ぼくのいる大学院の先生はどなたも基本的に多忙を極めているので、「すいませ〜ん論文見てくださ〜い」と気楽に尋ねていける時間は限られている(オフィスアワー)か、無いか、どっちかなのですが、そんな先生のひとりを捕まえて昼ごはんに付き合って頂きました。ありがたいことです。足を向けて寝られませんね。寝てませんけどね。高校までの先生は夏休みや冬休みがあっていいなあちょっと朝は早そうだけど、というのが大いなる誤解だ、というのは自分が就職する年齢くらいになると分かるのですが、大学の先生というと輪をかけて暇そうで、週に数コマの授業を数年来の使いまわしでやって、学生の面倒もあんまり見ずに、やってんだかやってないんだかわかんない研究をやってる振りをしている、というのもこれまた大いなる誤解のようです。とりあえず、学生の面倒も見ないでやる気の無い授業を展開する、というのは、大学院に行ってみれば明らかに間違いだという気がします。どっちがタマゴでどっちがニワトリかはよくわからないのですが、出席率が半減期2週間くらいで減少するぼーっとした聴衆を相手に授業をするというのはけっこうな苦痛ですし、講義形式の学部の授業というのは、たいがいはその分野の基本的な内容を扱っていて、基礎的な部分というのはほとんどがそんなに血湧き肉躍るような知的興奮にばかり溢れているわけではないと思います。いやまあ、そういうところをうまくやるのが腕の見せ所なんでしょうが。おもしろいところも随所にあるわけでしょうし。それから、大学の先生になるような人はたいがいが事務書類を作るのが苦手なひとが多いような気がしますが、個人秘書でも雇わない限り書類作りというのは時間を食うらしいですし、会議も時間を取るみたいです。入試偏差値の高くない大学だと高校周りやさまざまな種類の入試も行わなければならず、けんきうなんてやる暇ないっすよ、ややこしいのは全部若手に降ってくるし、というのが実態みたいです。たぶん。ええまあ、大学の先生は教えることで給料をもらってるんであって、けんきうで給料をもらってるわけではないんでしょうけども。いやしかし。 で、比較的入試偏差値の高い大学では会議や入試やあれやこれやが相対的に少ないので比較的けんきうに割く時間もあるし、学生もおもしろいのがいたりする、ということで、大学の先生も二極化しちゃうんですかね、と思ってみました。いや思ってみただけですって。
この記事がでて、なんとなく「ほれみたことか」といった報道が相次いでいるような雰囲気ですがどうなんでしょうか。決算委員会でこういうことを聞かれると、財務大臣としては「予算と決算が全く同じとは限らない」という当たり前の答えをするしかないのではないかと思います。「財政投融資問題研究会の経費」というのを目的どおりに使わないのが移用にあたるのか流用にあたるのか知りませんが(ちなみに2002年度の財政融資資金特別会計の決算はここで見ることができますが、細かいところまではわかりません。)、というか、移用するためには国会の議決と財務大臣の承認が要るらしいのでたぶん流用以下なんでしょうが、「研究会」を開かなくても研究関連に使ったんならいいじゃん、行政科目だし、というのはきっと一般受けしないんでしょうねえ。そうなると、松元崇・主計局次長が「予算執行が適切に行われるよう、財務省理財局も含め、各省庁にお願いする必要がある」とも答えておかんといかんのでしょうねえ。ところで、これを質問した人はいったい何がほんとに問題だと思ってるんでしょうか?
2005年04月26日(火) |
10分のための4営業日+残業16時間 |
大学院時代に下の学年にいた尊敬する方々と久しぶりにランチに出かけました。皆さん錚々たる官僚の皆さんらしいのですが、国会会期中ということもあってかあらぬか、ぐったりしている方もあり、ということで盛り上がったんだか盛り上がらなかったんだかよく分かりません。留学話があったのですが、基本的に皆さん2年程度で職場を転々とするのが常態だそうで、いくら同じ省内(あるいは管轄下の地方局や留学)とはいえ、2年くらいで移るというのはなんだかよく分かりません。「〜畑」というのがそのうち決まってくるんでしょうけど。3年経ったら長老らしいですし。ゆくゆくは特別職ということになると、2年くらいでいろいろやんないと話がわかんないところばっかりになっちゃうのかもしれません。しかし彼らはよく働きますねえ。国会での質問には担当部署ががんばって準備するんだから、準備時間を長くしてあげればいいのに、と思うのは短絡的に過ぎるんでしょうか。深夜に書いたラブレターは翌朝読むと破棄したくなる、といいますが、深夜に書いた文書は国権の最高機関でちゃんと使われてるんですね。
2005年04月25日(月) |
酔いつぶれるのは迷えるものの特権か。 |
職場は国権の最高機関のおかげで大変なことになっているらしいのですが、そこはラインの違うぺーぺーの強みでまったくもって彼岸の火事、ということで、職場のバイトさんが辞めるというので飲み会に行ってきました。この飲み会のためかあらぬか、某先生は昼ごろからうちの職場に顔を出していたのですが、それってどうなのさ、と思います。それはともかく、歓送される側のバイトさんがえらく調子よく飲んでいると思ったら、帰り道でたいへんなことになったそうで、限度が分からないとはまだまだ青いな、というべきか、そろそろ知っとけ、というべきか、迷うところです。しかし仄聞するところによると、若者は若者らしい悩みを抱えていたそうで、そうなりゃ酔うしかないよなあ、とそこだけは妙に同情したのでありました。や、ワタシも若者ですけどね。若者といえば、傷つくことを恐れる遠まわしなコミュニケーション手法が特徴的らしいのですが、えーっと、もって回った言い回しが多いとか、メールや電話の多用とかそういうことですが、それって一歩間違えると、単に計算高いだけになってしまうのであるなあ、と思いました。やっぱり飲み会でも「場を盛り下げないために」いろいろ考えながら飲んでるんでしょうか。世知辛い世の中になりましたなあ。や、だからといってどこもかしこも無礼講、というわけじゃないんですが。
大学時代の同級生が、知り合いが数人いる某G大学に就職が決まったよん、という葉書がきておりました。分野こそ違うのですが、就職口がないということで意気投合したこともある仲だけに、羨ましくもありますが、めでたいめでたい、と思います。きっとその分野では優秀な研究者になりつつあるのだろうなあと感心することしきりです。分野こそ違う、と書きましたが隣接分野なのでぼーっとできないです。してるけど。ということで、G大学のH先生、ぼくの友人がそちらにいきますのでよろしくー(私信)。
LotR SEEの本編だけ最後まで見ました.Eowynはいいですね.いいですね.映画ではFaramirとの関係がカットされていたような気がしたんですが,SEEではちゃんとありました.よかったよかった.いまとなってはLegolasが大人気なんですねえ.
そろそろかな,と思っていたら,家に本が届いたので業績ページをアップデート.しかし日本語ばっかりですねえ.
日本経済学会春季大会には,諸般の事情で行かないことになったので,秋学会くらいは行ったほうがいいんではないだろうかと沈思黙考30秒にして決断したのがしばらく前の話なのですが,論文もいつの間にやら体裁だけ整えたので,とっとと事務局に送付して,投稿論文の改訂をしました.多忙を極める共著者をもつといろいろ素敵な体験ができるのですが,やっぱりあちこちからお呼びがかかる方にはそれだけの理由があるわけで「それはねー,こうやっといてねー」という極めて適切な示唆と指示が飛んできたので,えっちらおっちら書き直しました.そんなこんなで授業ですよ.先週の目論見よりも学生が多くきていてびっくり.出席点も加味しますとか言わなきゃよかった.
ちょっと用事があってふらっと大学へ行ってみたら,他の大学にいた先生とばったり出くわしたのでちょっと面食らいました.そうですね,人事異動のシーズンなのでした.
教科書を書こうと思っているわけでもなんでもないのですが,こんな論文を見つけました.タイトルは「耐久消費財の購入者は将来を見通しているか?」というもので,消費者の行動における異時点間の代替を強調する現代のマクロ経済学においては重要なテーマなのですが,実際の研究対象は「大学生は教科書を買うときに,将来版が変わって古本屋に売ることができなくなってしまう可能性を考慮しているか?」という,なんともはや切ないというかなんというかなものです.耐久消費財といえば住宅とか車とかなんでもほかにあるやろ,と思うのですが,やっぱり手っ取り早かったのでしょうか.ちなみに,推定結果は,「学生は十分に将来を見通しているので,教科書の版を買えることで書店がもうけることはできない」という,これまたなんとも切ない示唆を持っているようです.要約しか読んでないけど.そういうことらしいので,経済学の教科書を書こうとしている方々や,そういう本を作っている出版社の皆様には十分に留意されたし,と思います.ところで作る側はこういう事情を知ってんでしょうかね?
美人はトクか?という種については以前も書いたような気がするんですが,特定の業種についていえばやっぱり美人のほうがサービスがいいと顧客が思うことがあるであろうことから,美人のほうが給料が高い,というケースがあるようです.しかしそういうのって,労働経済学者が興味の赴くままに研究するから趣があるのであって,1国の中央銀行たるところがあんまり堂々と行うべきものでもないのではないかと思量するところなのですが,セントルイス連銀はやっちゃったようです.元論文がわからなかったので,どういう文脈で分析されたのか,このテーマだけでDPでも出たのか,そこらへんはわからないのですが,いやしかし,連銀でやんなくても,と思います.「BMIが低いと給料が低い」とか「"height premium"がある」とかも検出されたようです.BMIや身長はいいとしても,美人の指数というのは何を使ったのかというのも興味深いところです.やっぱり「美人投票」で決めたんでしょうか.「みんなが美人と判断するだろうとみんなが思っているような顔の人は給料が高い」ということなんでしょうかねえ.
どうでもいいんですが,「並みの顔」をあらわすのに「plain-Jane」っていうんですねえ.Janeちゃんの心境や如何に.
さてさて,本格的にイントロを書こうとしているのですが,どうにも話がつながらなかったりするので参っちゃうところですが,これ書かないことには論文の体裁をなさないのでなんとかしたいところです.なんとかするんですけどね.とりあえずイントロ折り紙でも折ってみましょうかねえ.文章も書き出してしまうとつらつらと進んでいってしまって,あとでがっかりすることが多いので,書き始めるまでは考え込んじゃうところですね.
柏まで自転車で出かける用事があったので,手賀沼ふれあいロードを通って出かけたのですが,この道はちょっとした桜並木のようになっていて,時折しも雲を霞と見紛うような桜が満開の時期で,手賀沼を渡る強い風にはらはらと散り行く桜の花びらもまた趣深いことであることよなあ,といった感じです.柏ふるさと公園には緑地もあって,思い思いにシートを広げて多くの家族連れが暖かく穏やかな春の一日を楽しんでいました(←NHKニュース風).こんなところがあるとわかっていたらシートをもってって昼寝をしたいところでした.いつのまにやら(うじうじと労働供給の論文をじめっとした職場で読んでいるあいだに)すっかり春の陽気となっていたので,帰り道は柏ふるさと公園から北千葉導水ビジターセンターを通って,道の駅しょうなんに寄って帰ってきました.道の駅ではきっと桜餅を売っているに違いないと思ったのですが,そんなことはなくてちょっと残念でした.しかし,蕪の漬物を入手できたので良しとします.道の駅の裏側はストロベリーファームになているので(「苺園」でいいじゃん),こんど遊びに行こうと思います.自転車で手賀沼半周するにはなかなかな陽気でしたし,ジョギングやランニングをしている人たちも多くいました.いい季節になりましたなあ.
しかし,手賀沼ふれあいロードって.ふれあいはないでしょう,我孫子市さん.
ぼーっとしていたら,新学期が始まってしまいました.今年は2コマばかり授業を持っているのですが,今日から始まりました.ええまあ,1回目はイントロダクションということで,成績のつけ方のはなしをしたりするだけでおしまいなんですけどね.そうですけどね.しかし今年の学生さんは去年よりもやる気が見られん.最初に就職した会社の同期会があったので行ってきました.東京地区採用が70人くらいいたと思うのですが,集まったのが20人ちょい,というのは入社9年目にしてはかなりがんばったほうなのではないかと思います.転職を3回やって2社目のやつとか,仕事は変わってないのに部署だけが次々変わっちゃうひととか,それぞれです.ちなみに会社が変わってない比率は出席者の中でだいたい半数くらいのようです.どおなんでしょうかね.しかし,元の会社の組織改変がありすぎて,なにがなんだかよくわかんないというのもどうなんでしょ.
論文のイントロダクションを書くために,先行研究の論文をつらつらと眺める日々が続いております.サーベイ論文を書くわけじゃないし,英語を読むのも苦手なので,ちょっとずつしか進まないのは困ったもんです.サーベイ論文を数本引用してオシマイ,というのになっちゃいそうな予感.
就職協定というのは一昔前になくなったと思っていたのですが,なんでも4月1日にナニかを解禁するとかいう動きがあるんだかないんだかで,今月上旬に内定や内内定をもらっちゃう学生さんがちらほらいらっしゃるようです.よくわからない研究科にご在籍の修士課程の知り合いの学生さんもそろそろ就職活動もオシマイだそうで.しかし,時期的にはえらく早いものですねえ.就職先が決まったら,後顧の憂いなく研究に励んでくれると思ってんでしょうか.修士課程なんて2年しかないのに,1年目の結果もでないうちから採用を決めちゃうというのもいとをかし,という気もします.士別三日即更刮目相待,てなことを申しますから,若い蒙ちゃんにはがんばっていただきたいところです.いや僕もガンバラナクッチャ.「蒙ちゃん」にぴんと来ないひとにはそこからまずがんばってほしいところですな.
公務員というのは,つとめて,公共の福祉のために邁進するものだと思っていたのですが,反面,労働者の権利が限定されている代わりになのかどうか,身分が保証されており,また統計的差別からも比較的自由な立場にある関係上,それを目当てに就職するという方々もおられるわけで,それはそれでかまわないんですが,いやしかし,とくにキャリアな方々の勤務状況を見るにつけ,身分の安定性や各種施策の充実度や現金給与を補って余りあるフリンジベネフィットだけでは,ちとつらいんでないかしら,と思います.そんなところに他から出向だのなんだので来ることになれば,そりゃ給与補填くらいしょうがないんじゃないのか知らん,と.っつうか,いまさらそれを取り上げる意味がよく分かりませんが.まあそうはいっても,スーパー公務員とかいう強い上昇志向はワタクシは苦手でございます.ええまあ,青雲のココロザシを抱いていただくぶんには,まったくもって無問題なんですが,やっぱりちっとなにか違うんじゃないかと.「公務員が日本を前進させていく」というあたりに共産主義を感じたのって,私だけ?(だいたひかる風に)
ローマ教皇ヨハネパウロ2世がお亡くなりになったということで,と書いてから思ったのですが,教皇ともなると,「お亡くなりになる」のは薨去だかなんだかを使うのですかね.調べりゃ分かるんでしょうが.教皇が代わるというのは世界史のなかの話かと思ってましたが,いやいや今でも(?),枢機卿による選挙で決まるのですねえ. これで日本の一部の教会が大騒ぎであることよなあ,といったことも書きたかったのですが,いかんせん眠いのでこれまでで.
今年のGWは,祖父の家をちらっと訪問してから,大歩危小歩危祖谷渓高越山などめぐってみようと思って,とりあえずANAのサイトで飛行機の便を調べてみたのですが,やはり書き入れ時だけあって,割引のたぐいはなかなか使い勝手が悪くなっていてちょっと感動しました.2部料金制の理論は間違ってなかったのね.それはそれとして,大歩危小歩危はラフティングなんてできちゃうみたいで興味津々です.きゃにおにんぐもできちゃうんですねえ.ANAといえば,職場のFさんがいなくなったりしましたが,そういえば素敵にきれいな後輩のAさんも辞めたんだったっけ? ぐったり気味だったので,LOTRのRTKや,野村家三代の狂言のDVDを見たりしておりました.どちらもなかなかでやんすね.
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