ニューヨーク俳優修行日記
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2002年10月23日(水)

待ち人来たらず


母の友人はまだ来ていない。
どうやら、デトロイトで足止めを食らっているだ。
でも、おかげで迎えにいけそうでだ。

昨日からカフカの変身を読んでいる。
中学生の頃に一度読んで、強烈に記憶に残っていた。
今、読んでも、やっぱりすごい。
他の短編も読んでみる予定だ。

今日は以前から頭に溜まっていた、イメージを
ノートに書き付けてみた。これからちょくちょく書き溜めて
台本となればしめたものだ。不思議なぐらい頭がすっきりしてる。
これはカイロと関係あるのかな?
でも、治しに行った腰はとんでもなく痛い。
ドクターいわく、良くなる前に悪化することもあるとの事。
ほんとかよ、おい。と思いながらも、今回は信じてみる。

北の国からを見た。
今観てもとてもよく出来ているドラマだ。
日系ケーブルで一番最初から毎週2回ずつ再放送している。
はまってしまいそう。
子供の頃も好きだったけど、今観ると結構泣ける。

語らないことで語られること。
見せないことで見えてくること。
そう云ったことばにするとするりと手から抜け出てしまう部分、
こぼれ出てしまう部分を表現したい。
舞台があるというと、どんな舞台か聞いてくる人がいる。
あらすじだけが全てではない。
その周りを漂う空気みたいなものに惹かれて、
僕は今でも舞台をしているような気がする。



2002年10月22日(火)

演技について


俳優の日記なのに演技については
ほとんど書いていないような気がする。
どうやって役を作るとか、そう言うこと。
余り書かない理由は、僕自身がまだ模索中であること。

それと僕はいわゆるなり切る型演技論が嫌いなこと。
役者が何も感じていなくたって、滲み出てくるものはあるはず。
もちろん、これは極論だけど。
要は台詞がちゃんと言えていればそれで良いじゃないの?
と僕なんかは考える。
時には役とオバーラップするだろうし、
何も考えなくても、分かることもある。
これが何も分からない時にはいわゆるテクニックに頼る。
それは場所だったり、音楽だったり、相手の役者だったりする。
とにかく、できる限りその瞬間瞬間身も心も
その場にいられるようにすること。

今日はある役者さんの日記を読みながらこげなことを考えた。

明日から知り合いが日本からやってくる。
母の英語クラスのクラスメイト。




      

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