ニューヨーク俳優修行日記
目次未来過去

My追加
2001年11月28日(水)




昨夜のポー。
ロバート・ウィルソンを観るのはこれで4回目。
凄いとは思うけど、そんなに彼の事を好きなわけでもない。
これも一つの教育だと思って観に行く部分もある。

今回の作品は英語とドイツ語で英語の字幕付。
しかも、台詞はポーの詩が混じっていたりして
途中で読むのを断念する。
とにかくビジュアルがとても綺麗で豪華。
僕はとにかく役者さんの手の美しさに感心。
手にも色々な表情がある。

内容を理解したとは言えないが
3時間、飽きずに観ていた。
よく芸術作品について解る、解らないという人がいるけど
面白ければそれでいいと僕は思う。
作品を見て、何か感じるところがあればOK。

それでも、舞台で物語が持つ力は大きい。
その点、ウィルソンやバウシュは凄いと思う。
一見ばらばらなシーン達でも彼ら自身というフィルターを通して
世界が成立している。まるで誰かの頭の中を覗いているみたいだ。
そして、それを芸術として認めさせる所まで上っていった実力も凄い。

今まで暇だったのに、なぜか2つの舞台の企画が持ち上がり
時間的にやれるかどうか微妙なところ。
器用なほうではないので、2つ以上の事を同時に出来ない。
が、稽古が始まったおかげで元気だ。
やったるでーエナジーが体にあふれてる。いいことだ。

企画の一つは日本人の俳優を集めて北村想の"寿歌:ホギウタ"。
NYにいる日本人。
何故、今NYでホギウタなのか?

もうひとつは村上春樹の短編を舞台にする企画。
村上企画の方は僕自身がこの2年ぐらいずっと考えていたものだけど
一緒にやろうという人が出現して、これからどうなることか。

ほぼ日刊いとい新聞で清水ミチコの日記を読む。
このサイトに結構はまっている。

休み明けのせいか全くオーディションなし。
なんだか自分だけが取り残されたような気分。
きっと、僕の知らないところでは皆いろんな仕事をして
いっぱいお金をもらっているに違いない。
被害者妄想。

2001年11月27日(火)




昨夜、稽古。
ついに台本をもらう。
ここまでがウチの劇団は長い。
今年の5月から週一回の稽古で即興を繰り返し
演出家が少しずつアイデアをまとめて来た。
過去2作は公演の一ヶ月ぐらい前までエンディングが未定だったが
今回はなんと最後まで台本がある。
もちろん、さらなる変更があるので安心は出来ない。

日本では、劇団主催者が劇作家兼演出であることが多いけど
こちらでは大抵の場合、演出家とは別に劇作家がいる。
だから、台本も稽古開始の段階では既にあるし
戯曲創作はそれ自体としてジャンルとして存在している。
とてもシステマティックである。 大学院まである。

こちらでは日本のように劇団制ではなく
公演のたびにメンバーを集めることが多い。
俳優たちは"Back Stage"という新聞を読んで、写真と履歴を送る。
新聞にはその週の舞台/映画のオーディション情報が掲載されている。
僕も読んでいる。

もちろん、劇団として活動しているところもある。
映画俳優として有名なウイリアム・デフォーは今でも
Wooster Groupという劇団で定期的に公演している。
この劇団はSohoに劇場を持っているし
ヨーロッパにもよくツアーに行く。
以前はうちの稽古場が近くだったので
何度か彼を見かけたことがある。実物は結構小さい。

有名人といえば、先週のレストレの時
客の中にハーベイ・カイテルがいた。
有名人遭遇はNYに住むことのおまけの一つ。
みんな結構有名人馴れしている。
サイン下さいと叫ぶ自分をクールに抑える。

今日は昼間、会社から派遣会社での仕事を探す。
NYも不景気だ。

夜はロバート・ウィルソンの芝居を観る。
音楽はルー・リード。
確か、二度目のコラボレーションだ。
テーマはポー。
あの江戸川乱歩の元祖。
楽しみ。













      

Yoshi |メールホーム