ある大学院生の日記

2002年06月30日(日) 辻善兵衛

ぐずぐずとした天気が続いているのでなんとも困ったものなのだが,栃木県真岡市へ日本酒を探しに出かけた.…と,いきなり気になるのだが「真岡」は「もうか」と読むらしい.「もうか」でちゃんと変換してくれるし.「まおか」だとおもっていたよわたしゃ.


ま,それはそれとして,以前ぱらぱらとみていたdancyuにお勧めで載っていた日本酒のなかに,真岡市の地酒があったからなのだ.下館などを横目にみつつ,真岡市内ではじめて真岡鉄道を見た.一両編成でした.ううむ.駅前のでっかいデパートでは目的の品がなかったので,代わりに(といっては失礼だが),門外不出を購入.その後,醸造元をさがしてあたりをうろうろした.醸造元はあったのだが,いきなり尋ねていってなんと聞いていいものやらわからなかったので「きょうは売ってますか?」と聞いたら,親切にもいくつかの種類を見せてくれた.しかし.目的の品はなかったので,再度聞くと,丁寧にも売っている店を教えてくれた.ありがたいことだ.というわけで,無事目的は達成した.購入したのは.


辻善兵衛


である.きっかけになったdancyuはちゃんと店においてあって「これが出てから人気が出ましてねえ」とのことだった.うう.やられた.しかし,その店のお勧めは「鳳凰美田」だそうだ.むむ.今度チャレンジしましょう.


辻善兵衛はちゃんとおいしかった.喜久泉よりはさっぱりしているようだ.


おっ.セットで売ってる.むむむっ.



2002年06月29日(土) 研修医制度

金曜日の勉強会で研修医制度のはなしになったので,ちょっと気になってWeb上でごぞごぞと調べてみた.たとえば,厚生労働省には医道審議会医師分科会医師臨床研修検討部会というのがあって,中間報告をこの5月に発表している.またこのちょっと前に,毎日新聞は「研修医制度 機能不全、大手術が必要だ」という記事を掲載している.また,週刊モーニング掲載の「ブラックジャックによろしく」はコミックながら問題提起を行っている.毎日新聞の社説によれば,現在の研修医制度の問題点は「研修のあり方のずさんさ」と「研修医の労働環境のひどさ」であるようだ.この場合の労働環境は,研修先の病院での勤務のみならず,アルバイト・非常勤として他の病院でも働いていることも指しているのかもしれない.

この2点がどういう関係にあるのかはよくわからないが,さしあたって別の問題と考えてみよう.「研修のずさんさ」は,医療のように情報の非対称性が大きい場合には消費者にとってはおおごとであるから,修正する必要がある.免許はなぜ要るか,という議論が経済学にどれほどあるのかよく知らないが(きっとミクロの観点からあるとおもうが),この場合,免許の水準が低下していることになるから是正する必要がある.しかし技術的な問題なので経済学的な分析には,さしあたって向いていない.

「労働環境のひどさ」とはなんだろうか?もし,労働環境がそんなにひどいのなら,だれもそんな職業につかないだろうし,逆にそのような職業に就くひとがいるということは,金銭的報酬をはじめとした対価がそこに存在していると考えるべきだろう.日本には職業選択の自由が存在するのだから,強制的に働かされている,というのは,程度問題でこそあれ,存在しないといってもいいとおもう.それでは,研修医がえている「対価」とはなにか? イメージからいえば,「ここで我慢すればいずれはお医者さんとしてがっぽり儲かるぜ」といった生涯所得の上昇であろうし,あるいは,医学部教育に費やした埋没投資の回収であろう.ここから進路を変えるには投資額が大きすぎる,というケースである.しかしいずれにせよ,こう考えればこの労働条件は研修医が合理的に選択した結果であるから,余人の介入する余地はない.では介入する余地はないのか?経済学的な問題とはなんなのか?

職業選択の自由があるとはいえ,交渉力に差があるのだから,研修医が「こき使われている」可能性は高い.いわば労働基準法違反である.この場合,社会的立場から,介入する余地は十分にある.しかしむしろ問題は,研修医がこき使われた,あるいは,疲れ果てたままに非常勤として他の病院で働くことによる医療過誤にあるのだろうとおもう.所得を稼ぐためには働かねばならないのだから,この行動自体を止めることはできないが,そこまでして働かれると社会的に困る.もし,これが問題なら解決策はなんだろうか?

一般に,医者は金持ちだ,と思われている.ところが研修医はバイトをしなければならないほど貧乏である.もしこの二つが成り立っているとすれば話は簡単である.研修医に奨学金制度,ありていにいえば借金をさせ,金持ちになったあとで返済させればよい.もちろん,バイトをしなくなるのだから研修医の生涯賃金はそれだけ減るが,バイトが流動性制約への対応だとすれば,これとアルバイト禁止を組み合わせれば問題は解決する.

あるいは,医者は実はそれほど稼いでいないのかもしれない.それゆえ,アルバイトをしないと生涯賃金に見合わないのかもしれない.可能性としては,正の外部性を発生させている医者がその対価を受け取っていないために過少供給になり,それが質の低い医療という形で顕現している可能性もある.とすれば,このばあいはピグー的な補助金が正当化される.宇沢弘文先生は医療は社会的インフラだといっているようだが,公共財とみなしても同じ議論が成り立つ.この議論を正当化するには,医療が過少供給である(質も含めて)という実証が必要となる.

研修医が医局制の弊害とすると,医局なるものがなぜ存在するのかという分析が必要だろうし,きっと開発ミクロっぽいアプローチが有用だろう.これ,おもしろいかも.



2002年06月28日(金) Conference

たぶん隠さなければならないことではないと思うのだが,きのうはコンファレンス@内閣府 でした.終日英語,計6本の発表を聞くのはしんどいのだが,公共経済学の最先端(!)に触れるいい機会なのではずすわけにはいかない,とおもう.6本ともふむふむ,とおもって聞いていたのだが,ディスカッションになるとほとんどわからなかった.ううみゅ.こまったこまった.Robin Boadway, Manuel Leite-Monteiri, Maurice Marchand and Pierre Pestieau'Social Insurance and Redistribution,' など,非常に惹かれるところだ.数学的にもめんどうだけど難しそうじゃないし.むずかしかったらどうしよう.読み直さないとなあ.

そのあとの懇親会は,Wilson先生の目の前で食べた気がしなかった.はあ.夜景がきれいだった.はあ.



2002年06月26日(水) Tokyo Mini Tour

海外からいらっしゃった先生の接待(?)の一環で,東京観光を半日ばかししてみた.英語はちゃんとしないと.いやマジで.コースは,浅草→上野→東大本郷.浅草寺の前の有名な天丼屋?に行ったのだが,うみゅ.たしかにうまいっす.高いけど.

上級マクロの宿題はちょっとした勘違いで未定係数法で解けることが発覚.あはは(←泣いてる).しかし去年も遷移行列がちゃんとでなかったのよね.どうなることやら.とりあえずここまでTexにしておこう.

何食わぬ顔で張ったリンクが相手にばれた.謝ってしまいますがゴメンナサイ.京浜東北線で文庫本を読んでいたおにいちゃんだと思うのだが.

経済学部棟(赤門総合研究棟?)には閉館時間がある.納得いかん.こう考えると総合研究棟はよかったなあ.しみじみ.

同級生の日記,6/24の最終段落.強く同意.なんだけど,ウェブ上で言うほどのことではないな(←じゃあここにも書くな,という批判は全く正しい.)



2002年06月25日(火) よしよし.

なんとなくしんどい日々が続くので図書館に行ってみた.Petersen, Trond [1986] "Fitting parametric survival models with time-dependent covariates", Applied Statistics, 35(3), 281-288 に眼を通してみたのだが.だが.アルゴリズムのはなしばかりで,べつにCやGaussなんかからコードを打つつもりはあまりない当方としてはやや使い道に欠けた.ま,時間依存型共変量はハザードから定式化しなさいということでしょうね.

応用統計の宿題をやるために,Cassela, George and Edward I. George [1992] "Explaining the Gibbs Sampler", The American Statistician, 46(3), 167-174を半分ばかり読んだ.これのおかげもあって応用統計の宿題は,解析的なところは自力で(?)できそうだ.むふふふふ.

サバイバル分析,で検索をかけるとここがひっかかるようだ.ちょっとまずい.むむむむむ.どうしよう.

つい,SargentChristianoのページを覗いた.すごすぎる.

サッカー応援イベントにNASDAも参加って.いいのか.関係ないじゃないか.若田さんって甲子園にも登場してなかったか?



2002年06月24日(月) DDD?

なんとなく必要に迫られて,Nicholson, Sean and David Song [2001] "The incentive effects of the Medicare indirect medical education policy", Journal of Health Economics, 20, 909-933 を読んだのだが,非常に時間がかかってしまった.ありていに言ってぼくにはあんまり読みやすいものではなかったようだ.読み終えてないけど.そのなかでDDD分析というのを行っているようなのだが,これがまたよくわからない.わからなくてもいいような気もするが.ううむ.

3限では,Mortensen, Dale T., Christopher A. Pissarides [1994] "Job creation and job destruction in the theory of unemployment", Review of Economic Studies, 61(3), 397-415 を読んだ.サーチモデルの応用なのだが,おもしろいとおもった.Diamondのもともとのサーチの論文だと,雇用者はなぜかポワソン過程に従って解雇されるというあわれな設定になっていたのだが,ここでは生産性が低下すると会社を清算するというかたちで失業者プールに戻るという設定になっている.なるほどねえ.そういえば,M1のとき,Diamondモデルの失業給付を,雇用保険財政の均衡条件を用いて内生化したレポートを書いた覚えがあるのだが,この論文にもそれを適用できたりしないだろうか?一括税のほうが所得税より効率的だ,とかいうアタリマエの結論はすぐに出てくるとおもうのだが.ぼくのサーチモデルについての理解はM1・M2のころの大瀧先生の授業にすべて依存しているのだが,とつぜん論文の説明を始められても理解できるということは,やはりあの授業は偉大だったということなのだろうか?M2がなんだかトンチンカンな質問をして発表者を困らせていたが,やっぱり理解できていないのだろうなあ.ポワソン過程だもんなあ.

サーチモデルといえば,病院に行くか行かないかということについて,サーチっぽいモデルを組んでみた.モデルを組むこと自体はいいんだけど,仮定のディフェンスは難しいなあ.



2002年06月23日(日) やっぱりナース

横浜で先輩の結婚式の2次会に出ることになっていたので,横浜で飲茶でも食べるかなまたそれもよいな,いちだんとよかろう,とやや狂言じみて思っていたのだが,新聞のテレビ欄を見ていたら,過日見損ねたところのETV特集の「桂米朝・最後の歌舞伎座独演会」の再放送があることがわかったので,家でじーっとぼけーっとしていることにした.で,見た.そんなに爆笑するものでもないが,そこはかとなくおもしろくて古典っていいなあ,とおもう.


で.横浜に出かけた.行ってみたら出席者が150人を超えるというあまり見ない規模だったのでやや驚いたが,久しぶりに見る顔,というより,かつて見かけたことのある顔,というのがやたら多くて,これといって仲良く話すということもなく,なんとなくぼけーっとご飯をばくばく食べた.飲茶を食べに行かなくてよかった.新婦は看護婦らしく,現役ナースが白衣ではしゃいでいたりした.とおもったら,知り合いの知り合いのページにも同じ記述があった.終わったらおなかがいっぱいであった.珍しい2次会もあったものだ.無理して友人面して話しまわるとかしないほうがラクだ.孤独だが.



2002年06月22日(土) へるぷみぃ

上級マクロの宿題の解析的なところだけでもやっとかないと,とおもって昼過ぎからずーっといじっているのだが,どうにもこうにもアタマがぼぉっとしてしょうがなかったり,なんとなく解けそうになさそうな雰囲気が漂っていたりしてうまくいかない.未定係数法だと未知数4つに式5つで解けない.むむむ.Guess and verifyで解くので,guessが間違っている可能性は高いが,これまでのモデルと比べてよりまともなguessがあるようにもおもえない.こういうときに相談相手がいないのは本当に困る.ううむ.


そういえば,昨日の夜出現した中央のS部さんはここをちらちらと見ているらしい.どこから仕入れたのがしらないが,さすが公共経済学セミナーに出現していただけのことはある.小樽に行かなくてよかった.



2002年06月21日(金) たのしいひとたち?

課税理論が休講なので,のろのろと御茶ノ水に出かけて,そのあと本郷に戻ってきて上級マクロの宿題を解こうとしたらよくわからなかった.技術進歩がランダムウォークなのに定常状態って定義できるのか?とか思ったり思わなかったり.Balanced growth pathでいいのかもしれないけど.

M2のSさんが留学するというので,医科歯科のみなさんたちと壮行会があった.席がひどかったので閉口した.しかし途中から中央のS部とかいう院生が寄ってきたのでそれなりにおもしろかった.座席を変更した2次会はさすがにふつうにおもしろうございました.はい.



2002年06月20日(木) あかん

なんでやろな〜.季節の変わり目やからか?



2002年06月19日(水) ワールドカップってすごい その2

ぢつは今朝新聞を見るまで韓国がイタリアを破ったというニュースを知らなかったのだが,こりゃまたたいへんなことになったものだ.と,突然サッカーの話題から入るのも気が引けるのだが,やっぱりワールドカップの影響力は大きい.

尊敬する開発経済学のS先生は,日本が敗れ去ってしまったということで「むなしいなあ,むなしいとおもわないか?」と授業のあとで連呼していらっしゃった.もとサッカー部とはいえ,なんということであろうか.やっぱりワールドカップはすごい.

以前からやや気になってはいたのだが,マクロ経済学のB先生(伏字にする意味もないが)はアメリカ人のくせに(?)サッカー好きだ.アメリカといえば野球かバスケかアメフトか,という気がするのだが.前述のS先生によれば,94年のワールドカップアメリカ大会ではけっこう空席があったらしい.本人が3回もおでかけになったとおっしゃっていたのだから信憑性は高い.しかるに.やっぱりワールドカップはすごい.

アメリカといえば,「自己負担率が高いと病院に行きたがらない」というのを簡単なサーチっぽいモデルで説明してみたのを,がんばって英語に直した.ふぅ.疲れた.こんなに時間を使うとは.

そういえば,アメリカといえば,ミシガンあたりに留学していた同級生のSさん,じつはすでに日本に潜伏しているとのうわさ.さっさと本郷に顔を見せるように(読んでないと思うが).



2002年06月18日(火) ワールドカップってすごい

自他共に認める「にわかファン」である僕が言うのも何なのだが,ワールドカップってすごい,とおもう.電通総研だかどこだかが,その経済効果を計算したくなるのも理解できないことはない.

きょうは夕方から勉強会があることになっていたので,その資料としてHosmer, David W. Jr., Stanley Lemeshow [1999] Applied Survival Analysis: Regression Modeling of Time to Event Data, John Wiley & Sons の第1章と2章2節までがんばって読んだ.やっぱり資料を作ろうと思うとどうしても読むスピードは落ちる.こまる.まあいいけど.で,この勉強会というのが,昨日突然順延になった.理由が「ワールドカップを見る人がいるから」であった.いやしかし,そんなひとだったっけ?とおもう今日この頃である.

ま,そゆことでやっぱりネットでワールドカップの様子をだらだらとチェックしながら研究室にいたのだが,やっぱりそういうときにはNHKがよい.NHKの中継じゃないときには動いていないのかもしれないが.更新が早いし.

新聞を整理していたら,日経新聞のマーケット欄に「構造改革はトルシエに学べ」という記事があってのけぞった.トルシエ監督率いる日本代表チームは4年前と比べれば隔世の感があるほどに成長したがそのあいだ日本経済は何をやっておったか,サッカー代表チームに見られる実力主義を取り入れて構造改革しなさい,といった,居酒屋で聞かれるタイプの論旨であるようにおもう.サッカーチームなら実力がなければ代表から去ってもらっておしまい,なのであるが,日本経済で実力がない人は日本から去ってもらっておしまい,とでも言いたいのだろうか?実力が(だいたいこれをどうやって測るかだって大問題だが)あるひとにはそれなりにがんばってもらい,ないひとにもそれなりの生活を保障するというのが修正資本主義の精神であり,その兼ね合いをうまくつける方法が見つからずにここまできているのではないのか?企業内の人事制度のはなしならまだわからないこともないが,ことをマクロ経済までひっぱっていくということに,合成の誤謬がはいりこむという簡単なことにこのひとは気がつかなかったのだろうか?またむしろ,実力主義(というものが存在しえたとして)が普及すれば大半の生活者の所得は下がるだろうが,それを見越した上での予備的な貯蓄行動の結果が消費の萎縮というかたちで顕現したのではないのか?彼(だか彼女だかしらないが)のいう,構造改革なるものを進めようとする動きに対する合理的な反応として現下の消費不況があるとは考えなかったのだろうか?まったくナゾである.

だからどうすればいいということがあるわけじゃないが.

そういや,先週末に税制改革の税調基本方針というのが発表になり,例によって例のごとく,日経新聞は「活力の芽を摘む」と批判している.国債の格下げを警鐘としろ,とかなんとかちょっと前に書いたばかりではなかったか?国債の格付けを上げるには,S&Pの主張を要せば,増税すればよい,あるいは景気回復時の増税の道筋をつけておくことが必要なのだろうとおもうのだが,そこらへんとの整合性はどうなんであろうか?制度上の税収をいま上げることがどれほど正当化されるかにははなはだギモンだが,景気が回復したときに税収を確保する制度変更をいま行うことへの反論はよく理解できない.だれかぼくにおしえてください.

減税より,効率的な財政支出(保育所やらなんやら)をがつん,と増やすことのほうが景気には効くだろうとおもうのだが.



2002年06月17日(月) むしっ

dancyu をぱらぱら見ていたら,卓上備長炭焼き器がむしょうにほしくなった.以前,卓上コンロを購入してするめを焼いて大変なことになったりしていたのだが,やっぱり炭といえば備長炭であろう,とおもってアヤシゲな備長炭を購入したのだが,知らないと言うのはオソロシイことで,備長炭はなかなか着火しないのである.風情のためにはガス代は惜しむものではないのだが,やはり限度がある.しかるに.


卓上備長炭焼き器では着火も簡単だというではないか.買わずにおらりょか.しかし8500円.微妙に高いが出せない金額ではない.むむむ.いいところをついてくるものである.むむむむむ.


そんなの見てないで研究せよ,との指摘はまったく正しい.しかしこの研究室は蒸し暑いのである.中途半端に広いから,僕の席まで涼しくしようとおもうと,冷房のすぐしたのひとたちにとっては寒いらしい.だったら扇風機買え,というのが正着.



2002年06月16日(日) うう.

なんとなく意味ない一日であった.ぺティでもなんでもいいじゃん.



2002年06月15日(土) danchu

日本酒博物館で日本酒を大々的に購入してしまったので,dancyu 2001年3月号を古本屋で買ってきてしげしげと眺めた.意外と面白いものだ.860円を払う気にはなれないが,300円の古本なら買ってもいいなとおもう.

見ているうちに,じゃぽん亭か,串銀座に行ってみたい気がしてきた.むむむ.高そうだけどな.

夜は,喜久泉大吟醸を飲んだ.いつのまにか半分くらい飲んでしまった.めずらしいことだ.味噌いためがおいしかったからかもしれない.



2002年06月14日(金) なにしてたんだっけ?

課税理論→御茶ノ水,という経路は先週と同じながら,御茶ノ水では同級の私淑するOくんと応用統計について話をしたりした.教えてもらったというほうが正しいかもしれない.相変わらずひょうひょうと(うひょうひょと,ではない)研究を進めているようでまったくもってうらやましい.ま,しかし,「こつこつと」とか「着々と」というのは,できるひとにとってはアタリマエにできることであって,できないひとにとっては天地がひっくり返ってもできないことなのだから,天賦の才に羨望ばかりしていても致し方のないところではあるのだが.しかし,最近は進んでおらんなあ.
本郷に戻ってきてぼけーっと計算をしているとどうも研究室に人がいない.そういえば,日本戦だったらしい.Yahoo!のテキスト実況を見つつぼけーっとしていた.早めに帰ってテレビを見たが,やはり同じシーンは飽きるほど見た.わざわざライブで見なくてよかったような気もした.まあいいけど.



2002年06月13日(木) 加速度失敗モデル

ええと,加速度的に失敗が重なっていくというモデルではありません.念のため.自分のこれまでを省みて悲しくなるからそんなツッコミしないで.お願い.

というわけで,午前中は久しぶりに内閣府,帰ってきてから修論勉強会みたいなもの,ワークショップ,となぜだかイベント盛りだくさんで疲れちゃってもう,という一日であった.ま,それだけではなんなので,尤度関数をもうひとつStataでまわしてみた.えらい重くなってしまったが,結果はそんなに変わらないようだ.なあんだ.

そういえば,日本経済学会春季大会は土曜日にあり,そのプレイベントはおおむね金曜日にある関係上,きょうから小樽入りする先生方もいるらしい.小樽でみんなでサッカーを見る,というはなしを以前から聞いていたので,
「プレイベント土曜日,学会日曜日」という先入観を深く考えず持ってしまっていた.誤りに気がついたのは昨日だなんて恥ずかしくてとても言えない.なんてこったい.金曜日の午後3時半から日本チュニジア戦なの?

普段からたいしてがんばって働いているわけではない大多数の人たち……といってはいけないな,僕にしてみれば,なにもワールドカップがあるからと言ってことさらに研究にいそしむのはまさに(?)泥棒を見て縄をなう,ではない,怠け者の節句働きになってしまうので,やっぱりぼけーっと観戦することになるのであろうなあ.いいのかなあ.

いやしかし,3時半キックオフなら,せっかくなので金曜日だし終業時刻を全日本的に2時間(あるいは2時間ちょい)繰り上げ,もって応援に資する,サッカーに興味のない人には単に休みになる,というのがパレート改善的な対策であろう,と固く信じているのだが,どうもそうではないらしい.そもそも金曜日の3時以降なんて,仕事に集中してる人間なんてそう多くないぞきっと(自分のいた部署は例外がたくさんいたが).



2002年06月12日(水) 英語で…

competing risks durationの推定自体は簡単にできてしまう(尤度関数さえ定義できれば,Stataをまわせばすぐなので)ので,とりあえず結果をまとめておくことにしやう,とおもって,英語を書き出したのだが,ぜんぜんかけないことが発覚.が〜ん(死語).

時間に対して変化する変数を入れていないので,尤度関数は簡単であるのだがそれじゃやっぱりおもしろくないかなあ.とおもったりする.どうなんでしょうかね.

なんだかえらくしんどいので,半日OFFにしてみた.はあ.



2002年06月11日(火) 日本酒

が届いた.のだが,なぜか1升ビンであった.なんでだ? そんなはずではなかったのだが.まあいいや.届いたのは,カスモチ原酒弥右衛門酒・神亀 純米酒・喜久泉大吟醸の3つ.これは宴会をやらねばならない.むむむ.

ついでなので買ったところを宣伝しておこう.日本酒博物館です.

で,日本酒を受け取るために早めに帰って,帰ったらなんにもしないというのが定番なので,ついでに作図を終わらせた.

昼間はKatz, Lawrence F. and Bruce D. Meyer [1990] "The impact of the potential duration of unemployment benefits on the duration of unemployment", Journal of Public Economics, 41, 45-72 や,Handbook of Health EconomicsのExpost moral hazardの部分などを見たりしていた.Competing risks duration modelで「ひとはいつ病院に行くのか?」を推定するとおもしろそうなので,これに類する先行研究がないかどうか調べていたのだが,あんまりなさそうである.多くの特性をコントロールできるので,この点ではGilleskie [1998, Econometrica] に比べるといろんなことが分かるのだろうとおもうのだが,あいにくそういう研究はあんまりなさそうである.おもしろくないのか,データがないのか,どっちであろうか. ま,推定してもこれまでの「プロビット+医療費への回帰」と同じ経済学的インプリケーションしか書かなかったら,それはそれでつまらんのであろうが.違った結果が出るとおもしろいだろうなあ.



2002年06月10日(月) Katz86

あう.しんどい.応用統計分からん.Katzの尤度関数をStataに移植してみた.そんな感じ.日記書くのもめんどいわ(じゃあ書くな).

あ,上級マクロの模範解答プログラムは,悪くはないのですが,時と場合によってはうまくいかない,ということが判明しました.もっとうまくいくものを受け取りたい人は私までメールください.

基本的に,経済学関係の会話やメールではあんまり疲れないし,なんつーか「心地よい疲労」というやつを感じることすらあるのだが,相手のノリによっては消耗することが分かった.「いっしょに正しい見方を探しましょう」とかいうのならいいけど「わたしが正しいのだから認めなさいっ」というのは,やっぱりなにか間違っていると思うのだが.はあ.



2002年06月09日(日) 衣替え

すっかり忘れていたのだが,衣替えの季節も過ぎてしまった.朝服を着ようと思っておしいれをごぞごぞといじると,長袖しかないというのもさすがにいかがか,とおもって,よろよろと夏服を取り出しておいた.ふぅ.

なんにしても昨晩から異常に調子がおかしいので,ひたすらごろごろして,ときどき作図して,という日を過ごした.やはり普段はあまり使わない気を遣いすぎたのかもしれない.無理はするものではないな(おいおい).

なんとなくぼけーっと日本−ロシア戦も見た.そういや,某助教授はこれを見に行っていたと言っていたがどうだったのであろうか.



2002年06月08日(土) 2回目の2次会

ジューンブライドのせいかワールドカップのせいかよく分からないが,今月は出席する予定の結婚式の2次会が3回もあって,その2回目だった.正直言って,そんなに積極的に「行きたいのだっ」と威勢よく宣言できるほど行きたいわけではなかったのだが,その理由が新郎新婦を祝いたくない,というものではまったくないものだったため,やや勇み足気味に出席した.よろよろ.

思えばやや不思議な出席者層だったような気がしないでもない.どこらへんがどうだというわけじゃないが.はじめて「2次会の景品」というものをもらってしまったものの,なんだかえらく疲れてしまい,3次会で帰ってしまった(4次会があったかどうかは知らない).

ま,なんにせよ,久しぶりに会う人たちも多かったものの,めちゃんこ疲れていたためにあんまり話もできなかったのは残念なことだ.はあ.



2002年06月07日(金) 実のない……

いろいろあった((c)清水義範) のため,あんまり実のある1週間ではなかった.残念である.

TAをしている関係上,受講生からの質問にはがんばって答えなくてはならないとおもう.ぜんぜん分からないなら「すいません」と言って謝って逃げちゃうところなのだが,中途半端にわかっているところをつっこまれると非常につらい.ま,それでもいろいろわかったことがあるような気がするのでよしとしよう.そうでも思わないとやっとられん(←おいおい).

いろいろあって,いろいろなひとにいろいろと迷惑をかけていたのだが(詳細は極秘),結果的にはそんなに大した影響を及ぼすこともなく済んだようで,とりあえずはめでたい限りである.めでたかないか.まあいいや.いやよくないけど(どっちやねん).

青森の「田酒」というのが人気だそうなので,ついつい購入しようと計画して申し込んでみたのだが,折り返し「在庫切れです」といわれてしまった.残念である.御茶ノ水でランチを取った居酒屋には置いてあったのになあ.好んで飲むわりには分かっちゃいないのでべつにかまいはしないが,やっぱりちょっと残念.むぅ.

課税理論→医科歯科という規則どおりの金曜日.

帰ってからTA関連のことをうじうじと考えていたらけっきょく夕方になってしまったので,日が暮れてから論文を探す.Competing riskのもとでのdurationモデルというのを使えないかとおもって,とりあえず最新の論文を探して参考文献を見るか,運がよければそのまま尤度関数を使っちゃえ,と意気込んで,Dolton, Peter and Wilbert van der Klaauw [1999] "The turnover of teachers: A competing risks explanation", Review of Economics and Statistics, 81(3), 543-552, の特定化と推定方法のところを読んだ.うお.難しい.なんなんだこの尤度関数は.識別条件? 誤差項の相関? ぐお.

ある状態が終わるまでの期間の長さを説明したい,というときに用いるのがduration分析,あるいはサバイバル分析と呼ばれる手法なのだが,ある状態の終わり方にいくつか種類があるばあい,competing riskがある,という(んだとおもう).たとえば,失業期間の長さを説明したいとしたときに,失業がどのように終わるかを考えたほうがいいかもしれない.あるひとは会社に就職し,あるひとは非労働力となり,あるひとは起業するかもしれないからだ.で,そういう場合に,失業し始めてから就職するまでの期間,失業し始めてから非労働力人口になるまでの時間,失業し始めてから起業するまでの時間,という3つの潜在変数があるとして,このうち最も短い時間が観測される,と考える.潜在変数を使う,というのはプロビット推定などでもおなじみですね.ところで,たとえば3つの潜在変数を考えると,それぞれに誤差項が入ってくるから,誤差項間の相関がどうしたこうした,とかいうはなしになっちゃうようである.まちがってたらどうしよう.で,この手の失業の話はあまた論文があるのだが,日本の実証はあるんだろうか?なかったらやんなきゃ.

参考文献から,Han, Aaron and Jerry A. Hausman [1990] "Flexible Parametric Estimation of duration and competing risk models", Journal of Applied Econometrics, 5(1), 1-28 を見てみたのだが,やっぱりよくわからない.ベースラインハザードのセミパラメトリック推定みたいなのがどうしたこうした,となっていて,しかしCoxのほど簡単な話じゃないようだ.うぉ.

Katz, Laurence [1986] "Layoffs, recall and the duration of unemployment" NBER Working Paper 1825 なら分かりそうな気がする.とりあえずこの尤度関数を使ってみよう.しかし,80年代後半レベルの知識しかないのか.はあ.



2002年06月06日(木) Endogenous Risk

やっとのことでDPの本の3章を読み終えた.ふう.3週間くらいかかったなあ.いかんなあ.しかもよくわかんないし.なんなんだろう.未定係数法による非決定性とか,サンスポット均衡とか,いきなり出てこられても.むむむ.きのう聞いたばかりだからなんとなく雰囲気は分かるけど.

というわけで,リスクの程度を自分でコントロールできる場合についてつらつらと考えてみた.健康保険に入りつつ予防行動をとる,とか,慎重な運転をしながら自動車保険に入る,とかいうのはまさにこういうケースに当たる.あんまりみたことがなかったのだが,Handbook of Health EconomicsのPreventionのところをみたらごしゃごしゃと書いてあった.はじまりは Ehrlich, Issac, and Gary S. Becker [1972] "Market insurance, self-insurance, and self-protection" Journal of Political Economy, 80(4), 623-648 らしい.むむっ.でたなベッカー.おそるべし.



2002年06月05日(水) 矜持

ああ,びっくりした.

それはそれとして,世の中にはなぜか自信満々という人種が存在するようだ.大学のサークルの同期には「世界は私を中心に回っているのよ」と,ひょっとすると本気で思っているのではないか,と思えるような人もいたが,それも彼女一流のキャラクタであって,いまとなればそんなことを思っていたわけではなく,単におもしろがって言っていたに過ぎないと思える.しかし,そんなにあからさま(ついちょっと,ではない)ではないにしても,共同作業をするはめになったり,なんらかの事情でものを教えるはめになったりすると,そういうところがひょっと分かってしまうから困ったものだ.はあ.他山の石にしましょう.

というわけで,上級マクロの授業の最後にちょっとしたTAセッションをやらせてもらったのだが,たぶんわかっていないだろうな,というひとびとがさっさと帰ってしまったのでかなり意気消沈してしまった.ま,フローチャートからコーディングするだけだから,わからないもなにもないかもしれないが,フローチャートを読み間違えるのは止めてほしい.一度でもJuddを開いて調べてみたのかコンニャロ,と思わないでもないが,私は私芥子は芥子,縁も所縁もないものを,ということでDPの本を読むことにした.しかしわからん.進まないなあ.時系列解析のところでちょろっと出てきたりしたフーリエ解析がとつぜん出てくるんだもんなあ.ま,飛ばしましたけどね.

TexからWordへ変換するソフトがあればぜひ教えてください.発狂しかかりました.



2002年06月04日(火) はあ

なんだかしらんけど(公にできない理由により)えらい疲れた.帰って,ベルギー戦でも見て寝よう.

とおもって,帰って,見て,作図して,本を読んだ.

サイモン・シン「フェルマーの最終定理」新潮社を読み終えた.おもしろいです.いやほんとに.いろんな話が出てるし.やっぱり,役に立たないものほど美しいし,夢中になれるのかもしれない.ちなみに,谷山-志村予想(定理)とはなにか,とか,楕円関数論とはなにか,とか,そういうことは一切分かりません.あたりまえか.ま,そうであっても面白く読めることは間違いない,とおもう.なにがおもしろいか,といわれると困るけど.



2002年06月03日(月) こーひょーデータ

いま思えば,というほど昔のことではないのだが,会社にいたときは個票を使うなんて夢のまた夢なんて雰囲気であったから,公表データからそれらしい分析をして結論を出すにはどうしたらいいだろう,ということを始終考えていたような気がする.自分の席の居心地が前と右についてそんなによくなかったこともあり,左を向くか図書室にこもって「就業構造基本調査」とか「全国消費実態調査」とかをぼけーっと繰っていたときも多かったように思う.すぐにレポートを書く,ということに圧迫感を感じていたような気もする.だから理論を学ぶ時間がないことに言い訳を作っていたかもしれない.しかし,ああやってぼけーっと統計を見る時間が最近ないなあとおもう.他社のレポートを読んだりしていないなあ(←これはいいのか.よくわからんけど).発掘された以前のレポートのデータセットを見てそうおもった.都道府県データの分析をするために,国勢調査やら賃金センサスやら就構やらからいろいろとデータを取っている.個票がない代わりに,都道府県ベースで取れるさまざまなデータはなんでも使ってしまえる(データの整合性はないが)というのは,それはそれでおもしろいのかもしれない.



2002年06月02日(日) 東大大会

だったのだが,そんな元気はない.家で作図をしたり,ぼけーっとFIFAワールドカップ(TM)を見たりして1日が過ぎた.夜,本を読み出したら止まらなかった.いかん,週初からペースが乱れそうな予感.

そういえば,昨日言われたのだが,とくに実証やマクロの経済学関係の単語で検索すると,このサイトがひっかかることがあるらしい.まあたしかに,日本語であんな単語を載せるところはないだろうしな.というわけでずらずらと…とおもったんだけど,「ひっかかるんですけど,説明があるわけじゃないんですよね」といわれているので,無駄足を踏ませないためにもやめておこう.



2002年06月01日(土) Merriest Wedding!

のろのろと本を読んだり,よろよろと作図をしたり,学校へ出かけてごぞごぞと調べ物をしたりしたあと,夕方から,大学院の同級生の結婚式の2次会に出かけた.彼は修士ででていってしまい,某M総研で「ボーナスが出ないんっすよ」などと嘆いているやや頼りにならなさげな人物であるのだが,ええと,よくいえば好青年である.誰も行かなかったらどうしよう,とやや不安に思っていたのだが,よくよく調べてみると行かなかったほうが少数派だったらしい.

東横線には縁がなかった関係上,代官山という地名は知っていたものの降りたことはなかったので,どきどきしながら初めて下車した.どきどき(←しつこい).代官山駅から旧山手通りに沿って渋谷方面につらつらと歩いていくと,あちこちのレストランで2次会らしきものが催されていた.そういうシーズンなのであろうか.6月に結婚式を挙げるとナントカの女神に祝福されるという話なのだそうで,だからだろうか?しかし,神式で結婚式を挙げておいてギリシア神話に頼ることもないと思うが.

2次会自体はそれほど大げさでもなく,定番どおりの,やや感動を強いる場面もあったものの,普通の2次会だった.会費が高いのでいささか動揺していたのだが,場所柄と料理の料と質とデザートの量に鑑みてよしとしよう.彼があんなにふつうの2次会をちゃんとできるとはおもわなかった.えらくなったもんだ(←えらそう).

「彼についていきます」とか新婦が言ったりしたら諫めねばならんとおもっていたのだが(おいおい),婦唱夫随は世の習いなのであろうか,そんなこともなさそうだったので一安心である(こりゃこりゃ).

というわけで,お2人の今後の幸せを祈りつつ.


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