ニューヨーク俳優修行日記
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2003年01月20日(月)

Jennie Richie


というタイトルの芝居を観た。
ヘンリードジャーというアーティストについての作品。
彼はビルの掃除人の仕事をしながら、
長い年月をかけて1万ページ近い小説を書いた。
そこには彼のイラストもついている。
彼の作品は彼が死ぬまで発見されず、
彼の死後にビルのオーナーによって発見された。
彼はいわゆる精神障害を持っていた。

今、彼の作品はアートとして売られているらしい。

こういう精神障害がある芸術家を
Outsider Artistというらしい。

舞台はフィルムを大量に使った美しいものだったけど
一生を自室で黙々と執筆活動に費やした男の情念は
そこにはなかった。何だかインテリの白人が
自分の寛容さを示すために作ったんじゃないかと
いうにおいもした。実際、観客はマンハッタンの
インテリみたいな感じだった。
僕もそこにいたわけだけど、何だかなあ、という感想。

ヘンリーは多分それを誰の為でもなく、
純粋に自分の為だけに書き、それを発表することなんて
考えていなかったかも。彼はとても寂しくて
そこに逃げずにいられなかった。
それを新進の芸術家が作品にする。
凄い温度差があるように思う。

明日からは又以前の弁護士事務所で仕事。
当面は真面目に働くことのなる。
お金が必要だし。

ニューヨークは信じられないぐらい寒い。
最高気温が氷点下二度とかの世界だ。
マフラーと手袋無しでは生活不可だね、これは。

今日はキング牧師の日。
公共施設はお休み。
オーディションもなし。

でも、会社もあったし、稽古もあった。



2003年01月17日(金)

仕事


今働いている翻訳の会社に大きな仕事が入った。
おかげで二月は働けるだけ働くことになりそうだ。

そんなわけで土曜のオーディションはキャンセルする。
何だかなあ、とも思うが、3月からの舞台に備えるためには
仕方がない。

宮沢章夫のサイトを読んでいる。
もうすぐ本番らしい。
凄いなあと思う。

雑誌relaxを買った。
インタビュー特集だ。

明日はいよいよこの舞台最後の日だ。
長かったような短かったような。
とても楽しかったことには間違いない。
これが縁で何かがうまれることを祈る。

何だか考えがまとまらない日だ。


      

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