日々雑感
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2006年04月19日(水)

小・中学校のときの同級生と久々の再会、やはり同級生だった別の友人もいっしょに3人して飲む。彼に会うのは中学卒業以来だ。

実は、自分に初めてお湯の沸かし方を教えてくれたのがこの人。けれども、向こうは全然憶えていないという。また、小学校の頃、同じ班のメンバーとして何かの出し物の準備をしていたときに、予定を忘れて別の友だちの家で遊んでいた彼を、自分も含めた数人でいきなり迎えに行ってびっくりさせたのだとか。今度はこちらがまったく思い出せない。

自分でもすっかり忘れてしまった自分の姿が、誰かの記憶の中に残っていたりする。同じように、私の記憶の中にも、いろんな人の姿がある。

ちょうど読んでいた本に引用されていた、ジョン・ダンの詩の一節。

No man is an island.
だれもひとつの島ではない。

いつか、身体を持つ「私」が消えても、誰かの記憶の中に欠片として残ってゆくかもしれない。自分の中にも、今はもういない人たちの姿がはっきりと浮かんでくるように。島のように「自分」だけが孤立して存在しているのでは決してなく、いろんな人の姿や記憶の重なりがその足元にある。そんなふうにしてつながっている。

ちなみにこの日、女ふたりのほうが圧倒的に酒量が多かった。父親のビールを味見させてもらって苦いとか言ってたあの頃から、ずいぶん時間が経ってしまった。


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