水野の図書室
Diary目次|過去を読む|未来を読む
皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2022年05月15日(日) |
二階堂黎人『白ヒゲの紳士』 |
二階堂黎人といったら、世界最長の推理小説の記録を持っている作家です。 その二階堂黎人の『白ヒゲの紳士』は、短い! ショートショート・アンソロジー「本からはじまる物語」4番目のお話です。
タイトルが『白ヒゲの紳士』。 つまり、この人が怪しい、ということになります。 ですが、事件が起きるわけではなりません。 舞台は有楽町のビル街にある新刊書店──かなり絞られます。 白ヒゲの紳士がやってくると、文庫の棚がグチャグチャになるのです。 困ったお客さんです。
ところが、その行動には訳があり……
なるほどー!
今度、本屋さんに行ったら、文庫の棚をよく見てみましょう。 何か秘密が隠されているかもしれません。
2022年05月14日(土) |
今江祥智『招き猫異譚』 |
「本からはじまる物語」(角川文庫)3番目のお話は、今江祥智『招き猫異譚』。
こんな本屋さんに行ってみたい! 招き猫のいる本屋さん。つけにしてくれる本屋さん。 驚くことに、みつくろいしてくれる本屋さん。
全体がほんわかして猫の柔らかな背中をなでなでしている気分になります。 おやじさんと息子さん、外回りの若い人……本屋さんのイメージが膨らみます。
しなやかな京都弁が素敵ですねぇ。 京都弁だからこそ彩られる世界があります。 これが東京だったら……まず、つけはないでしょうねぇ。
あっという間の楽しい読書タイムでした。
2022年05月10日(火) |
本多孝好『十一月の約束』 |
「僕」が、まだ中学生だったころ。 古い商店街にある小さな本屋で、その人と出会い、奇妙な約束をした。
本多孝好は好きな作家のひとりです。 だからか、最初から「僕」に好意的な自分に気づきました。 その人にも好意的。面白いものですね。 出会った場所が本屋さんだと、なぜか、安心感があります。
出会いから生まれた変化をたどって、今の僕がいる。
わかりますー!
なんだか本屋さんに行きたくなりました。 本屋さんでの約束って、尊い。
|