大阪べ胃ブルース |
もう5月も半ばかー。 だいぶ間があきましたが、お元気でしょうか。 日記をさぼりすぎて、掲示板にイトコからの書き込みをされたりしてますわ。イトコよ、ごめん。やっと書いたぞ。
はてさて、5ヶ月ぶりの日記ですが、また体調悪いどー。 高血圧期は終わったのだけど、今度は 「底抜けに胃が痛い」 でございます。 なんかこう、毎回毎回(ってブランク5ヶ月もあるけど)体のどこが悪いここが悪いってことばかり書いてると不健康自慢の人みたいですが、実際痛いのでこればっかりはしょうがない。 もうホントに痛いんですよ。寝る前になるとキリキリ痛み出してたまらんのですよ。朝起きると胸焼けが激しくて気持ち悪くてたまらんのですよ。んで、もの食べると一時的に楽になるんだけど、ちょっとおなか空くとすぐに激痛が走るのですよ。 あとゲップも止まらないんですよ。 というわけで市販の胃薬飲んで耐えていたのですが、もう耐えられない痛みまで到達したので病院行ってきました。
「あーこれ、胃じゃなくて十二指腸かもしれないですねえ」
と先生に言われました。 じゅうにしちょう! 私の体にもあったのか!
まー人間なんであって当たり前なんだが、病気になって初めて自覚する部位ってありません?私にとっては十二指腸ってまさにそれでした。あるんだろうけど、意識したことがなかった。ないがしろにしておった。 実は胃が痛い!胃が痛い!と感じているのは過去にもあって(この日記参照)、その時も胃のことばかり書いてました。「胃がいい」ということを強みにしていた、とこの時も書いている。その胃がビールを受け付けなくなっただけでものすごく動揺している日記がリンク先のものだ。 でもほんとはそういうことではなかったのかもしれない。胃にばかり気を取られていたが、その頃から調子が悪かったのは十二指腸のほうかもしれない。あんまりないがしろにするもんで十二指腸が反乱を起こしたんだろうか。 十二指腸なんて全然たいしたことないと思ってたんだけどなー。 甘かったなー。 これからは大事にしよう。
と、悠長なことを言っている場合ではなく、しばらくは胃腸炎の薬飲んで様子見をし、それでも痛みが治まらなかったら胃カメラ挿入なのだそうだ。 胃の処女膜喪失の危機!!! こわいよー。 まあ、いずれは経験しなきゃいけないことなのではあるが。 でもこわいよー。吐き気とかすごそう。涙目になりそう。 ↑ここまで嫌がるのは、昔見た映画「病院へ行こう」で大地康雄が胃カメラ挿入した後むせかえって嘔吐してしまうシーンが印象に残っているからなのであった。まーあれは胃カメラ飲む前日に大地康雄が飲み食いしてたからなんだけど。 でも嘔吐恐怖症なんで、吐き気がホント怖いんだよ。今も吐き気に襲われたりするのだけど、 「吐いたらアカン、吐いたらー」 と我慢したりするからなー。吐いたら、切なくなるだけだからなあ。 ホーミタイー内臓ベイブルース俺のこと好きかーあんた聞くけどー ホーミタイーそんなことさえわからんようになったんかー? あ、俺ってのは十二指腸ね。十二指腸よ、あんたのことちゃんと好きだぜ。へそ曲げないでくれ。あんたあたしの、たったひとつの十二指腸やった・・・(過去形だけど現在もだ)
と、話がうまいことそれた(強引だが)ところで、ゴールデンウィークに大阪に行ってきた話をば。 初めて「春一番」に行ってきました。 長年の夢がついに叶ったなーという感じだ。 しかし、ゴールデンウィーク初日の新幹線長蛇の列(乗車率200%)というのも初めて経験したけど、たまらんね。私は大阪出身の後輩と大阪に向かったので、退屈しなかったけど、それでも新幹線乗れるまで1時間待ったからなー。後輩君のおかげで座ることもできて満足ではあったけど。朝からビール飲んでテンション上がったなー。 そのテンションのまま服部緑地に向かい、すでに現地で飲んで踊っている方々と合流。またビールをグビグビ。 初めての春一番は、人がやたら多かった。会場(野音みたいな音楽堂)がすべて人で埋め尽くされていたんだけど、7割以上が壮年層であった。こんな光景を見たのは二度目だ。(一度目はハイドパークフェスティバル。壮年層のパラダイスだった) しかも壮年層、皆、白髪のロン毛、髭、メガネであったからね。ステージ場の出演者も8割方白髪まじりのロン毛、髭、メガネ(かけてない人も多かったが)だった。会場にいる壮年層すべてがフォーク30年選手に見えましたよ。 着いた時にはすでに友部さんもシバも終わっていた。 んがー! と思ったが、着いてほどなくして始まった石田長生にガツンとやられる。トラキチのよれたおっさんにしか見えなかったが、いい歌歌うんだよなー。荷物が重い〜ってザ・バンドのカバーやってたけど、私も新大阪駅から会場に直行し、コインロッカーに荷物預けられなくて荷物が重かったので、それだけで涙がチョチョチョと出たわ。途中から出てきた有山じゅんじを見ておかもっちゃんや石井さんに「有山じゅんじって(顔が)ヤツザキの好きそうな感じだよねー」といわれたが、じゅんじは微妙に違ったです。なんでだろうな。メガネあんまし好きじゃなからかな。しかし歌は天才! 余談だが、「上田正樹が飛び入りするかもしれんぞー」という噂をきいて心ときめかせましたが、そんなのは全然ありませんでした。でもまあ、上等でしたよ。
飛び入りの木村充揮&大西ユカリ(石田長生も飛び入りしてた)は前に行って泣きながら踊ってました。って、これ、よく考えたら平成トリオだよな。有山じゅんじは出てなかったけど、いたようなもんだしな。平成トリオで泣いた泣いたってのは、かつてもあったなー。いつかのフジロックで。 で、なんで泣くのかって、大西ユカリの「ラッキーオールドサン」が最高すぎたから。これは何度聞いても泣く。上のほうからは見えないのかな、私の涙なんて。って一節で必ずうううと泣いてしまう。見えないのかなーおてんとさんからは。 その他、加川良の曲でもクワッと泣いて(曲名わかんないんだけど、女の情念的なのを歌ってた曲が大変すばらしかった)、最後の武蔵野レビュー2での「プカプカ」と「生活の柄」合唱で大団円。 この「生活の柄」合唱のときに、ひとりのおじさんがステージ上でフォークの大御所たちとともに並んでいたのだが、このおじさんが強烈だった。外見はどう見ても日雇い労働者風でまさに「生活の柄」の歌詞から抜け出してきたような感じだったのだが、ものすごく軽快に踊る踊る。ダンサブルであった。なんかもー「春一番」はこのおじさんの祭典だったようにすら思えてくる。
終了後、会場外に出たらこのおじさんがビラを配っていたので貰う。 どうやら詩人の中宮竜善さんだそうで。 石井さんのサイトにリンクが貼ってあったので、そこから経歴を知る。おお!釜ヶ崎の詩人だったのかー!!!釜ヶ崎暴動をきっかけに(!)生活の詩を読むようになったそうだ。 ああ、なんとしても聞いてみたい。 詩は当たり前だが言葉であるので、内から湧いてくるものなのだよな。生活に根ざしている人の言葉が一番鋭く、逞しく、まぶしいのをよく知っているので、余計にそう思うなー。まあ、もっと単純にリアル生活の柄は説得力が違う!と思うんで。
とまあ、低入場料なだけあって、いろんなお客さんがいるのが楽しい。文字通り老若男女入り混じり。そして、それら全部が幸福な顔しているのがまた素晴らしい。途中、外に出て芝生でビール飲みながら横になってたんだけど、それでも音が聞こえてくるしで上等だった。 音楽フェスってこういうものだよなー。 そう、音楽フェスティバルって、「音楽の鳴っている空間」でしかないのだ。みんなが熱狂しなきゃいけないわけでもない。ただそこには、音楽があるだけだ。そして音楽があるだけで、人々が幸福な気持ちを味わえればいいのだ。踊りながら幸福を味わう人や、横になりながら幸福を味わう人が混在できるのが、音楽フェスの幸福なのだと思った。
音楽がなくても生きていける。生物的にはそれも可能だろう。でも、そこに音楽があるだけでこんなにも人間的に豊かになることができる。そういう幸福を、普段からちゃんと意識しているかどうか。言葉をかみしめなくても、適当に使っても生きていける。生物的にも社会的にもそれは可能だ。でも、言葉に乗る感情や深みを噛み締め、自分の心に染み入らせるだけでこんなにも「うた」に救われる。そういうありがたみを、普段からちゃんと感じているかどうか。 音楽やうたは、血であり肉であり、内臓であり骨である。とても大事なものだ。私にとっては、十二指腸と同じくらい大事なものなんだな。 よし、これからは十二指腸も大事にしよう。
まあ、春一番や大阪滞在中に酒飲み過ぎたのがまずかった気もしなくはないんですけどね。
|
2008年05月13日(火)
|
|