ストリップ小屋にそんな演出するんじゃねーよ!といいたくなるような。

まあ、ミュージシャンたちの語りからは彼らが、「黒人である」というアイデンティティの上に立って音楽を作っている、音楽を鳴らしている、という意気込みはズシズシと伝わってくるんですが、この番組制作者は果たしてそこまで覚悟があって作ったのかー?と聞きたくなる様な作品でありますよ。テクノ好き、ブラック・ミュージック好きというよりも「音楽うんちく好き」が小手先で作ったような感じがしてイヤ。
「ブラックマシーンミュージック」の中途半端な廉価版(映像のクセに)。そりゃ10年間日の目を見ないでいたわけだよ。今更こんなの掘り出すなよ。
これ買うくらいなら、先ほど挙げた3つを買うか、あるいは「ブラックマシーンミュージック」買ったほうがいいです、真剣に。
どうしても見たいなら俺が売ってやる。2000円からどうだ。


あ、明日は「キタコレ!戯れ言」更新日です。
どうかよろしく、まだ書いてないけど。
http://d.hatena.ne.jp/maaa55/
2006年04月03日(月)

女番長は女番長とて何になる

早稲田実業のユニフォームは絶望的にダサいな。全身白て。
私の目には、スーパーフリー和田サンの全身白スーツ姿が重なって見えましたわよ。早稲田なだけに。
「熱い!ヤバい!間違いない!」という声がどこからか聴こえてきたような。
久々に和田サンのパラパラ動画を見て爆笑しました。
http://members.at.infoseek.co.jp/superfreewada2003/


そんなことも含めて、昨日は絶対仕事休むべき日だった!


いやーセンバツ高校野球の結果を見るにつれそう思えてならないのです。
なんだよ、全試合が白熱した試合じゃないかよ。なんで休めなかったんだー糞。
特に昨日は八重山商工の試合がね、ネットで実況中継してもらったんだけど、8回の大反撃時は涙ぐんでしまいましたよ。試合見てないっつーのに。ほんとによく頑張った。私は横浜高校嫌い(松坂が居た時も含めて一度として勝って欲しいと思ったことねえや)なんで、欲を言えば打ち負かせてもらいたかったんだが。まあ、でも満足でありますよ。試合を見られなかった以外は。
そいからセンバツでもちゃんと熱闘甲子園やってください。センバツ版熱闘甲子園があったらこんなに泣き言言ってねえよ。

石垣市のホームページに載っていた応援の様子のみのスライドショーがいい。
http://www.city.ishigaki.okinawa.jp/20060329.html
応援席は泡盛のにおいがプンプンしていたのかな。
私の今年の地味な目標は「三大高校生スポーツ選手権を見に行く」で、すでに高校サッカーは見に行ったんだけど、センバツ行っておけばよかったな。夏の甲子園でかち割り氷食いたいなんてどうでもいい目標であったな。
ま、ヤエショーは夏の甲子園にも来てくれる事でしょう。その時を心待ちにしております。


ま、昨日はダーワセではない大学に行ってきたんですがね。
母校にすら二度と行くことはないだろうと思ってたのにな。久々に学食食っちゃったよ。まわりオヤジばっかだったけど。
そこに行った時に少なからず学生を見たんだけど、皆「しこしこしこしこしこどっぴゅん」という飲み会コールをしている人たちに見えてしまいました。明らかな全日本コール選手権後遺症です。このままだと横浜市立大学に仕事なんかで行く機会があったら、構内で見かけた男子は全員男子寮在住に思えてしまうかもしれない。特にメガネの男性見たら全員三浦君(生粋の童貞。まだ失われていないことを願う)だと思ってしまうかもしれない。ああ、いつになったら「ダダダ男根」「ワシづかみ!しぼり出せ!ちくビーム!」が始まるのか、とソワソワしてしまって仕事にならないかもしれない。
って、一体それがなんのことだか分からない方は是非とも「全日本コール選手権」DVDを買いましょう。



さて、本来ならばキタコレ!で取り上げるべきなんだろうけど、週替わり映画なんでこっちで報告。
先日阿佐ヶ谷にあるラピュタ阿佐ヶ谷という映画館に行ってきました。ここの映画館は昭和の映画ばかり上映するのでいいよ。
今はちょうど中川信夫の映画特集をやっております。
私は今から6年くらい前にキネカ大森で中川信夫特集がやってて、そこで「地獄」を見たんだった。で、今思い出したけど、昔も映画評みたいなの書いてたんだよなー俺。今読み返してみたら、わかったつもりで書いてんのな!恥ずかしい!
しかも目がチカチカする色彩感覚!
お恥ずかしいがこんなんでした。
ついでにこんなんも出てきました。
ああ、ほんっとに心から言うけど、私は若い頃に戻りたいなんて思わんな。私の若い頃は、モノを知らないバカだった以外に言い様がない。まあ、webに公開してしまってた以上は取り消せないし、まあ、いいや。




話が逸れた。今回見た映画は中川信夫のものではなかったのです。
中川信夫映画特集と並行して、レイトショーでTHE女番長という映画特集をやっているんですラピュタ阿佐ヶ谷。女番長と書いてスケバンと読む。このセンスだけでもたまらないんだけど、私が「これは見ないとまずいだろうよ」と思わされたのは
「女番長シリーズには池玲子が出ずっぱりらしい」
と聞きつけたから。
沖縄のバーでおじさんが「池玲子のポルノ映画は高校のときよく見に行ったさー」と言っていたのだけど、そのポルノ映画を見る機会はないかもしれない、と思っておりました。まあ、正確にはポルノ映画ではなくれっきとした東映映画なんだけど。
というわけで行ってきました。見てきました。
私が見たのは「女番長ゲリラ」という作品。



いやー!これは私にとって、「悶絶!どんでん返し!」を見たとき以来の衝撃でありましたよ。
スタントなしでバイクを乗り回す女番長・杉本美樹がすごいんだ。(まあ一部スタントだが。しかもそのスタントマンてのが長髪の男というのがザッツ時代だなあと思った)
黒いつなぎのジッパーを下ろすと胸に入れ墨!ていうか最初からオッパイ出し惜しみしない度胸!
墓場で男を襲おうとするわ、ボクサーの男をレイプしようとするわ、トップレスでバイクに寄りかかり(しかも崖の上で)波打ち際の岩場で男とやっちゃうわ、総括として女引き廻すわ(このシーンはワロタ)、SMまがいの拷問受け続けるわでもう、わたくし、杉本美樹の虜になってしまいました。メロメロです。しかし総括って言葉は時代を感じさせてくれるな。
ていうか杉本美樹に限らず、全編通してすぐにオッパイが飛び出す映画なのですよ。殴る蹴るやってても不用意にオッパイ出てたりするからね。「ドキ!女だらけの水泳大会」が「女だらけのケンカ大会」になったかのよう。
70年代前半のファッションが相まって、杉本美樹かっこいいなーと思わされっぱなしでありました。
池玲子先生も負けておりません。「祇園囃子の奈美」という京都ズベ公軍団の元女番長役なんだが、関西弁使用シーンゼロ。色の薄い乳輪もちゃんと登場しておりました。池玲子は肉感的でエロいなあ。大人の女だなあ。あのようなティッシュタイム向けアルバムが発売になったのも納得だ。
ってもこの当時の池玲子、実は19か20なんだよな。うわーハタチも当に過ぎているのに色気ナッシング大人の自覚ナッシングじゃん俺。やべえやべえ。

という女性陣もさることながら、ちょこちょこと登場する脇役がまたたまらん。
岡八朗に啓介唄子、田中小実昌に名和宏に大泉晃あたりなんだけど、啓介唄子以外は全員基本的にはエロ好きの男という役。しかし田中小実昌がエロ小説家ってのは笑った。実名登場じゃないのか。あと大泉晃のハダカという、この世の中でもっともありがたくない部類に入るものも見られます。私は吐き気を催したけど。
そして、何よりも衝撃であったのは、本当に唐突としか言い様がないあがた森魚の出演シーンでした。
女番長と恋に落ちるボクサーの幼馴染という役どころなんだけど、
「おい、一郎じゃないか!」
と声をかけるあがた森魚に対して、ボクサー(成瀬正孝)が
「あがた!」
と返したのは笑ったわ。そのまんまかよ!

で、このあがたの出現は軽い伏線だったみたいなんだが、その時点ではまったく気がつかなかったですよ。
女番長の名前がこの後の濡れ場で判明するんだけど、私はのちに再びあがた(あくまで役名呼び捨てのつもり)が登場し、「曲を作ったんだ!2人のことを唄にしたんだよ!」と棒読みで告げるシーンを見て気づいたのでした。まあ、コレだけ読んでも大体わかるだろうけど。
ちなみにその曲が挿入歌でした。あがた森魚&蜂蜜ぱいのあの曲ですよ。
「僕は天使ぢゃないよ」よりもこっちでの使われ方のほうが唐突かつ衝撃的かつ効果的のような気さえする。
「悶絶!どんでん返し!」を見たときも矢野顕子の「あんたがたどこさ」が効果的に挿入歌として使われていて、なんだかとてもいいなと思ったのを思い出した。東映セクシー&バイオレンス路線映画なのに、四畳半フォーク。そういう時代だった、で済ませるには勿体無い。映画も歌も時代を反映する鏡だ。最近の映画もいい音楽流すけど歌が入ってないものが多い気がします。もっと華やかな歌の入っている映画を見たいであるのよ。斬新と思えるような組み合わせの映画が見たいのであるよ。


あ、今書いていて気づいたけど、「女番長ゲリラ」のあがた森魚って、「僕は天使ぢゃないよ」に出てくる大瀧詠一みたいな感じだったなー。ちなみにあがた先生の初出演作は「僕は〜」ではなくこの「女番長ゲリラ」だそうです。


女番長シリーズは未だDVD化もされていないので、是非見に行ってくださいまし。
今週金曜まではこの「女番長ゲリラ」であります。最後の最後で「あ!ゲリラってこういうことか!」と納得できると思います。
土曜からまた新しいものになりますが、女番長シリーズの上映は週替わりで4月終わりまで続くんで、私も来週また見に行く予定でありますよ。
あ、中川信夫特集も是非!


ラピュタ阿佐ヶ谷
http://www.laputa-jp.com/
2006年03月30日(木)

字読みづらい!けどメッセージフォームです


股・戯れ言 / ヤツザキホームページ

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