低いかきねの向こう側

2003年04月14日(月) イラク戦争について2

この間の日記を書いた翌日(10日)の新聞各紙の1面が「バグダッド陥落」だもんな。
面白くないったらありゃしねーよな?

ちっ!ブッシュのヤロウの顔に泥が塗られる日を心から待ちわびてたってのによ。

とりあえず、今日も戦争の話にお付き合いください。
タイムリーではないにしろ、何かしらを書き残しておきたいものでね。

そこで、今日はメディアについての話をしよう。
最近のイラク報道からテレビがつまらなく感じる原因までの因果の一部始終。
心意気は充分。あとはレトリックが追いつくかどうかだ。やってみましょう。

この間も書いたが、メディアはアメリカに寄りすぎている。
“中立の立場”が本分であるはずだが、限りなく主観的である。
(まぁテレビ朝日は主観的じゃないとつまんねーけどな。)

そもそもの原因は、メディア自体が「戦争に肌が触れていないこと」と「アメリカを信用しすぎ」ていることろだ。ちなみに後者は「イラクを軽視しすぎ」とも言えよう。

確かに現地レポートを請け負っているプレスもいて、テレビというメディアは“中継”という手段をもってその状況を報道しているのだが、それだけではダメダメなのである。

改善のポイントは2点。まずはテレビのニュースキャスタの姿勢があまりにも「他人事」であるから、あんなものは不要である。逆にメディアの無能さを世にさらけ出すだけでなんのメリットもなかろうから、さっさとやめてしまうことをお勧めしたい。
もう1点は、ニュースの原稿があまりにも「お粗末過ぎる」ので、腕利きにしか書かせないとか、まともなライターがいなければさっさと手を引けばよいのである。こちらもあまりに「他人事」過ぎて斜に構えているのだろう。

こんなことだから全国でテレビ離れが進行するのだ。
見ててつまらないもの、抗議をすること自体がバカバカしくていまさらだれもやらないのである。幼稚すぎて。もしくは各局が毎年募集しているテレビモニターの質が悪いのだろう。もう病状も末期なので、完全にデジタル化がなされた頃には多チャンネル化の波にのまれて衰退してゆくのでしょうね。

最近では明らかに、スカイパーフェクTVやケーブルテレビ各局などを通じて見られる「特定分野専門チャンネル」の中から番組をチョイスして見るほうが有意義に感じられることは、体験者には明らかであろう。
個人的にはWWWというメディア体も好きではないのだけどね。
今の時代は新聞(注1)が一番いいと思います。実に練られていてね。
ちなみに、週刊誌の中にもイイモノはある。社会報道にかけては週刊文春がイチオシである。
なおテレビは、強いてあげればNHKが一番いい。理由は「あまり飾らないから」

さて、イラクの話に戻りますが今月8日あたりに、イラクのパレスチナホテル(注2)が攻撃を受け、ロイター通信のカメラマンが死亡する事件もありましたね。同じ日かその翌日にはアルジャジーラテレビの記者が、会社のオフィスに居ながらにして攻撃を受けて死亡した、というようなこともありました。

NNNでは前者の事件について、大きく取り上げていました。どうやらその事件の発生時に佐藤氏と山本氏(注3)は現場の隣の部屋にいたらしく、なかなか生々しい映像を報道していました。亡くなられた方にはご冥福をお祈りする次第であるが、この事件には、いくつかの意味があると思っている。

まぁあれは明らかに狙撃であろうが、まず1点はアメリカが攻撃をしたことを認めたことである。『イラク国民解放』のための軍事活動(注4)であるはずが、いくら事故を主張したとはいえ、愚かな話である。まぁ反米派の私にすれば、ある意味朗報(注5)であった。
そのほかに、ここまで書いてきたことを崩すかのように聞こえるかもしてないが、報道するプレスが感情的になっていたところである。なかなか腕利きであったのだが、一転悔しがり、涙を見せ、顔をふさいでしまう光景は、なかなかのインパクトを持っていました。また、佐藤氏の「ぼくらは覚悟して来てはいるのですが、死にに来ているのではありません」という言葉には、大きな意味を感じました。

最後に、従軍記者について少し見解を述べると、アレにはどれくらいの意味があったのか、疑問は絶えないものである。米軍に従軍していたのだから、主観的になることは明白だし。TBSが従軍記者を出さなかったのは正しかっただろう。別に従軍記者からの報道を聞いても「ふ〜ん。あっそ。大変そうね。」という程度のことである。

今日はこの辺で。


(注1)
新聞:もちろんスポーツ紙みたいに俗世間にまみれすぎてんのは論外ですよ。業界専門紙などもどうでもよく、ここでは朝日・読売・産経などの新聞をさします。
(注2)
パレスチナホテル:バグダッド市内にあるホテルのひとつで、多くの海外の現地報道陣が宿泊滞在し、レポートの中枢となっていた。米軍・ブルックス准将は「報道陣の居場所を全ては把握しきれてはいない」と発表したが、あれだけの存在を本気で「知らない」というならば、米軍は真のアンポンタンである。
(注3)
佐藤氏と山本氏:9日の日記でも紹介したジャパンプレスのイラクから現地レポートを請け負っている2人の日本人記者。
(注4)
『イラク国民解放』のための軍事活動:これが一見アメリカの大義っぽく聞こえるのだが、これはアメリカが半ば言いわけ的に言っているだけに過ぎない流動的なものだと思う。(つまりは建前以外のなにものでもないということ)アメリカの大義について、書く機会があればそのときに特集したい話である。
(注5)
朗報:死者が出ているので、ぶしつけとは思いながらもこの言葉を利用させていただくことにした。



2003年04月09日(水) イラク戦争について

今日で開戦から丁度3週間が経過しましたね。
イラク戦争といっても、ちと遠い話で実感が湧かない点も多々あるのですが、少しは触れておこうかなと思います。

あまりに真面目に書くと、書く方が大変なものでね。
話は一部に限りますよ。
(直接話せる機会があるといいんだけど、そうもいかないですからね。しかし少数派意見だと思うし、無神経な発言と採られそうなことも多いだろうから、人前では堂々としゃべらせてくれなさそうだし、結局文でがんばるしかないみたい。)

まずはじめに、私は「反戦」という立場をとらないことを強調しておきたいと思います。

この戦争の意義について、もう開戦してしまった以上は本音も建前もあったもんじゃないことは明らかですが、私に言わせれば、
『アメリカの思い上がり』(注)
の一言に尽きると思うのです。

まぁブッシュだいと〜りょ〜クンはこの戦争なんて、次の大統領選での再選への踏み台でしかないと思っていると思うがね?あとは米軍のチカラを見せびらかしたかったのかな?「俺を敵に回すとこうなるゼ」みたいなね?こんなバカが大統領になんかなるから世界が荒れるのであるが、そんな大事なことを唱えるヤツが誰一人いないことは嘆かわしいことである。

なお、これは個人的な話だが、私はアメリカのブッシュ(大統領)・パウエル(国務長官)・ラムズフェルド(国防長官)・ブルックス(中央軍司令部・准将)の4人がアメリカという国の幹部として特に嫌いであることを明記しておく。こいつらこそが『悪の枢軸』である、と言い返してやりたい気持ちである。

ちなみに私はNNN及びNHK・朝日新聞の3つのメディアを特にひいきしている。つまりは現地レポートはジャパンプレスの佐藤和孝氏及び山本美香氏の報道が基準になっていることを明記しておこう。

しかし嘆かわしいことに、日本のメディア(ニュースの原稿も解説のオッサン供も、ということ)はアメリカ側とイラク側の双方の情報を提示するものの、見解は畢竟アメリカ側を支持しているのである。本来は中立であるべき報道がヨ。(所詮日本なんて第3国のくせにさ。情報大国ぶって偉そうなこと言ってりゃいいと思ってやがるんだから笑うしかないね。)

バグダッドの市街戦についてや、日本のメディア批判、及びイラクという国についての見解等まだまだ書きたいことはやまないが、長くなるのがイヤなのでひとまずやめにしようと思う。続きが早く書けることを切に願うものである。(浪人生はそんなに暇じゃないんだヨ。)

最後に、NYヤンキースの松井秀喜選手が現地時間の8日、メジャー初ホームランを満塁アーチで飾れたことを1ファンとして心から嬉しく思います。

(注)
『アメリカの思い上がり』:「アメリカの〜」と書くとアメリカ国民全員が悪のように映るかもしれないが、元はブッシュJr.ただ1人が悪なのである。しかし、それを支持する国民が増えていることを考慮すれば、それらは皆同罪ともいえようか。


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