これから。〜卵巣腫瘍闘病記〜
chobi



 外来検診

退院後の外来検診に行ってきた。

まず最初に血液検査。
検査結果が出るまで40分くらいかかってしまったけど、持っていった本を読みながら待っていたらそんなに長く感じなかったみたい。
お盆時期だというのに待合室にはたくさんの患者がいて、久しぶりに人ごみに出てきた感じがした。

順番がきて、診察室で先生と対面。
手術後に今後の治療方針を説明してもらったK先生で、若いけどしっかりした感じの、はきはきとした口調の先生だ。

「血液検査の結果は、貧血も肝機能も白血球もまったく異常ありませんよ。」

よかった・・・。やっぱり問題ないのはなによりだ。

その後に内診をして、こちらも異常なし。
「あと一週間もすれば湯船に浸かってもだいじょうぶですね。」
暑いからどっちにしろお風呂は入らないけど、だんだん普段の生活に戻れるのはうれしい。
「来週水曜から入院ですね。手続きをして帰ってください。頑張りましょうね。」

あーあ、また入院かぁ。
うまくいけば5日で退院みたいだけど、どんな症状がでるのかわからないしやっぱり不安である。
髪が抜けるのが一番気がかりで、バンダナとか帽子をPCの通販で買ったりしているけどどうなることやら。
気力が勝負と言われたけど、こういうところで萎えてしまうのかなぁ。

あまりいろいろ考えず、治療の日を迎えることにする。
手術の時と同じ心境ですね。






2002年08月16日(金)



 いってきます!

今日から再び入院。
今回は、前の経験を生かして荷物を少なめに・・・と思ったのだけれど、枕とかタオルケットとか前回よりも大物を入れたので結局カバン2つになってしまった。
とても5日間分の荷物とは思えない?
そして、今回はバンダナとニットキャップも加わって。

う〜ん、やっぱりまだ覚悟ができてないのだけどね。
せめておしゃれな感じにして乗りきらなきゃとは思ってますが。
実はPCの通販でウイッグも買ってあるので、それが届くのがちょっと楽しみかな。

今現在の体調はなかなか良好。
更年期の症状のほてりは時々出るけど、じっとしていれば収まる程度。
傷のまわりもだんだん体に馴染んでくる感じで、動きも少しずつ自然になってきた。寝返りも普通に打てるようになってきたし。
手術のことはとりあえず一段落というところかな。



頑張れってよく言われるけど、自分ではあまりそういう意気込みはない感じ。
もちろんあきらめてるとかじゃなくて、仕事にも復帰したいしいろいろ欲もあるんだけれど、結局のところどこをどう頑張るのかがわからないというのが正直な気持ちかな。
それは病気のことがわかってからずっと思っていたことだ。

その時そのときで起きた事に対して対処するしかない。
そうじゃないと精神的に疲れきってしまうから。
以前は先のことを考え過ぎていたから、けっこうしんどい時もあった。
病気をするということは、いろんなことを考えなおすきっかけになるんだな。

今回も何が待っているのかわからないけど、やることやって早く帰ろうという気持ちで行ってこようと思っている。
予定では26日に退院なので楽勝かな?
帰ったらまた報告します。

では、いってきます!



2002年08月21日(水)



 一回目治療終了

26日に予定通り退院になりました。

入院した次の日の午前9:30より点滴による治療が開始。
まず小さい点滴が2本。アレルギーを抑えるのと吐き気を抑える効果があるとか。
これはそれぞれ30分で終わる。
そのあと、本番の抗がん剤。違う種類を2本使うのだけどこれは大きいので時間がかかる。尿量チェックのために導尿の管が入り、心電図をとるための機械が着けられる。血圧をチェックする機械まで着けられてもうどうにでもしてという感じ。
これらは2時間ほどで外されたのでちょっとの我慢で済んだのだけど。
点滴中は特に具合が悪くなることもなく、TVを見たりして余裕で過ごした。
終わったのは夕方の5時半で、ちょうど夕食が出て普通に食べた。

翌日の夜から調子がイマイチになってきた。
吐き気こそないものの、むかむかして胃のあたりがいや〜な感じ。
それと、関節が痛くなってきて(おもに下半身)背中から足にかけてが痛い。
体が重く、動くのがおっくうになった。
それから治療の翌々日には、食欲がほとんどなくなってしまった。
点滴をするのはいやだったので、なんとか水分だけはとろうと思うのだけど、むかつくし胃が受け付けないしで気持ちだけは焦るのにどうにもならない。
今思えば素直に点滴してもらった方が楽だったかもしれないのだけど、副作用が軽いことにしたい気持ちが働いて我慢してしまったようだ。
次回からはもっと気楽にできればと思っているのだけど。

結局退院当日まで食欲があまり戻らず、ふらつきながらの退院となってしまった。
帰宅後のことがかなり心配だったけど、子供のこともあるし思いきって帰る。
このときは結構精神的につらい感じだったな。とにかく不安で。
やっぱり人間食事ができないとダメなんだなと思う。

帰宅してからも関節が痛んだけど、一晩寝たらかなりよくなった。
病院のベットが堅いのも痛みの原因だよなぁと思う。(本当に堅いんです・・・)
食べたいものを好きなときに食べて、消灯時間を気にせず好きなときに寝ればいいのはやっぱり楽だ。

今のところ関節痛もおさまり、食欲は以前ほどではないけどまあまあ食べれるくらいまで回復している。
この調子で次の治療までいけばいいなというところだけど、どうなることやら。

2002年08月28日(水)



 外来検診に行ってきた

今日は治療入院後、初めての外来検診。

きのうまでなんとなくはっきりしない体調だったので、大丈夫かなぁと思っていたのだけど、今朝起きたらこれまでよりすっきりした感じで「これならいける!」と朝いちでシャワーを浴び、早々にお化粧なんかもしてしまった。
思えば先週の今日入院したんだよな、と日にちの経つ早さを感じる。
このまま4ヶ月さっさと過ぎてしまえばいいのに。

予約は13時半だったけど、スタンドや市役所や、職場にも少し顔を出すつもりが長話になったりして、結局時間ぎりぎりに病院に到着。
予約票と診察券を出すと、しばらくして採血に呼ばれた。
いつものように、見ないように横をむいて「おねがいしまーす」とやってもらう。
どうも血液を直視できないたちで、見たら一気に貧血になってしまうのだ。
血管は太い?方なのでいつも問題なくやってもらうのに、今日は看護婦(最近は看護師という)さんが「あれ?血管が逃げちゃいますねー」などと言うのでうっかり見てしまいそうになった。でも見なかったけど。

刺しかえることはなんとかまぬがれて、さて検査結果が出るまで40分ほど何をしようか。
実は今回は要領がわかってきたので、その時間を昼食にあてることにしていた。
一階の玄関わきに、病院のレストランにしてはきちんとしたお店がある。
食券ではなく、ちゃんと注文をとりにきてくれるのがうれしい。
今日はスパゲッテイナポリタンとレモンスカッシュを頼んだ。
おいしかったので全部食べる。
完食できたのは退院後初めてで、うれしくなった。

戻るとちょうど順番が回ってきて、段取りのよさに我ながらにんまり。
診察室のドアを開ける。今日はA医師の担当だ。
私より少し年上の感じ(40代?)の、穏やかな感じのする人だ。
「今回一回目の化学治療だったんですね。今後回を重ねれば要領がわかってくると思いますのでがんばりましょうね。」
検査結果については特になにも言わなかったので、問題なしと解釈する。
この治療をすると白血球と血小板の値が下がる。それについて少し話をして、今日はそれでおしまいになった。
とにかく風邪に気をつけなくてはいけないらしい。
マスクを買っておかなくちゃな。

体調が戻ったのであちこち出かけたいところだけど、あまり調子にのっても良くないと思うので自粛しなきゃなと思う。
でも髪が抜ける前に、ちょっとお出かけしたいなぁとも思うのだった・・・。



2002年08月29日(木)



 外来検診 2回目

今日は治療入院後2度目の外来検診。

治療後2週間たち、体調はぜんぜん問題なし。
食欲もありすぎて体重増加が気になるきょうこのごろ・・。
でも、とうとう脱毛の症状が出てきてしまった。

今のところ、シャンプーのたびに普段より多めに抜けるなぁ、という感じだ。
でも、一本一本引っ張ると抵抗なく抜けてしまう。
もっと一度にごっそり抜けてしまうのかと思ってたので、気分的には少し楽。
朝起きた時も、枕に1〜2本ついている程度だ。
このままのペースでいくといいんだけど、どんなもんだか。

さて、血液検査の結果白血球の数が減りつつあることが判明した。
今のところ2001位になっているらしい。
A医師の話だと、まだそんなに深刻ではないけどこのまま下がってしまうようなら注射をしますとのこと。
経過をみるため次の診察は4日後と間が近くなった。

感染しやすいので人ごみに出ないようにしなければいけないそうだ。
詳しくどんなことをやってはいけないのか聞きたかったけど、その場ではあまり思いつかずに聞けなかった。
まぁ、数値が上がるまで家にこもっていれば大丈夫だろうとあまり考えないことにする。
ただ、次の診察までの間不安だなぁと思う。

とりあえず手をまめに洗うようにしよう。



2002年09月05日(木)



 外来検診3

この間の検診で白血球の値が下がっていたので、今日は早めの検診。

午後1時の予約で、5分ほど遅刻して窓口に到着。
待合室を見渡すと、入院中同室だったTさんを見つけた。
「2時半の予約だけど早めにくれば早くやってもらえるかと思ったのよー」
とのことだけど、今日は休み明けの月曜日、午前中の患者さんがまだ終わっていなくて午後に回ってきている状態で、かえっていつもより遅くなりそうな感じだ。
彼女は子宮と腸が癒着していたので、腸を一部削ったとのこと。
私より手術は早かったのだけど、回復は少し遅れている様子だった。
最初の25日間の入院期間中、いろいろな症状のいろいろな立場の人に出会ったけど、その数の多さにはびっくりしたものだ。
婦人科は評判のよい病院なので、そのせいもあると思うのだけど。

血液検査が終わって約1時間半後、やっと先生と対面することができた。
今日の外来担当医ではなく、いつものA先生だった。忙しいのでかり出されてきたという感じだ。
先生の手元にある検査結果の用紙が真っ先に目に入り、思わず「やったー!」と声が出てしまった。
数値は3000。ちゃんと上がってくれていた。
いつもはあまり表情を表さない先生もつられたのか、よかったですねー、とにこにこしていた(苦笑いか?)
次回の治療の入院の話も出て、8日後の外来の時の血液検査の結果がよければ、10日後に入院ということになりそうだ。
一回目の治療なので、白血球の上がり具合に慎重になっているようだった。
でも、なるべく4週間1クールのペースで早く終わらせたいなぁ。

髪の話も出て、つるつるになっちゃいますよと言われてしまう。
剃っちゃう人もいますということで、抜けた髪の処理が面倒なのでどうしようかなと思ったけど、剃り跡と抜けたところの差が出ると却っておかしいような気がしてあえてなにもしないことにした。
どうせならきれいなスキンヘッドのほうがいいしな・・・。
今はお風呂場の排水がつまらないように注意しなければいけないくらい、シャンプーのたびに髪が抜けているところだ。
だいぶ気持ちはふっきれたので、もう怖いもの無しの心境である。
何事も慣れてしまえばなんとかなるものだなと思う今日このごろ。

2002年09月09日(月)



 明日から入院

今日は4度めの外来検診。

連休明けなので混んでるだろうなと思ったら、やっぱり待合室はいっぱい。
持っていった文庫本がちょうど半分読み終わるくらいで診察室に呼ばれた。
毎度おなじみの採血の結果は、白血球が4500と順調に上がっている。
「予定通りやっちゃおうね。あす入院のあさって治療ね!」
あれ、19日入院かと思ってたからちょっと慌てる。
でも、予定通りできるんならいいか・・・。

また髪の話になって、かなり抜けちゃった?と聞かれたので
「赤ん坊みたいになっちゃいましたよー、見ます?」
と言ったら、先生笑いながら
「絶対生えてくるから大丈夫だよ!僕なんかもうどうしたって生えてこないんだからさ〜!」
「いや〜・・何にも言えないですねぇ」
今日の担当医のN先生はそんな髪型です・・・。

この調子でいけば、水曜入院の月曜退院のパターンで固定かな?
それだと12月16日に退院して5回終了!の予定だ・・・。
年内に終わればいいと思っているから、余裕をもって治療できる気がする。

焦らずに、確実にがんばらなくちゃ。

2002年09月17日(火)
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