股・戯れ言


BBS

俺は一応!70年代生まれ

前回の日記は最後まで書いたし、ちゃんとアップもした(出来上がりも確認した)のになぜか途中で切られておりました。
脱力。どうなってんだよオイ。
こちとら風邪ひきながら書いてるんじゃい。書き直そうとしたが気力も体力もついて行かず。何にせよ申し訳ございません。そのうちこっそりとオチをつけときます。
しかしエンピツ何やってんだよバカ野郎。ここらで本格的にブログ化を考えたほうがいいのかもしれんな。


そういえば先週ようやく初めて「NANA」を読んだのです。しかも13巻のみ。
NANAというのは「20やそこらの娘たちのご都合主義な夢物語」なんだろうな、と思っていたのだけど、いやあ、本物は私の想像を超えておりましたよ。妊娠とか結婚というのも当たり前に出てくるんだな!少女マンガにおセクシーンはもはやタブーではない、ときいていたけれど、妊娠!結婚!もタブーではないのか。んで不倫てのも出てくるようですな。少女の範囲超えちゃってるよ。
ま、妊娠劇も結婚劇もご都合主義的ではあったが。まあ、小学生や中学生の女子って「お母さんが若いことがステイタス→アタシは20までに結婚したい」と思いがちなのでそういう夢に忠実な結果なんだろうけども。
あと驚いたのが主人公(なのかよくわからんが)がリストカットしていたよ。
以前、「ヤツザキさんくらいの年齢って学生時代、リスカ流行ってたんだよね?」と聞かれたことがあったが、リスカって流行るモンなのか?
私が流行に乗り切ってなかっただけなのか?そういえばリスカだけでなくピアッシングも刺青もドラッグも援助交際も何も流行っているのを聞いたことがないな。ああいうのは別の世界の別の世代の流行だと思っていた。
私の周りで高校時代流行っていたものといえば「特攻の拓」しか思いつかないんだが。


あと映画を見に行ってきたんですが、その予告を見ていて今、世の中は数学ブームなのか、と思った。
「数学なんかわからなくても生きていけるぜ」というのはよく聞くことだし、実際の生活で数学などほとんど使わないわけだが、数学ができることはとてもかっこいい。
私は数学は得意ではなかったし、高三で微分法がさっぱりわからなくて理系を断念したのだが、微分法わかっている人ってかっこいいよなー。数学ができるというだけでクールすぎるのであるよ。
たけしが昔なんかの番組で言っていたが「計算ができることはすべての考え方の基本だから、数学は勉強しなきゃダメ」って言ってたけど本当にその通りだと思うのですよ。
自分もそうだからあえて言うが、数学ができないってなんだかとってもだらしないんだよな。自分の許容範囲を越えた行動をしがちだから。学校の成績的なことはどうでもいいんだが、基本的な考え方としての「計算」ができないのは人間としてダメだ。字が汚い人間も信用しないが、基本的な計算もできない人間も信用できないのです。(計算しすぎがミエミエの人間も信用できないけど)
要するにバカイクナイ。ゆとり教育というものを受けていなくてよかった。円周率を3で考えるなど問題外。


その見に行った映画に関してはまたの機会に書くことにします
明日はちょいとイベントなのでもう寝ることにしますわ
2006年01月14日(土)

もてないギャング・オブ・フォー

あれは去年の9月に友人と秋葉原のメイド喫茶に潜入した時のこと。
夜も遅い時間であったため、ぱっと見ですぐにわかるメイド喫茶はほとんど閉店。それでもせっかく秋葉に来たのだからメイド喫茶に行ってみたいという気持ちに駆られた友人と私は、一見普通の喫茶店に見える地下の店に入ったのです。なぜそこがメイド喫茶だとわかったのかというと、アキバ男子たちが出てくるのを見たから。
ごく自然に「おかえりなさいませ〜」と私らを迎えるメイド。おお、これがメイド喫茶か。感慨もひとしお。
私らは喫煙席を希望したのだが、「喫煙席は満席で、禁煙席ならお通しできるんですけど・・・」と言われて喫煙席に目をやる。
呆然とした。
白い煙の向こうは脂くさいヲタ男性ばかりで埋め尽くされていたのだ。
脂ヲタどもはさっさと帰れバカとも思ったのだが、一拍おいて思いなおす。
ここは彼らの楽園。理想郷。イデア。
むしろアウェイは私らのほう。文句は言えまい。おとなしく禁煙席に引き下がる。
ふざけた名前の料理ばかりが掲載されているメニューを見ながら、やたらと高い飲み物を飲みながら、先ほど見てきたライブの話をしながら、店においてあった「アキバガイドブック」(表紙がやたら脂でベトベトしている)を広げながら、私も友人も絶えず喫煙席の彼らをチラチラ見ていた。見ずにはいられなかった。
そのほとんどのテーブルが男性4人組で構成されていたからだ。
そして禁煙席にも男性4人組がやってきた。
待合席にも男性4人組が。確かひとりはリラックマのぬいぐるみを抱いていた。
4人組は絶えることなく増殖していく。

ああ!
秋葉原スタンダードはギャング・オブ・フォーなのか!


それ以来男性4人組を見ると「この人たちはもてない集団なんだな」と思うようになりました。
とんだ偏見であるのは百も承知なんだが、どうしても4人組=もてないギャング・オブ・フォーと思ってしまうのです。これは何もアキバ系男性だけに限ったことではない。「男4人で海外旅行」なんてのも私の頭の中では=買春ツアー=もてないツアー=結局もてないギャング・オブ・フォーと変換されるようになっているから。「花より男子」のF4なんかはよく知らないが。

で、今日は秋葉原の対極である原宿に仕事できておるのです。(ライブ中継)
しかも仕事先は竹下通りのド真ん中。何故そのようなところに駆り出されているのか自分でもわけがわからないのだが、まあ、ひとつの普遍的な事実を手に入れたのでヨシとしよう。

「裏原宿の男4人組もまごうことなきもてないギャング・オブ・フォー」

昼飯を食うために裏原宿の店に入った際、入り口に近い席に座っていたら、男4人組が2組ばかり入ってきたのです。
もちろん脂臭さゼロ。それどころか香水の香りがしたし、服装だってアキバファッションの正反対に位置する「SMART」やクールトランス(今もあるのか知らないが)を読んでるようなカジュアルぶり。たぶんTシャツ一枚買うにしても8000円くらい平気で出すんだろうな。聴く音楽もおそらくレミオロメンやアジカン。おっしゃれー。スマート。クール。
あまりにも普通のおしゃれな男子たちを久々に見たので、私には2組の区別がまったくつきませんでした。
そんないまどきの男子たちでありながら、なんというか、

「無臭」「潔癖」「汗をまったくかかなそう」「ザーメン臭がしない」「精子薄そう」

ということを感じさせるわけですよ。たぶん彼らはオナニートークなんてのも当たり障りのない程度にしか話さないんだろう。
何を言ってるんだ、と思うかもしれないが私は普段男性ばかりの中で生活しているので「オナニーなんて(赤面)」とか「AVほとんど見ないんです」とか言う男子たちは本当にいる(1割以下だが)のを知っているのですよ。
そういう男子たちでも彼女を欲するのですが、彼らは「彼女とイチャイチャする」以上の能力を持ち合わせていないような気がするのです。というより、「彼女がいる」という事実だけで満足してしまっているようなフシすらある。
なんだかなー。
男なら、突き刺してー(つきさしてー)突き刺してー(つきさしてー)という道が選べるというのに勿体無いなと思ってしまう。(←アラジン調でお願いします、カッコの部分)
もてないギャング・オブ・フォーというか、この4人組のうち一組は合コンしたいギャング・オブ・フォーという具合だったな。まあ広義の意味でのもてないギャング・オブ・フォーってことで。
しかしもう片方の4人組はもてないギャング・オブ・フォーでしょう間違いなく。
最近のおしゃれ男子たちは帽子を被っているので、帽子を脱ぐまで気がつかなかったのだが、そのうちのひとりが見事なオンザ眉毛だったのです。デザインカットっつうのか?ジャニーズJr.や最近田舎や渋谷に増殖中のやたら髪の毛を立てる/でも前髪は右側だけ長い(NEWSの山下みたいな髪型)ではなく、「フェミ男」ともてはやされた頃のいしだ壱成のような、「ドク」の時の香取慎吾のような、そういうおしゃれな表参道の美容院で切っちゃった、というような髪型。服もよく見たら「SMART」ではなくヴィヴィアンのような服であった。
で、話す内容が
「××はー服のセンスないくせに威張っててむかつくわー」とか
「●●の指にクロムハーツの指輪がはまっててマジ古ィと思ってさー」とか
「△△△でセールで買った服が2万だった」とか
とにもかくにも一にも二にもお洋服の話のみ。きっとバンタンに通っていることであろう。きっと世の中にある職業は「デザイナー」「美容師」「洋服屋の店員」「DJ」のみだと信じて疑わないのだろう。あ、そういや他の話もしていたな、「テクノ系クラブイベントをやる」という話。案の定過ぎてイヤになるな。この世の中で一番正しい価値観は「おしゃれ」という考え。エロ本もおしゃれなものしか読まないんだろーなー、河原や橋の下に落ちている濡れた土方エロ本とか読まないんだろーなー。ああイヤダイヤダ。おしゃれなエロ本ってなんだよ。それこそSMARTに載っていた「ちんかめ」ですか。あんなのエロじゃねえよ、エロってのは生々しいものなのだから。



2006年01月11日(水)

大学生サークルバカの壁

唐沢俊一村崎百郎の「社会派くんが行く」的に言うと、2006年最初のゴッサムシティは仙台になりそうですね。今日も高2女子が大学生をナイフで刺すなんてのがありましたが。
とりわけ赤子連れ去り事件は伊坂幸太郎の小説みたいだったな、病院名を除いて。
仙石線や東北道がガンガン出てくるところやなんかよくわからん院長との関係とかフィリピン人妻とか。カポーティ「冷血」ばりのノンフィクション小説にするといいよ、伊坂センセイ。まぬけ度がハンパないけど。


先日の日記で高校サッカーを見に行ってきました、と書きましたが同じ日にプロレスも見に行ってきました。
スポーツ観戦二連荘!しかも見に行ったのは「リキプロ」!
1・4東京ドームじゃなくて1・5後楽園ホールですよ2006は。この方にチケットを譲ってもらったのだ。(メインイベントが前田長州トークイベントだと聞いていたのでチケットを取ったそうだ。無論中止)
リキプロの変なロゴを見ただけで不安に駆られていたのだが、これがなかなかおもしろかった。とくに素晴らしかったのは新日の長尾という選手。無駄な長身(196センチ)、あんまし鍛えてないような体、パンツでかい(残念ながら赤ではなく黒)という馬場−鶴田−田上ラインの後継者ぶりが素晴らしい。技も16文キックにネックブリーカードロップという昭和ぶり。とどめがノド輪落としだからな。
おまえポスト田上決定!なんで新日なんだよ、入門先間違ってるよ。

そして週末はハードコアチョコレート6周年イベントとバカ映像抜けないAV祭りに行っておりました。コアチョコ6周年は酔っ払ったりいろんな人に会ったりまさにお祭り。赤犬も素晴らしかったのです。
抜けないAV祭りではBクシーシ山下監督を間近に拝みましたが普通にかっこよかったです。かっこよくて話しかけられず。無念。私はJJ読んでなかったからAVギャルへの第一歩も踏み出してないしなあ、あんま関係ないが。

で、昨日(9日)は本当は昼までに起きて国立競技場に行くつもりでいたのです。先日見た野洲高校がまさかの決勝進出だったので。
しかし起きたら午後3時という体たらく(抜けないAV祭りは朝6時までやっていたから)無論行けませんでした。
代わりといってはなんだが、ニートマスターと別の全国選手権のDVDを観戦したのです。
それがこれ。



全日本コール選手権(画像をクリック)

私は高校生のスポーツ選手権モノには寛大だが、大学生の選手権にはからきし肩入れができません。高校時代も毎週マンガ書いたり頼まれてもいないプロレスコラム書いたり「特攻の拓」に出てくる夜叉神の旗を作ったりちまちまカセットを作ったり相当な暗黒時代でしたが、大学時代も高校の延長のようなものでした。
なんつってもサークルに入っていなかったからな。
だからサークル内でくっついたり離れたりはもちろんのこと、
「ノートを回してもらう」
「就職時にOB訪問」
「いつ何時でもサークル席に行けば誰かしらいる」(ここ私らサークルの席なんで〜と言って平気で人を立ち退かせたりする)
「毎晩のような飲み会」
「飲み会の席を抜け出して公園でキス」
「別れてサークルに居づらくなって脱会」
(最後の2つは同級生の実体験)
などはまったくない。無論先輩もOBも一人として知らん。
前にも書いたが、サークル連中が内部で惚れたハメたを繰り返していた頃、私がしていたことといえば毎週プロレスを見に行くことと隔週で名古屋に行くことだったからな。
まあ、15歳の時にJJを手に取っていればサークルを経由してAVギャルになる人生を歩んでいたのかもしれないけれど、人生の分かれ目で手にしていた雑誌がロッキンオンであり週プロであったのだからしょうがない。
大学でサークル男女がはしゃぐ姿を見るたびに唾ペッペと思い、全員死ね!死んでしまえ!と念じていたものです。今考えると完全なるひがみのような気もしますが。

サークルの繋がりをまったく利用せずになんとか社会人にはなれたものの、歌舞伎町で飲めば隣にサークル飲み会が開催されていて掛け声の嵐がうるさすぎだったり、新入社員時の同期飲み会で私がいけ好かないと思っていたバカ(常に口が開いている。鼻で呼吸しろ)がサークル飲みのノリで掛け声を連発していて非常に不愉快だったりで、サークル入っている奴全員死ね!急性アル中で死んでしまえ!できれば乱交中に火災にあって死ね!という気持ちは治まらずに生きてきました。

そんなところで「全日本コール選手権」
このタイトルの「コール」というのは、つまり、その忌まわしきサークル飲み会で飛び交う集団掛け声のことなのです。♪××の〜ちょっといいとこ見てみたい〜それイッキイッキ、というアレですよ。打っただけでも腹が立つ。
バブルも80年代もとっくに終わったというのにこのコール文化とサークル大学生浮かれ文化は全然廃れないな。むしろこれは何百年か後に日本の古来伝統文化になるのかもしれん。ああ想像しただけで恐ろしいことよ。
非サークル者としては苦々しいがおっかなびっくりな気分でこのDVDを見たのですが、店頭で5分弱見ただけで買うことに決定。むしろ私もニートマスターも「早く続きが見たい」という気持ちに駆られてしまったのだった。

いやあ!サークル飲み会って本当にバカだな!

選手権に参加しているサークルはどこも独特なコールを持っているんだが、本当にしょうもない。そして下品に次ぐ下品。おげれつに次ぐおげれつ。
サークルなので女子ももちろんいるんだが、そんな女子も声を荒げて
「しこしこしこしこしこしこドッピュ」
などとコールをかけていたからね(コールは「する」ものでも「やる」ものでも「犯す」ものでもなく、「かける」ものなんだそうだ。公式ルールより抜粋)、手コキの動きつきで。
中には性器そのものをグログロとコールするというものもあって、もはやコールというのは単に「酒を飲ませる」ものではなく、「酒飲んで酔っ払って男も女もすべてスーパーフリーにさせる」ものなのだな。そりゃサークル内恋愛→兄弟続出もあるわけだ。

そんなザーメンと栗の花の化かしあい臭が充満する中で登場する「男子寮」(サークルではなく横浜市立大学の寮生で構成されていた)はすばらしいよ。
みうらじゅんの解説でも「男ばかりで何年も住んでるとこうなってしまうの見本」と言われていたが、本当にモテややりたい的な姿勢皆無。同じ男子寮でも「ここはグリーンウッド」のような人物も皆無。
まるでたけし軍団の予備軍のような佇まい。
生粋の童貞(三浦君←みうらじゅんが「自分が呼ばれているような気がした」と言っていた)がいたのもポイント高し。
彼らの実演中だけ、会場が小汚い6畳一間(ビールの缶と焼酎の空き瓶が散乱/無造作に広げられたエロ本群、そして丸めて捨てられたティッシュの山/畳に生えているかのような陰毛/脱ぎ捨てられたパンツにはサルマタケ)に見えた程。
そんな錯覚、「ガラスの仮面」でもありえないぞ。

他のサークルは80年代バブルからの流れだったけど、この男子寮だけは70年代の下宿とか、中学校昼休みの後のほうの席のウケ狙い軍団とかそういう違う流れを汲んでいて、サークルとは一概に「死ね!」と念じる対象ではないのだなあ、と思った。ちょっとばかり心が広くなった気がする。

なんにせよこのDVDはバカバカしすぎておもしろかった。タモリ倶楽部あたりでやりそうだな、と思うがコールがあまりにも下品で公共電波に乗ることはない。だから買うべし。
意外にも普通に使いたくなるフレーズがあったりするのです。
ビールをちょっと残しちゃった場合には
「ちょーい残しー(オブジョイトイ)ちょーい残しー(オブジョイトイ)」
とコールをかけよう。これはいいキラーコールですよ。
2006年01月10日(火)

振り向くなアイゴアイゴ美しい

宮里藍はジャガー横田に似ていると思うのだけれど目の錯覚なのか。

そんなことはともかく、2006。今年の目標は
・携帯で馬券を買えるようにする
・15000マイル溜める→海外旅行をする
・遅刻をしない
という具合なのですが(最後の目標はその他大勢に決められた)、もうひとつ決意したことがあるのです。
それは

・高校スポーツ選手権に行く

こう書くと意味がわからんのですが、要するに甲子園に行くということです。
って毎年「今年こそは甲子園に行くぞ(観客席に)」と言っているわけですが、今年は甲子園だけじゃないの!国立!花園!そういうものに行くということなのですよ。
そういう選手権に行く年にしようかと。自分がプロレスと音楽とマンガに明け暮れる暗黒高校時代を過ごしたせいか、高校生のスポーツする姿はかけがえがないし、すべてが一生懸命でまぶしいので容認なのです。失われた青春を取り戻したい!見てるだけだけど。

というわけで、まずは第一弾。
昨日は高校サッカーを見に行ってきました。

私がサッカーを見に行くなんてとても信じられないことなのです。
なぜならば私は相当なサッカー盲だから。サッカー=前にボール蹴っていくやつくらいの認識しかない。先日も友人に「ゴール前でごちゃごちゃ揉めるとコーナーキックになるんでしょ」と言って笑われた。日本代表の試合に皆が熱狂して夜遅くまで起きているのもよくわからない。日本代表試合の日に皆がこぞって早く帰るのもよくわからない。
「え?今日なんでみんな早く帰るの?」
「日本代表試合の日だよ!」
「あ、そうなんだ。知らなかった」
「(心底驚いた顔で)知らなかったの?非国民!」
などという会話も実際にしたことがあるが、たかだかサッカーを応援しなかっただけで非国民よばわりされる覚えはない。
そうなんだよ、サッカーが好きってイコール愛国心みたいなことになっているのがイヤなんだよなー。一時的な愛国心はかっこ悪い。右翼の風上にもおけないわ。
サッカーで愛国心とか言っているやつの軟弱ぶりウザイ。そしてうるさい。あんだけうるさいと、なんだか禁煙ファシズムのようにも思えてくるな。おー怖。
日本代表試合のために早く帰る人たちや、日本代表試合をスポーツカフェで応援している人たちの姿をニュースで見ると、
「こいつらは戦争が起こったらお国のために喜んで命を捨てるんだろうか、ジーコが首相だったら捨てるんじゃないんだろうか」
と思ってしまう。
おまえら全員男たちのYAMATOになれよ。長渕魂注入されろよ。

(でもワールドカップはちょっと好き。勝ち抜けトーナメント戦のものは見ていておもろい。実際前回のワールドカップ時、会社の友人らと六本木でイングランドVSアルゼンチンを見たんだった。なぜか沖縄料理屋で。映りザーザーの14インチのテレビで。音を大きくすると「すいません、沖縄民謡が聞こえなくなるんで」と注意された)

高校サッカーは前述の通り、かけがえのない一瞬なので目映いし、勝ち抜けトーナメント戦だし、何よりも軟弱偽善愛国心ということが関係ないのでいいのです。
そんなわけで見に行きましたよ。国立ではなく市原競技場くんだりまで。
五井遠いな!錦糸町から1時間くらいかかった。
前に千葉に行った時に思ったが、千葉(県じゃなくて市/駅な)は立派な地方都市なのだよなー。それが横浜や大宮との大きな違いだ。むしろ宇都宮や静岡、郡山と同じ部類。船橋や松戸、浦安、市川の人は千葉を名乗ってはいけないと真剣に思うのです。千葉市は房総半島や銚子のほうの人の中心都市だなあ、と。
五井は内房線なので千葉駅がいかに地方都市なのかを実感。

ちなみにこの日見に行ったのは

◇準々決勝◇5日14時10分◇市原臨海競技場
大阪朝鮮 (大阪) −  野 洲 (滋賀)

でございました。もちろんサッカー知識は皆無なのでどの学校がどれだけ強いのかよくわからん。しかし、民族学校にも等しく出場権利を与えているのは頼もしいなあと思えたので足を運んだわけです。
いやあ、競技場のバスの中からおもしろかった。大阪と滋賀の代表なだけにバスの中に飛び交う関西弁率の高いこと高いこと。ここは千葉だっつうの。
それに加えて、サッカーに微塵も興味がなさそうな壮年層が多い。なぜだろうかと思っていたら、バスにおっさんが乗ってくるたびに全員で「アイゴ、アイゴ〜」と歓迎するという具合。いろんなとこから同胞が集まってきているんだろうな。
愛国心、団結ぶりが日本人みたいな中途半端なもんではない。硬派でガチだからね。このレベルまで行くと圧巻。すげえ。

会場に着くと朝鮮パワーはこんなもんではなかった。
正面から見て向かって右側が野洲高校席。下段の端に高校生が青いメガホンを片手に固まって座っている。試合始まる前から声出していて、高校生らしい応援だなー野洲高校は県立なのか(横断幕に書いてあった)いいなーなどと思う。
が、左側の大阪朝鮮席は上段も下段も客席がみっちり埋まっていたからね。席すべてが真っ赤っ赤。どこの国際試合かと思った。
応援も吹奏楽部がでーんと構えていて、吹奏楽部の横には声を出す部隊が立ってスタンバイしているから。アリランらしき曲を演奏している。いつマスゲームが始まってもおかしくない状況。

私は正面席の大阪朝鮮側に座ったのだが、正面席でも旗を振っている人が多くて、この団結ぶりは叶わないなと思った。そんな中で試合をする野洲高の生徒たちは相当な風当たりだったことだろう。心中お察しします。
試合始まっても大阪朝鮮がボールを奪うとキャーキャーキャー
大阪朝鮮がゴールに近づくとキャーキャーキャー
逆に野洲高がゴールに迫るとキャーキャーキャー(ピンチ!負けるな!の意味)
私の後ろに座っていたオバハン(大阪朝鮮の旗を振っていた)など、大阪朝鮮の子がボールを奪うたびに「落ち着いて!落ち着いて!」とまるでわが子に言うかのように忠告を送っていた(90分間すべて。どんだけ落ち着けば気が済むのだ)
野洲高が「やすこーやすこー」(靖子と呼びかけているようだ)と声援を送れば大阪朝鮮は聞いたこともない軍歌のような昭和歌謡曲のような曲を演奏し(たぶん将軍様どうこうって曲なんだろう)、大阪朝鮮がハングルで呼びかければ野洲高は「どかーんと一発やってみよーよー」と高校野球のように歌いだす。
この応援合戦を見ただけでもああ、高校サッカー見に来てよかったなと思えた。
海沿いなんでものすごく寒かったんだが。足先の感覚がなくなってたわ。

試合は応援の勢いも相まって、大阪朝鮮が押し気味。でも点はなかなか入らない。
サッカーの試合ってちゃんと見たことがなかったのだけど、誰かひとりが抜きん出てるのではないのだな。野球のようにスター選手がいるわけではない。けど、すげえな、皆どんだけ高くジャンプするんだ。
前半はゼロ対ゼロで終了。とにかく寒い。カップラーメンに行列ができてた。

後半。15分くらいのところで大阪朝鮮が先制。
この時のお祭り騒ぎ(ニック・ニューサー)ぶりはハンパなかった。左側のスタンドは全員いっせいに立ち上がっていて、なんだかお正月番組の若手芸人全員大集合でよく見られる「いっせいに立ち上がって司会者(今田あたり)にツッコミ」の図を思い出した。それよりもスケールが遥かに大きいが。
心情的には、サッカーでも応援でも押されてる野洲高校を勝たせてあげたい気持ちになる。こんだけアウェー扱いされているところを見たらそう思ってしまうのが人情というもの。
けどどっちのチームも勝ちたいという一心でボールをひたむきに追っている姿を見ると、どっちにも勝たせてあげたくてムズムズする。時間があと20分、あと15分と終わりが近づいていくにつれて、彼らの必死さが伝わってくる。胸がいっぱいになる。
ああ、どっちも国立行って欲しいなあ。これで終わりになんかさせたくないなあ。

と思っていた矢先に野洲高校がゴール。同点に追いつく。
言うまでもなく、私の周りも左側の客席もいっせいにうなだれるが、すぐに軍歌。
野洲側も声が嗄れるまで応援。応援も最後までは諦めないのだな。
やっぱり生観戦はいいよ。寒いのだけが難点だ。
しかしどちらのチームの願いもむなしく、1対1の同点のまま試合終了のホイッスルが鳴り響く。延長戦に突入ですか、と思っていたら
「高校サッカー連盟の規定によりこれよりPK戦を行います」
というアナウンスが。
うわあ!PK戦!
そんなの見たら泣けて泣けてしょうがなくなってしまうじゃないか!
のそのそと右側のゴール側に移動する。寒くて寒くて震えがとまらん。

野洲高先行でのPK戦。ひとり目が難なくゴールを決めると、今度は大阪朝鮮。キーパーがPK戦やってた。へーキーパーも蹴るんだな。(ほんとに無知)
が、その大阪朝鮮のキーパーのキックは野洲高キーパーに止められてしまう。
どよめく観客席。これが大阪朝鮮の自信を揺らがしたのか、2番目か3番目にPKをした選手もはずしていた。ゴールを掠めていくボールを見たとたんに泣き崩れる彼を、キャプテンが支えながらみんなのところに連れて行く。
くそー泣けて泣けてしょうがねえ。
続く野洲高の選手もゴールを決められずその場で泣き崩れた。それを同僚が、グラウンド中に聞こえるような大声で「泣くな!」と叱責。
うあー俺、もう涙止まんね。泣くなと言われても無理。
泣くな!と言われた選手が戻ったのと同時に放たれた大阪朝鮮の選手のキックが、キーパーの手に弾かれてゴールバーにぶつかった瞬間に試合は決まった。

泣いていた野洲の選手の体が飛び上がった。
倒れて泣き出す大阪朝鮮の選手。

試合終了は切ないな。もう涙で前が見えなかった。

暴動のようなものが起こったりしたらやだなーと思ってたんだけど、高校サッカーなのでもちろんそんなことはなく、さわやかな終了ぶりでしたよ。
一生に一度しかない、かけがえのない90分を完全燃焼できた彼らは本当に素晴らしいよ。まさにうつむくな、振り向くな、君は美しい、だな。(余談だが「振り向くな君は美しい」は名曲なので、どうでもいいコブクロの曲など流さなくてよい。だいたいコブクロって前に高校野球の曲も歌ってたじゃねえか)
試合もサッカーまるでわかんねえ私が見てもおもしろかったし。
高校サッカー、イイ!これで遠くなくて寒くなかったらなおイイ!
正直あれ以上長かったら手も足も動かなくなっていた。凍傷寸前だったわ。


というわけで、これは花園も見に行くしかねえな!と意気込みながら東京まで戻ってきたのです。ラグビーのルール全然わかんないけど。
と思って今日高校ラグビーの日程を調べたのですが


全国高校ラグビー 大会期間:2005年12月27日〜2006年1月7日


高校サッカーとかぶってるじゃねえかよ!
しかも明日で終わりじゃねえか!
なんとなく冬にやってるイメージはあったが、正月だったのか、知らなかった。
もうこの時点で今年の目標は達成しないんではないのか。


あ、今年の12月末に一回戦見に行けばいいのか。
2006年01月06日(金)

ケーブルがんじがらめ地獄2005-2006

あけましておめでとうございます。
まさかの元旦から更新。なぜならば仕事中だから。


さて、今年の年越しはすごいよ!画期的ですよ!
何も仕事しながら越したことだけじゃないのです。

1.2ちゃんの実況板を2時間以上見ていた

実はわたくし、2ちゃんはほとんど見ないのです。見る習慣がないんだよな。
だから電車男もちんこ音頭もビップスターもすべて又聞きでのまネコ騒動もなんだかよくわかってないという具合。そんな中途半端な腹積もりで申し訳ない。
しかし、今年は「男祭り」の結果がどうしても見たかったのです。
なんでかしらないが、スポナビの速報も「元旦過ぎに更新」とかふざけたことを言っているので、最後の砦としての2ちゃん実況板。
途中で休憩室に行ったらそこにテレビがあって、ミル子対ハントはかろうじて見ることができたが、あまり見ているとさぼっていると思われるので、後はすべて実況板で結果知りました。曙ボビー戦/吉田小川戦のときはサーバーが落ちたので驚いた。「これがうわさの鯖落ちか・・・」などとヒカシューのようなことを心の中で呟く。
しかしまあ、実況板見ていて思ったのは、2ちゃんってホント「共有している人」にはたまらんツールだなあ、ということ。
いつもいつも引き合いに出すが、ピートタウンゼンドの「バンドは音楽より重要ではない、音楽は観客より重要ではない、観客は彼らの共有する世代間の感情より重要ではないんだ」という発言を思い出すな。もはや時代が共有するものを反映しているのははロックではなく2ちゃんなんだなと。
何かいてるかよくわからなくなってきたが、要するに男祭りを見ながら実況板を見ないとおもしろさ半減であるな、と。ちゃんと映像で見たかった。

2.停電

長きに渡るものではないがびびった。

3.体内ノンアルコール状態で年を越した

ありえない。ホントありえない。
仕事だから当たり前なんだが。
これは今年は酒をあまり飲まない/泥酔しないという暗示なんだろうか。

あとはうんこの話ばかりしてました。ここは客先。そんなことはつゆ知らず。


そんな感じの2006年スタートであるのです。
今年はちょっと俺はがんばるよ。覚悟がハンパなく違うよ。
俺はやる時はやる女なんだぜ。
今年も宜しくお願いいたします。
2006年01月01日(日)

振り向くな、振り向くな、2005には男の影がない

さて、今年最後の更新になります。
ホントはバシっと青森編ファイナル書いて締めたかったんだが、そうは問屋が卸さないようです。
なぜならッ!
わたくしの仕事納めはッ!
1月1日だからなのです。仕事納める前に新年がやってきてしまうのかよ。悲惨。
ちなみに本日も朝10時から夜9時まで仕事でした。あああ。掃除なんかする暇ねえ。

てなわけで最後の更新は今年の俺ダイジェスト。(友人がやってたののパクリ)使い回しですんません。

1月
・着物(でも帯紐忘れたのでビニール紐で代用)で新年を迎える
・夏油に滑りに行く。
・喜久盛の酒蔵見学をする。電気菩薩亀の尾ver.を飲ませていただく(関係者以外で世界初)
・人前で激泣き。俺はしょっぱい人間。
・料理は作らない宣言をする(が、その後普通に料理を作る喜びを知った)
・るっぱさんと山形蔵王へ。るっぱさんが崖から落ちたのにろくな看病しなかった。
・赤犬×喜久盛の酒が作られることになる。引き合わせてヨカッタ

2月
・遠藤さんの家に行く。ペログリ県いいところ
・俺新年会開催。皆さんご来場ありがとう。3時くらいまで呑んでた。
・俺はつくづくしょっぱい人間だと自覚する
・俺は心の狭い人間だということを受け入れる
・名古屋にアホみたいに楽な出張に行く。
泊まるところがなく、ヒルトンに泊まるというありえなさ(一泊16500円!)
・田県神社(ちんこの神様)にお参りにいったら、その場で生理になる。

3月
・会社でチョンボ。走って会社飛び出し、衝動的に会社を休む。
・ルーバーロウのサインゲト。彼の書いた俺住所が載っている封筒は一生の宝
・秋田出張のついでに東北一周5日間の旅。うまいものばかり食いすぎて太った。
・じいさんが死んだ。大往生。合掌。
・初めて沖縄に行く。楽しすぎた、飲み過ぎた。

4月
・初めて鉄割を見る。今まで見に行かなかったのを後悔する
・初めて義侠を呑む。重い!しかしものすごく好きィ!以降義侠を見かけたら義侠しか呑まなくなる
・初めて吟吟に行く。最高!なぜ今まで平和島で働いていながら行かなかったのか後悔する
・会社が品川からおらが町に移転してくる。壮大ないやがらせか。
・アラバキに行く。あまりの寒さに後夜祭を断念

5月
・田亀源五郎大先生を見に行く。一緒に写真とった時は興奮した。
・みやらさんが出産。めでたい!5時に見舞いに行くといって7時過ぎに見舞いに行く俺たち。
・俺の会社男子らのために合コンを開いてやる。誰も実らなかったが朝6時まで呑んでた。

6月
・おかまパブ「笑いの大学」に初めて行く。
・「赤犬大艶会」発売!この日を待っていた!
・るっぱさんと沖縄。現地でBONちゃんと合流。またいろんな人と知り合う。
・自分のHPを「小学生マインド」から「スナックwell歌夢」にマイナーチェンジ
・人生初のボーリング。酔っ払ってたのでえらいこっちゃなスコア。
・この頃から会社辞めたい病を患う

7月
・大阪へ。沖縄で会ったはるみちゃんやBONちゃんや天才子と再会。呑み過ぎる。
・上司と岡山へ。深夜作業を早く終わらして飲みに行こうと試みるが、失敗。
・橋本死去。ショック。
・会津若松へ。「会津デスティネーションキャンペーン」に乗れたのはよかった
・偶然FM番長やってる現場を通りかかる。うちの近くだったのか!
・フジロック。豪雨で携帯が死ぬ。泣く。しかしありえないくらい日焼けする。一体どこで?
・フジロックの占いで「あなた、すぐ『どうなった?』て急かすクセがあるね」と見透かされる。

8月
・江戸川花火大会。I嬢が倒れて、付き添いで初めて救急車乗車。思ったよりせまい。
・甲子園に熱狂する日々
・夏鬱に悩まされる
・一週間で仙台出張二連荘。
・初ディーディーズカフェ。ふんどし男子たちがうらやましくて仕方なかった。

9月
・ハイドパークフェス。豪雨。しかし細野晴臣は泣くほど感動
・沖縄に一週間近く滞在。俺はもういつでも住める
・「鉄子の旅」に出会う。衝撃。ハマる
・人生初のSL乗車。ガキに混じってハッスル
・人生初のメイド喫茶潜入。アキバのスタンダードは「男4人」だと知る
・鉄子の影響で飯田線に乗りに行く。友人と河原で弁当(ユニーで買った)を食う。

10月
・太ももサティスファクションを見に行く。その裏で惨劇があったとはつゆ知らず。
・26歳の誕生日を宮崎で迎える。泥酔。芋焼酎は合わないと知る
・関西へ。カラテクノとボロフェスタを見る。
・中野サンプラザで喜久盛の売り子をやる。売れた。
・深夜カンヅメ回数が増えてきてしんどくなる

11月
・親孝行旅行で女川へ。石巻マンガロード最高
・会社辞めたい病悪化。真剣にいろいろ考え出す

12月
・引き続き会社辞めたい病悪化
・今年最後の沖縄。飲み過ぎた。
・わたくしの神であられるE氏と呑む。しかし緊張しすぎてほとんど話せず。不覚!
・電メリで今年一番の酔っ払い物件を介抱。
・唐突に青森出張。目標達成。
日本海側の山の中を突き進みながら辿り着く。呑み過ぎる。
・俺忘年会開催。皆さんご来場ありがとうございます。プログレ忘年会に流れて朝5時まで呑んでた。
・クリスマスのプレゼント交換で2年連続ふぁる姐からの目覚まし時計が当たる。因果?
・ギックリ腰キター!
・作業しながら年越すこと決定


しかし振り返ってみると見事に異性間交遊と縁のない一年でした。
それはそれでツレェ。合コンも自分で開催した一回しか行ってません。
あと書いていて気づいたのは、「あー年賀状書いてねぇよめんどくせーなー」と思ってたのですが、今年は喪中なので書かなくていいんだった!すっかり忘れてた!じいちゃんありがとう。


ちなみに年越しの格好は今回は上下作業着です。イエイ!やっぱ俺土方!


というわけでもう7時間後には仕事なのです。
ああ、ホント、青森編書けなかっただけじゃなくネタ・戯れ言股旅・戯れ言も現実に間に合わなかったのが悔しいな。
すべては来年に続くのです。来年もよろしくお願いいたしますよ。
皆さん、よいお年を!
2005年12月31日(土)

ブルーフォレスト・シンドローム返上! 秋田編

先週末はバカ映像に行ったり、自分の忘年会を開催したり、その後プログレ忘年会に乱入したりしていたら
いつの間にか風邪を引いていたようでした。
特にイブの日は突然ギックリ腰に襲われ、突然「立ち上がれないィィィィィィィ!!!!!」と叫び悶え、周りはさぞかしビックリしたことでしょう。本当に立ち上がれなかったんだ。それどころか横になることもできない。ギックリ腰ギガコワス。
腰は大事にしましょう。本当に動けなくなるから。(でも年明けに雪滑りは行くつもり)

さてさて、東北一周の秋田編

新庄駅を出て秋田に向けて出発。
電車内は制服姿やジャージ姿の高校生がちらほら。「んだー、まだ山形だー」と携帯電話で話している男の子(制服着てなかったら40くらいにも見えそう)の会話を聞いて、ああ、もうすぐ秋田なんだな、と思う。
しかし雪は、そんなに簡単に秋田には入れてくれないのだった。
ガンガン降る雪のせいで列車は低速進行。おまけに山形−秋田の県境らへんは森に次ぐ森!山に次ぐ山!マタギが住んでそうな壮絶地帯。民家はまったく見当たらないのだが、それでも一駅一駅で乗り降りする人がいる。感動してしまった。彼らにとってのマイカーなんだよな奥羽本線そのものが。
特に大滝という駅と及位(のぞき、と読む)という駅はまったく何もなくて秘境駅具合が素晴らしい。冬は雪に閉ざされていて秘境具合が格別だった。
及位では老夫婦が降りていった。外は大雪なのに大丈夫なのか、と思ったがきっと何十年も歩んだ道なのだろう。


しばらく走って院内という駅を過ぎてからは平地が増えてきた。無論見渡す限り一面真っ白の世界なのだが、先ほどまでと雰囲気が違う。ああ、山形から秋田に抜けたんだな。

ちなみにこの時、ずっとママレードラグの「銀の爪」を聴いていたんだが、歌詞の世界がこの白銀世界を駆け抜ける奥羽本線と当てはまるなあ。
電車そのものが銀の爪で、白一色のこの世界を切り裂いていくかのよう。
それも穏やかな切り裂きではなく、スプラッタムービーばりに豪快に切り裂いているんだけど。だから窓には雪しぶきがガンガン飛ぶ。雪が血のように真っ赤だったらさぞかしグロテスクな光景だろうな。雪が白だったおかげで世の中はどんなに救われたことか。
それにしてもママレードラグの、ナイアガラ直系の湿っぽいボーカルが紡ぎだす歌は「冷めたコーヒー」だの「吸いかけの煙草」だのといったキーワードでストーリーを語っているのだけれど、これが見事に三人称な物語。短編小説を読んでいるかのよう。それくらい歌い手がどこか醒めている。生身の感情がないのだ。
そしてそれがママレードラグのいいところである。個人的な、切羽詰った感情に囚われていないのがいい。痛みとか苦しみとか不安とか、そういうマイナス要素ギリギリのところに立っていない。なんだか違う次元で鳴らされている音みたいだ。
優れたポップスってのは共感させないことなのかな、などと思う。
優れたポップスの歌い手は語り部に過ぎないのかな、などと思う。
実際、「銀の爪」は彼らにしてはアグレッシブでエモーショナルな曲だなと思ったが、それは対人間的な意味でこの曲を実感したからではない。
銀の爪が切り裂いた傷跡は、私が今、旅している軌跡だったからだ。
彼らは雪をも語る。

秋田に入ってからも相変わらず雪だけは多い。
湯沢、横手とこのあたりでは大きな駅を通過し、たくさんの人間を吐き出したり吸い込んだりしながら列車はいつしか大曲を通過。
ここで秋田新幹線に乗り換えれば秋田まではすぐ着くのだが、乗り換えせず。大曲−秋田間ってスイッチバッグするんで逆向きで進むんだもの。酔うわ。
つうわけで引き続き奥羽本線。この時点で大雪の影響で電車はかなり遅れていた。
しかし、時間はたっぷりあることはわかっていたので特に気にせず。電車内は暖房MAXなのでうとうとしていたら、車内にキンコンキンコンという不穏なチャイムの音が鳴り響いた。止む気配なし。ほどなくして列車停止。
一体何が起こったのか・・・私は運転手の後ろのあたりの席だったので、運転手がどこかと忙しなく連絡を取り合っている姿が見える。「前方から新幹線が」だのとやりあっている声が聞こえる。
あ、そういえばさっき、どこぞやの駅で秋田新幹線とすれ違ったな。ぼんやりとそんなことを思っていたのだが、ぼんやりと思っている場合ではなかった。

秋田新幹線は奥羽本線と同じ線路を使っているのだ。

この吹雪
前方もよう見えない線路
遅れに遅れた列車
もちろん単線

ワーオ。正面衝突しそうってこと・・・!?

車内が緊迫した空気で充満する。大曲あたりで乗り込んできた坊主頭の高校球児たちも話すのを辞めたくらいだからな。
ただでさえ、まるでブロックパーティのジャケットのような一面真っ白な雪原のど真ん中。事故っても誰にも気づかれないような環境だ(気づくだろうが)。
キンコンキンコンキンコンキンコン、という警報だけが鳴り響く。これぞ真性サイレントアラーム!サイレンとアラームでも可!
雪・サイレントって書くと美・サイレントみたい!
などと思う余裕は当時はもちろんない。


しかし、危険はあっさりと回避できた。
5分以上止まっていたが、列車はなんてことなく次の駅に停車。
停車している横を秋田新幹線がすり抜けていった。だったら最初からこの駅に避難してりゃいいだろうよ。
なんてツッコミは当時はもちろん入れてない。生きることができただけで満足です。



その後は問題なく、16時近くに秋田駅着。
実に6時間の移動であった。那覇でも3時間で行けるこの時代にどんだけ手間がかかっているんだか。
あーきーたー!3月以来だコノヤロウ!
こちらも雪がこんもり積もっていた。海が近いのに関係ナシか。
私の中では秋田はおしゃれな若者の多い町なのです。なぜなら駅前のフォーラスがいつも賑わっているから。
フォーラスの中の古着屋で前にワンピースを買ったんだった。今回もいいコートを見つけたが荷物が多くなるのがつらいんで断念。
滞在時間はわずか1時間半だったがすし屋にも行ってみました。何度食べても牡蠣の軍艦巻きウマス。
このバカ寒い中、手袋をつけていないことに危惧を抱き、手袋も買いました。100円ショップのだが。


やがて時刻は17時半。
さあ、ここからが今回の旅のメイン、青森への旅路のスタートだ。
前回秋田に行った時、酒田方面行きのいなほに乗りながら、反対ホームの青森行きのいなほを見つめて「次来た時は乗ってやる」と誓ったものだ。
その誓いがまさか今年中に実行されるとは!(実際には「いなほ」ではなく「つがる」に乗るんだが)夢にも思わなかった。
いや、夢なんじゃないのか?とも思ったが、ホームに吹きすさぶ風と雪がハンパなくて、体が吹き飛びそうになって、頬が痛くて、全然夢ではないというのを実感するのだった。寒すぎてホームで煙草吸えねぇよ。



未知の領域 青森編に続く


追記

先日いなほが転覆するという事故がありました。切ないなあ。
今回は秋田から青森方面に出たので、事故のあったほうには行かなかったんだが、つらいなあ。
日記にも書いてますが今年3月に酒田に行くために「いなほ」に乗っているのです。
電車は車や飛行機なんかより安全な乗り物のはずなのになあ。
羽越本線はほかのローカル線と同じく利用者もそんなに多くはありませんでしたが、
私が降りた駅の駅員さんも、羽越本線普通列車の車掌さんも 皆女性という線でした。
それですごく好感を持っていただけに心が痛んでしょうがない。
被害者の方々のご冥福をお祈り申し上げます。
2005年12月27日(火)

字読みづらい!けどメッセージフォームです


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