enpitu


Egoistic-hypocrite.

hypocrite.

モノカキ。2005年05月30日(月)



昔、あたしには、物書き志望の時期があった。

こんなバカな女が作家志望?とか、今なら自分で自分に
後ろ指さして笑っちゃえるくらい冷静なんだけど。



当時は文学賞の応募とかにも積極的で、でも誰にも鼻にも
引っ掛けられなくて、それでもひたすら書きたい衝動に
任せて、とにかく閃いた題材を書いて書いて書いて書いて
書き綴り続けて、燃え尽きかけた時に、結局あたしに
分かったことといえば、あたしは今までは自分のことを
"文才しかないただの阿呆"だと思ってきたけど本当は
"文才すらないただの阿呆"だったって事実だった。

それ以上、誰かに認められる作品を、なんてスタンスで
書き続けてたら、あたしは確実に自己嫌悪とプレッシャーに
押し潰されて滅茶苦茶になって文章を書くのを嫌いになって
二度とペンを取って机になんか向かうもんかって、モノカキ
避けたりしてただろうけど、あたしはとにかく昔から何か
書くのが好きでそんな風にモノカキを嫌いになりたくなくて
それからは、気が向いた時だけ、こうやって趣味だけ目的にして
下手の横好きの文章を綴る習慣がついた。



頭の悪いあたしが捻り出す文章なんてたかが知れてる。
けど、子供の頃からこれだけは止められない。
眠ることも、食べることも、話すことも、読むことも
全部放棄してた時期でも必ず書くことだけはしてた。

今だって、何の変哲もないクソ面白くない文章だって自分で
自覚あるのに衝動に任せて書かなきゃいられない時が
しょっちゅうあって、あたしは自分のその欲求だけのために
いくつも自分がこっそりと執筆活動できる場所を隠してる。

おかしな癖。

でも何のアイデンティティもないし、今更それを作り上げる
元気もないあたしは、この癖がある限り、確実に"あたし"で。
そんな"あたし"を自分の目で確かめる為に、あたしはまた
エンターテイメント性ゼロで誰もに見捨てられた文章を
どっかそっかに書いて残していくんだろう。





精神的近親相姦。2005年05月26日(木)



「昨日、電話取れなくてさ。どした?」
「うん、精神的にキツくて。」
「そうか。」
「だから、取ってくれなくて良かった、電話。」



あたしには大事な人がふたりいる。もうひとりの話。

あたしと彼は随分と長い間一緒にいた。ほとんど離れず
一緒にいた。当時の関係の上っ面は"恋人"だったけど
あたしはまるで乳飲み子で。彼はまるで母親みたいに
甲斐甲斐しくあたしの世話をしてくれた。そんなだから
彼とセックスすると、まるで近親相姦でもしてるような
錯覚を、あたしは、よくした。

あたしがちょっとずつ今の病気の片鱗を見せはじめて
可笑しくなりはじめて、とうとう耐えられなくなって
あたしは彼にお願いした。『捨てて』って。

あたしたちは事実上の"恋人"じゃなくなったけど、
それでもずっとずっと一緒にいるもんだと思い続けて
エゴの擦り合い続けて、一旦は衝突して離れて忘れようと
無駄な努力して、でも忘れられなくて。

散々にバカやった挙句の再会でもう一度やり直せないか
無理矢理確かめて、失くした時間は取り戻せないって
わかったその後で浅く温く労りあう事も覚えて、それは
お互いの脆さも弱さも既に知ってる分、他の人とするより
はるかに簡単で、今じゃもう女の好みだとかちょっとした
あたしの性癖だとかそれぞれのコンプレックスだとか、
もう何かを一生懸命説明しなきゃならない面倒臭さも
なくなって、凸と凹がしっくりハマるように彼の存在は
前以上にあたしに馴染むようになった。

それでも"コイビト作り"を止めなくて甘言に惑わされた
あたしは、あたしを独占したい誰かさんに言われて彼を
強制的に切り離さざるを得なくなったこともあったけど
結局終わってしまったのは"誰かさん"との関係の方で、
今もあたしと彼の奇妙な関係は続いてる。



あたしにとっては、本当の母親よりも『かあさん』で
本当の家族よりも家族的な彼。

あたしは多分、この先、少なくともあたしのキ○ガイの
治療が完了するまでは、彼以外の存在に肌を晒したり
触れさせたりすることなんかないだろう。

だって彼がしてくれるのはあくまであたしへの授乳で
あたしはそれをひたすら享受してる乳離れの進まない
赤ん坊みたいなものだもの。唯一、彼との関係において
あたしが進歩した事といえば彼の慰めほしさに泣いて
泣きじゃくって自分からあやしてもらうのを強請ったり
しなくなったところくらい。

一体、他の誰がそんな風にあたしを扱ってくれるだろう。
もし代わりの誰かが現れたとしても、あたしはその存在が
彼じゃないってところに違和感を覚えるんだろう。

彼はあくまで、あたしのモトカレでハハオヤでカゾクで
コドモでジョウニンで、そういう矛盾した感覚が
あたしは好きなんだから。まるで近親相姦のような。





シャム性母子。2005年05月23日(月)



あたしは、生まれた時から母親と離れたことがない。

子供の頃は、親子ってこんなもんなんだろうって
大して疑問も感じないで母親の手に引かれるまま
暮らしてきたけど、あたしが大きくなってあたしたち
親子の関係が異常なんだって気がついたときには
もう、何もかもが、遅かった。

まるでひと繋がりの皮膚で縛られてるみたいに
遠ざかろうとしても、逃げようとしても、叶わず。
もがいても叫んでも自由になりたい想いはどこかで
蹴躓いてしまって、何度やっても成就しない。
そのことに半ば絶望しながらずっと一緒にいた。



ヒユちゃん。

ヒユちゃん。

ヒユちゃん。



"ただの母親"を装ってあたしを呼ぶその声を
あたしは、生きる気力を削がれる思いで聴いている。
"優しい母親"を演じる裏であたしを求めるその存在を
あたしは飛び立つ翼をもぎ取られる思いで見続けてる。

あたしの影か半身のようにあたしに取り憑いてる
母親の猫なで声は、いつかあたしを殺すだろう。
あたしの生命力を吸い取りながら、ちょっとずつ
あたしを萎ませていく。

完全にあたしが死んでしまう前に、あたしは自分自身の
肌を切り裂いて、あの人から逃げないといけない。





冷血。2005年05月15日(日)



「ヒユはホントに冷たい。
愛猫が死んだっていうのに涙ひとつこぼさない。」
下の姉(ねえ)にそうやって非難されてた頃
あたしはまだ動物が死ぬのが辛くて悲しくて
人前では平静を装って後で隠れてこっそり泣いてた。

回数重ねるごとに、動物が死ぬのには段々慣れて
そのうちホントに泣かなくなった。
それから、段々人が死ぬのにも慣れて、とうとう
何が死んでも誰が死んでも泣かなくなった。

それも通り越して、今じゃ何を聞いても眉ひとつ
動かさない自信があるくらい、何も感じない。



「まだ猫なんてこんなに沢山いるのに
それでも一匹死ぬだけで寂しいもんだね。」
今日、母親が口にしたその言葉で、ああ、そういえば
昨日死んだんだっけな、って、やっと思い出した。

言われるまで、もう、その子のこと自体、忘れてた。

無感動に亡骸を撫ぜて『じゃあね。』って
形式だけの最後の挨拶を済ませて背中を向けたら、
もうその瞬間からあたしの中じゃ、その子は最初から
無いも同然の存在だったみたいだ。



下の姉(ねえ)はやっぱり泣いてた。

あれから10年以上経って、あたしは、正真正銘、
姉(ねえ)の言うとおりの冷血人間になった。





レンアイ。2005年05月13日(金)



「恋愛なんて依存か余裕のどちらかでするもんなんだよ。」
これは昔、ある人があたしに言った言葉。

言われてみれば、あたしはどうしてあの人と想いを
通わせようとしたんだろう、とか、何が気に入って
付き合いはじめたんだろうとか、どうしてわざわざ
あの人と一緒になりたがってたんだろう、とか
思い返すと、全部じゃないけど結構そんなのが多くって。

意外と、恋愛しないといけないような強迫観念に囚われて
依存する相手探ししてただけなのかもなぁ、って、思う。

あたし、しばらく恋愛なんてものに縁がなさそうだ。





男だったら。2005年05月06日(金)



あたしが男だったら、とたまに思う。



あたしには大事な人がふたり居る。そのひとりの話。

そもそもあたしは何があっても動じない方なんだけど
彼女の何を知っても、何を聞いても、どんな顔を見ても
いかがわしさの混じらない気持ちで彼女だけは特別で、
誰を怒らせても泣かせてもわりと平気なんだけど、実は
昔からあたしは、涙脆い彼女の涙にだけはすごく弱くて。

あたしは人のこと利用する計略を立てたりする方だけど
彼女だけは使い捨てにできない。人にすぐ飽きてコロコロと
友達とも言えない友達作っては切って作っては切って。
そんなあたしが何故か彼女とだけは10年以上関係が続いてて
約束の日とかも遅刻はしょっちゅうしてすごく申し訳ないなと
思いながらもなんだかんだで約束自体は、守る。

彼女が辛かった話なんか聞くと、そんな思いさせた連中を
今から殴りに行けるんじゃないかと思うくらい腹立ったり。
彼女にだけはシアワセでいてほしくて、つまらないことで
悲しんだりしてほしくなくて、その原因をすごく憎んだり。



あたしみたいな人種が死んでも、そりゃちょっとくらい
キモチワルイとか、罪悪感をくすぐられるとか、そういう
人はいるかもしれないけど本気で悲しむ人はいない、とか。
あたしはしょっちゅうそういうことを自虐的に考えてる人種。

けど、あたしの存在が消えた場合、仮に彼女があたしの事を
その程度に捉えてたとしても、万が一にも彼女の心に傷を
残しちゃうのはイヤで。

いっそ死ねたらって、自殺を考えては思い留まる、ずっと
いつまでもその繰り返しで死に切れなかった時代を、無事に
通過してこうやって今のあたしがあるのも、いつも真っ先、
親よりも兄弟よりも先に思い出した彼女の顔のおかげ。



でも、その彼女が今、言い様のない怒りとか悲しさとか
疲れとかやるせなさとか、そんなモノの中にいて。

あたしが男だったら、とたまに思う。

彼女の話を聞きながら、あたしの性別が180度違ってたら
もっと簡単にキミを癒せた、と、少し思う。

回りくどい言葉なんか使わなくても、大丈夫だって抱きしめて
温もり与えるだけでどれだけ安らぎを与えられたか、とか。
あたしに大きくて力強い手があったら、キミの人生ごと、今の
不安から引き上げて、傷つけるもの全部から守れたのに、とか。
女性としての自信だってもう少しつけてあげられたのに、とか。

でも、どれだけ望んでも、あたしは女で。

あたしは、自分の性別に頓着がない分、不道徳に気の赴くままに、
その場にいる男とも女とも平気で抱き合ってきたけど、あたしが
そういう過去を持ってて、だけど彼女ときちっとした友達関係を
継続したくて、だからこそ他の人に対してみたいに気軽に安易に
彼女とスキンシップしようとかは思わない。



あたし、今、こんなで、ごめんね?

自分でもイヤになっちゃうくらいバイタリティなくて
反応なかなか返せないけど、ちゃんと聞いてるから。

声、届いてるから。

でもって、イヤじゃないから。

相変わらず、キミに嫌な思いとかキツい思いさせるヤツの事は
すごくすっごく!口汚く罵るんだろうけど(笑)





ゴメン。2005年05月05日(木)



一番、傍にいたい時に一緒にいられなかった。



最初にそれがわかった時、あたしは自分に舌打ちした。

それが彼女の性格なんだって分かっちゃいるけど。
不器用だけど一生懸命気持ちを表現してくれる彼女が、
すごく辛かった時に、あたしは傍にいなかった。

しょうがない時期だったなんて分かっちゃいるけど。
過去を振り返ると、やっぱり、彼女に向けて、最初に
出る言葉は『ごめん。』なんだと思う。



彼女があたしにいて欲しかったかどうかじゃなくて、
あたしが彼女の傍にいたかった。そんな自己満足の為に
彼女に向かって『ごめん。』とか簡単に言うのもちょっと
どうかと思うけど。あたしごときが近くにいて一体全体
何ができたのかとかもすごく疑問だけど。でも、さ。

あたしでも、割り切れない気持ちとか、ちゃんと、ある。





ヒトハダ。2005年05月03日(火)



なんだか、人肌恋しい、と、思わなくなった。

満たされてるからか、っていうとそうでもなくて
どっちかっていうと人の体温なんて、感じる機会の方が
極端に少ないくらいなのに、『与えられたい』なんて
そうそう思わなくなった。

あたしは、簡単に触れられるのを嫌うようになった。



昔のあたしなら、こういう状態に陥った時、ごく単純に、
ホントは誰かの体温がほしいのに、最近は、面倒もなく
心地良く触れ合う関係がなかったから、それに嫌気がさして
しばらくする気にならないでいるんだろうとか、まともに
快感だと思える関係を築ける相手にめぐりあえなくて
いつになったらそういう相手に会えるんだろうかとか、
その相手に会えるまでの道のりを考えて倦んでるんだろうとか、
そういう風に自分の気持ちを予測して、決してセックス自体を
否定的に捉えることはしなかったんだけど。 

最近、自分の欲情にすら否定的だ。



そういえば、誰かと肌を重ねる行為って、あたしにとって
そんなにも熱狂するほどのもんだったかな、とか。

そういえば、温く労りあって、傷の舐めあいみたいに"する"
っていうのは真面目に求めてるのとはちょっと違うな、とか。

そういえば、"真面目に求める"ってことが真摯にできるほどの
熱情を誰かに向けた経験って、あたしにあっただろうか、とか。

そういえば、あたしは子供の頃から、自分の肌の上に
人の体温の感触が残るのが大嫌いな子だったな、とか。

考えれば考えるほど、あたしのカラダは
誰かに温めてもらうのを必要とするほど冷えてもいなくて
誰かと冷まさなきゃならないほど熱を孕むほどでもなくて。
ああ、平熱だな、って思う。



逆に誰かに乱されるのが煩わしいくらいの。
不感症ともちょっと違う、あたしの、体温。

あたしは、もうこのまま、"人肌恋しい"なんて思わないで
自分の体温だけで生きていけるのかもしれない、と
思わず、錯覚してしまうくらいに。





< カコ  モクジ   ミライ >


エンピツユーザー専用
My追加ボタン。

エンピツランキング投票ボタン。
現在ランキング不参加。
- Design : maybe -



エンピツ