月の詩
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なんにもないの。 なんにもないのよ。 もう、なにものこってないんだ。 私の中には。 夢とか情熱とか愛情とか。 欠片もなくて。 終わりがほしいよ。
冷たい空気をつきぬけて、 空が青々と広がっていた。 その高さと透明さに、 釘付けになる。 できることならこのままずっと、 眺めていたいと、願った。 できることならこのままずっと、 この青に染まっていたかった。
唇の端。 少しだけひきあげて。 「笑う」という形をつくる。 その時に。 本当に私、笑っているの?
私が私を信じてやれなくて、 一体誰が信じてくれるというのだ??
僕は、何かを手に入れた。 僕は、何かを失った。 僕の手のひらに何がある? 僕からこぼれ落ちたそれは何? 僕は何を見てきた? 僕は。 僕は、今、ここに居るだけ。 僕は、今、
寒風に、 花びらのごとく、 ひらひらと舞う。 けして積もる事のない雪。 あとにはなんにも 残らない。 痕跡さえ残さない。
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