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Egoistic-hypocrite.

hypocrite.

黙秘。2005年07月31日(日)



どんどん自分の気持ちを解凍する"あたし"は
はじめてまともな恋らしきものをした。

同時に恋する相手は自分の利益とか都合とかで
選べないのを知った。選べないのを悔やみもした。



本当に欲しいものには手が届かない。
手が届かないで歯噛みしてるあたしは無様で、
例え、手を触れられる距離に相手が居たとしても、
彼はあたしなんかには、心を奪われたりはしない。

だからあたしは封印するだろう。『好きよ』と。
男の肌に触れて甘い言葉を耳に吹き込む自分の
言葉を。口を塞いで、だんまりと行為に耽ける。



もう、相手を悦ばせる為じゃなくて。
自分の気持ちを伝える為に使う言葉なんだって
分かったから、もう、相手の耳に届かない今は
使わないの。





あたしって。2005年07月27日(水)



"あたし"って、"あたし"なんだ。

はじめて覚えた、寂しさ。
はじめて感じた、羨望。
はじめて掻き立てられた、劣等感。
はじめて胸に穴空けた、悲しさ。



あたしの意思。
あたしの意志。

あたしの感情。
あたしの感覚。
あたしの思考。
あたしの直感。

あたしの希望。
あたしの絶望。

あたしの諦観。
あたしの決意。



あたしの心が自発的に弾き出す全部のものが
"あたし"を形作って、"あたし"は"あたし"に。

それを、今日、はじめて知った。

"あたし"は"あたし"って生き物。
生きてる生物。人形じゃない。





恋。2005年07月15日(金)



『恋は発情。』



どんなに奇麗事並べても、お題目を唱えても、
それが真実なんだと、それだけがすべてなんだと、
あたしは、自分の身体が熱を帯びる時に痛感する。

でも、あたしの欲情で、純粋な対象を汚したくない
微妙なストイックさで、いつも苦しい思いをする。

あたしはその苦しさを厭わない。むしろ好き。



嗚呼、切ない、とか言いながら、悩ましげなわりに
いつもの彼に乗っかっちゃってる自分がわりと好き。

そうやって、相手に触れないで焦がれてる間は
実物への幻滅も失望も知らなくて済むから、安心して
自分の熱に狂っていられる。安牌の上の狂悦乱舞。





オンナの指先。2005年07月14日(木)



ペットボトルの蓋が開けられなくなった。

仕事で指先の皮がまんべんなく細かく傷ついて、
ところどころ肉刺胼胝の類になりかかってるから。

細かい傷に入り込んだ機械油の色を黙って
見てるあたしに、母親は、ペットボトルの蓋を
開けてくれながら、その仕事をしてた当時の
自分の気持ちが解ったかと得意気に、言った。

どんな気持ちでアンタたちを養ってたか
同じ仕事をしてるとようく解るだろ、って。



全然、解んないよ。

あたし、指先痛くても、元々ガキンコの頃から
色んな仕事してたせいでゴツい手がこれ以上
醜くなっても、そんなの気になんないし。

性格的に、こういう仕事、黙々とするの好きだし、
叔父さんたち親切だし、仕事場、安心できるし。



有難味をすぐ忘れる性格のせいで不満が募って、
指先が痛んで苛々するんで、姉(ねえ)たちを
怒鳴って殴って物を投げつけて蹴って痛めつけて。

機械油と疲れとでキレイに装うことも忘れて
どんどん女として価値が下がってく自分の
欲求不満と鬱憤晴らす為に、あたしを弄ってた。

そんなアンタの気持ちなんか、全ッ然。
理解できない。理解しない。



あたしは、例えこの先、10本ともの指先が
傷だらけになって、痛くて使えなくなって、
カサカサに黒く染まって見た目汚くなっても。

アンタみたいには、絶対、なんないから。





泣いた。2005年07月09日(土)



今日、あたしは泣いた。

嗚呼、これが"寂しい"って感情なんだろうって
嗚呼、これが"劣等感"ってモノなんだろうって
誰にどう説明されてもよく分からなかったそれを
今日、生まれてはじめてまともに理解した。



抱かれて泣きながら、麻痺してた心がちょっとずつ
正常に近づきつつあるんだって言い聞かされた。

他の人はみんなこんな気持ちを知ってるとしたら
あたしの目指す"人並み"ってすごく辛いモノだ。
辛いけど、だけどそれがあたしの目標の欠片で、
やっとそれを掴みかけた今、尚更、焦ってる。

焦らなくていい、少しずつでいいって諌められた。

けど、辛くてもいいから、早くまともになりたい。
早く"フツウノオンナノコ"になりたい、って、
あたしの意識のどっかから叫ぶ思念が聴こえてくる。





オトナコドモ。2005年07月03日(日)



なまじっか、偶然にも結婚できちゃったがために
夫になって、親になって、コントロールできると
錯覚できる対象がどんどん増えて、自分は何だか
偉いんだっていう妄想の世界の住人になっちゃって
自分の身の程っていうものが見えなくなる人種。

平凡な人生送ってて、世話好きの親戚にでも
「いい加減落ち着きたいんだけど相手が」とか
声かければいくらでも結婚なんてできちゃうし、
子供なんか、性欲と生殖機能さえあれば作れるし、
産み落とした後は死なない程度にメシ食わせるだけ。

生き物なら比較的どの動物でもやってる事。

たったそれだけの事をしただけなのに
自分が想像するとおりの絶対的な幸せが約束されて
因果の糸すらも抜け出せて、世界中が賞賛するに
値するような、そんな偉業を成し遂げたつもりだから
自分が計算する予定調和がちょっとでも乱れるのは
許せなくて、喚く、怒る、責める、泣く。

頑張ったのにちょっと自分が望む程度の報酬すら
与えられない運命にある自分は不幸だと。

そんな、自分の人生すらご褒美が貰えないと歩めない
オトナコドモがたまたま自分たちの親だった。
親は選べないから。ただそれだけの話。





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