股・戯れ言


BBS

さよならさんかく、またきて刺客(希望)

「ボールを前に蹴ってくやつ、はやってるねぇ」とか「Gリーグ」とか連発するのはうちのおばあちゃんなんですが、昨日うちの会社の先輩(20代前半女子)が
「5人くらいのチームでやるサッカーなんだっけ?、、、クルーズ?」
と真顔で言ったときはビックリしました。船?トム?

高田引退試合見ましたよ。
そもそも私がプロレスを本格的に見るきっかけになったのがちょうど10年前の高田北尾戦だったわけだ。それ以前はイトコの影響でチョロチョロ見てたくらいなもんで。確かにあの時の高田のハイキックはすごかったわけだが、実は「うわースゲェカッコイイ」と思ったことは殆どない。故に思い入れもそんなにたくさんあったわけではないのだ。つか、ここ最近の精彩のなさを見てはさっさと引退しろと思ってたくらいだし。
でも、引退を発表し、対戦相手に田村を指名したときは思うものがあった。
前田のカレリン、船木のヒクソンに比べるといささか地味だ。けれどもこの選択は突拍子もなくて、驚きを与え、また実に正しい。
猪木馬場を筆頭としたプロレス史に残る、未完のままの因縁物語は多い。そんな中、もっとも困難といわれた因縁の最終回が描かれることになるなんて。
どうなるか知りたいと思いながらも心のどこかで未完のままで終わって欲しいと思ってたような気もする。殴れなかった田村の姿に、その気持ちを共有してるのは観客だけじゃないということに気づいた。
それでも明らかに動けなかった高田が向かっていく。もうその姿が全然ダメなんだわ。衰えたその姿に、全盛期の時の勢いはかけらもない。でも高田はカウンターをもらってリングに散った。終わらせた。最終回はあっけないものだった。
これが7年越しで見たかった結末だったのか。確か私が思い描いていたのはUインターはまだ存続してて、田村が高田を破ってUインターを引っ張っていくんだろうというものだったと思う。今はもうよくわからないけど。田村が高田を破るってのは思い描いたとおりだったんだけどな。Uインターが続いてて、って部分は想像通りにいかなかったけど。それが判明したのも5年も前の話。想像の中では、田村に負けても高田はまだ闘いつづけていたんだけどな。うすうすもう体力的に無理だろうと思ってたけど。きっとこの感覚も見ている者だけでなく、周りの関係者(対戦相手含む)も共有してたのだろうけど。
しかし現実をここに受け入れた高田は実に気丈だった。衰えた自分に苛立っていたのは他でもない自分のはずなのに。
実は私が泣いてしまったのは破綻してバラバラになったUインター面子がリングに戻ってきて高田を囲んだあたりなのです。宮戸と安生がUジャージで駆けつける姿、そんな中目を合わせずに必死で涙をこらえ、気の利かない言葉を発する田村、そして気丈にも田村を労う言葉を吐く高田。現実の自分の情けなさ、無様さに本来立ってもいられないような高田を支えなきゃいけないはずの元Uインター勢が、逆に高田に支えられていたので。高田をリーダーっぽく思ったことがあまりなかったので余計に印象的だった。
そして高田は最終回を迎えたが、イコールUインター最終回ではなかったんだなと思った。バラバラになっていたUメンツでもこんなにも心のどこかで束ねられている。この光景は、Uインターのすべての選手がリングを去る日まで続いて欲しい。そんな延命術いるか、って思うかもしれないが。もうこんなことはないだろうという気もするけど。
いや、現実を受け入れ、最終回をちゃんと迎えたのは正解なんだけどさ。
やっぱりプロレスなら少しはファンタジーな部分も残しておきたいものだと思ってしまうな。最終回の何号かあとにも番外編シリーズが続いて欲しいホント。

しかしさっきも書いたが高田は人望ないと思ってたんだけどさ。リーダーシップも薄いなあと。
私も高田といえば増井修のインタビューで「それはあなたに言う必要がない」とかつっけんどんに返していた姿とか、トークショーかファンイベントで客に「うるさいぞお前ら」と言ったやつばかり思い出すもんで。
でも叩かれても叩かれても思い返せば熱狂させられたり納得させられたり(新日Uインター対抗戦とかヒクソン戦もう一丁とか)、この選択は間違いじゃなかったんだなーと思わせてくれるんだからすごい。めちゃくちゃに格好悪い行動にも説得力アリ、ってやっぱスターだった証拠だな。前田のような無理矢理押し切り説得力とはまた違う、振り向かせて納得させる説得力つうか。(寡黙なとこも含めて)背中の説得力つうか。
なんにせよ今思うのは
あなたに逢えてよかった 
あなたには希望の匂いがする
つまずいて 傷ついて 泣き叫んでも
さわやかな希望の 匂いがする

ってことです。やっぱうまく書けないなー
2002年12月02日(月)

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