水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2002年04月26日(金) |
2002年4月のまとめ |
明日から5月6日まで、図書室はお休みになります。 そこで、4月の図書室を振り返ってみたいと思います。 「贅沢な失恋」の残り二話から始まり、恋愛短編に毎晩浸り、ミステリで終わ った4月。たくさんの恋人たちの話に付き合ったような月でした。
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「贅沢な失恋」(角川文庫)3月からの続き 森瑶子『わたしの大事な人だから』、村松友視『オリエンタル・グリーン』
北村薫著「水に眠る」(文春文庫) 『恋愛小説』『水に眠る』『植物採集』『くらげ』『かとりせんこうはなび』 『矢が三つ』『はるか』『弟』『ものがたり』『かすかに痛い』
「贅沢な恋人たち」(幻冬舎文庫) 山田詠美『天国の右の手』、村上龍『白鳥』、唯川恵『雪おんな』 北方謙三『どこにも行かない船』、藤堂志津子『乾いた雨』 山川健一『ドライヴと愛の哲学に関する若干の考察』 森瑶子『東京ステーションホテル』、村松友視『危険なアリア』
真保裕一著「盗聴」(講談社文庫) 『盗聴』『再会』『漏水』『タンデム』『私に向かない職業』
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今月はいつにもまして秀作ぞろいでした。
ベスト3は、
山田詠美著『天国の右の手』・・・胸がつまるほどの恋があります。 真保裕一著『盗聴』 ・・・苛酷な体験をする男がいます。 真保裕一著『私に向かない職業』・極上の短編小説!ぜひぜひ読んでみて下さい。
この3編です。
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明日から、留守になりますが、過去のものを読んでいただけたら、嬉しいです。 この図書室は去年の11月にオープンしました。主に、短編小説を読んできており ます。listで各月の目次を見ることができますし、携帯用をクリックすると、大 きな字でご覧いただけます。携帯用URLは右下にあります。
また、新たにエンピツMy登録をしてくださった方々、ありがとうございます。 どうぞよろしくお願い致します。
次に図書室を開けるのは、5月7日になると思います。 しばらくお会いできませんが、お仕事、創作、遊びにとがんばってください! 今日も読んでいただき、ありがとうございました。
See ya ! 水野はるか
2002年04月25日(木) |
真保裕一著『私に向かない職業』 |
短編小説のお手本みたいです! 巧いですねー、真保氏! ますますファンになりました♪
短編集「盗聴」(講談社文庫)の最後のお話は、興信所の所長さんが主人公です。 どこから見ても、ただの中年男にしか見えない「私」は、探偵には向かないので はと、自分でも思っているような気弱な人です。依頼された現場に着いたら、 ナイフを刺された男を見つけ……。
職業には適性があると思いますが、探偵の適性って、何でしょう? 適性以前に、探偵には探偵の、刑事には刑事の、犯人には犯人の人間像みたいな ものがいつの間にか刷り込まれていることに気づきます。探偵にも、いろんな タイプがあってもいいのに、勝手なイメージを作り上げていますね〜。
この所長さん、なかなか鋭いところをチラチラ見せてくれます。 そして、人が良くて気配りを忘れません。自分で思うほど、さえない男ではない んですが……。 ラストのオチが意外で、唸りましたーー!!
「盗聴」を読み始めてから、短かすぎるとか、膨らませてとか、長編にしてとか、 言いたい放題で来ましたが、あ、それから、ドラマ化してとか、映画にしてとか、 役者さんは織田裕二さんにしてとか……。(^^;) この『私に向かない職業』は、この長さがちょうどいいです。 短くもなく、長くもなく。はぁースッキリ読みました♪ この短編集では、一番 のオススメです。表題作の『盗聴』は、長編にしたらもっともっと読み応えが あると思います。
じゃ、また明日!
2002年04月24日(水) |
真保裕一著『タンデム』 |
タンデム、って、バイクの後の席のことのようです。 バイクに乗ったことがないので、専門用語?が並ぶバイク小説は、少々苦手で す。真保作品は、臨場感があって読みやすいので最後まで読めましたが、他の 方のバイク小説だったら、挫折していたかもしれません。
物語は、全日本選手権に参戦しているバイクチームに所属する辰哉と勝巳が、 昔、暴走族だった頃の写真が雑誌に出たことから始まります。チームの先輩を 亡くしたある事故と甘い胸苦しさを呼び覚ます祥子との思い出。
バイク事故と恋が絡まって、ちょっと切なくなりました。 祥子の気持ちがせつせつと伝わって、わたしも甘い胸苦しさで……。
ラストがカッコいいですぅ〜。 他のスポーツ選手でも、こういうことする人いますね。 スポンサーネームを入れるところに、大切な人の名前を入れたり、とか! あ、ネタばれでしょうか!? 面白いお話は人にしゃべりたくなるんですー。 でも、ホントに面白いのは、ストーリーがわかっていても、楽しめます。 ミステリは例外ですけど!
うーん、この作品も2時間ドラマ化してほしいです。 笑 冷静に事故を見つめる辰哉は、織田裕二さんをお願いします♡ (織田さん、映画『湘南爆走族』で主演デビューしてますし・・)
『タンデム』は「盗聴」の第四話。バイク小説は苦手な人も大丈夫! 次は『私に向かない職業』、最後のお話です。
バイク小説と言えば、去年11月に読んだ鈴木光司氏の『紙おむつとレーサー レプリカ』(「生と死の幻想」幻冬舎文庫)を思い出します。バイクの転倒 シーン、怖かったですーー!!
バイクも車も、事故は怖いですねー。安全運転で行きましょう〜☆
緻密な取材をする作家なんですねー、と改めて思いました。
『漏水』は、水道管について詳しくなれます! 笑
水道局の人が使う音聴棒(おんちょうぼう)って、知ってますか? 水道局が、深夜に路面音聴調査をやっていることを知ってますか?
夜、堀場家に漏水調査に来た水道局の人が、キッチンの蛇口で給水管の中の 水の流れを調べる時まで、どんな事件が起こるのか、全くわかりませんでした。 ラストのどんでん返しが、おおおっ!!
もう少し、じわじわ感があっても良かったような気がしますが、短編だから、 展開が早いんですねー。うーむ、もったいない〜。もう少し膨らませて、長編で 読んでみたいです。
そして、2時間ドラマ化してほしいです。← 連日、同じこと言ってます。 主演の堀場は……、いえいえ、織田裕二さんは、最後に堀場にアレを投げてよこ す男をやってほしいです。友情出演で。 笑
「盗聴」を読み始めてから、なぜか織田裕二さんを見たいんです^^ 『ホワイトアウト』に自動リンクするんですー^^ あ、織田さんの新作映画『T.R.Y』は、日本と中国と韓国の合作だそうですねー。 で、詐欺師だとか!? ど、どんな映画でしょ……、 絶対見に行きます、織田さんっ♡
『漏水』は「盗聴」(講談社文庫)の第三話。 上司思いの部下にも感激しました。 水道局の皆さま、ご苦労さまです。
明日は『タンデム』、サーキットのお話のようです。 じゃ、また明日!
短編集「盗聴」(講談社文庫)の第二話は、ん?これも真保氏?という感じで 少し趣きが違います。
高校時代のサッカー仲間が15年ぶりに再会する前夜に自殺を図った妻。 病院で妻の回復を待つ男の元に、次々とかつての仲間が駆けつけます。
思い出話が、散漫な印象に引っ張っていきそうだったのですが、ラストで救われ ました。
『再会』は、2時間ドラマ化、、どうでしょ!? 苦悩する英輔は、もちろん、織田裕二さんをお願いしますっ! 笑
あれっ!? 今夜の図書室、短いですねー。 こんな日もある、ということで……。 (^^;)
明日は第三話の『漏水』を読みます。 じゃ、また明日!
面白かったですー!
企業の盗聴によるスパイ防御策コンサルタント業の会社のスタッフが、仕事中に 偶然傍受した会話は、殺人現場の音だったのです。
書き出しからギリギリの緊張感です。いいですねいいですねーグイグイ引きずり 込まれました。警察無線のこと、盗聴システムのこと、盗聴の実態、事件の真相 が、テンポ良く展開していきます。ラストが巧くまとまりました。 伏線があちこちに張ってあったんですね〜。唸りました。
こんなに重い内容で、78ページは短いです。うーん、長編にしてほしいです〜♪ できたら、映画化してほしい! 苛酷な体験をする泉田は、もちろん、織田裕二さんをお願いします!
『ホワイトアウト』の織田さん、カッコ良かったです♡、、あん、なつかしー。 (原作を読んでから映画を見たので、少し残念に感じる場面もありましたが。)
今日から読み始めた「盗聴」(講談社文庫)は、表題作『盗聴』を含む五編の 短編集です。真保氏の短編って、珍しいですね。
第二話は『再会』、じゃ、また明日!
2002年04月20日(土) |
村松友視著『危険なアリア』 |
うぅ、またまた密会のお話でした。そして、妻子のある男性とバリバリ仕事を している独身の女性が主人公です。ということは、不倫ですかっ! (><;) 恋愛小説の短編集「贅沢な恋人たち」(幻冬舎文庫)の最後のお話です。 毎日こってりした恋愛小説を読んだので、少々胸やけをおこしております。
この本を編集された方は、読者の胸やけを予想したのか、最終話は少しミステリ 仕立てになっています。助かりました! ありがとうございますっ! 笑
京都ブライトンホテルでソプラノリサイタルが催された夜の出来事に立ち会って みてください。女は……、男は……、やっぱりと思うか、そんなぁ!!と驚くか いろいろでしょう。
本の裏表紙に、あなたはどの恋を選びますか?、とあるのですが、うーん、 どの恋も、苦しそうで、遠慮したいです。 笑
読み終えて、一番心に残っているのは、山田詠美氏の『天国の右の手』です。 渚子の一途な恋は、強く生きることを考えさせてくれます。
明日からは・・恋愛小説はしばらくお休みして、ミステリを読みます。 用意したのは、真保裕一著「盗聴」(講談社文庫)。五編の短編集です。 ワクワクです〜♪
じゃ、また明日!
2002年04月19日(金) |
森瑤子著『東京ステーションホテル』 |
実在するホテルを舞台にした短編集「贅沢な恋人たち」(幻冬舎文庫)を読み 始めてから、はや七日目です。文庫本一冊をこんなふうに時間をかけて読むのも いいものですよ〜。恋愛疲れを感じてますが。 笑
さてさて、今日は第七話。舞台は東京ステーションホテルです。 タイトルがそのままホテルだったのには納得。このホテルのためのお話なのです。 クラス会で久しぶりに会った倉橋と旅行の約束をした明子とホテルのお話なんで すが、なんですが、、明子さん、夫がいるんですけどぉ〜!! いいのぉ〜?
ハァ〜!? 不倫旅行ですかぁ〜!?
うーむ、だから、クラス会は危ないのねー。
いやはや、明子さん、したたかです。
うーむ、共感はできませんが、、あ、このセリフ、第三話の『雪おんな』でも 使ったような気がします。不倫に共感なんて、ノーサンキュ〜なんですね。
それにしても、森瑤子氏の描く世界はこってりしています。 こってり味を英語では「rich」と言いますから、こってり=rich=贅沢。
贅沢な恋人たち=こってりした恋人たち!?←ちょっと違うような……。笑
明日は最後のお話、『危険なアリア』。京都ブライトンホテルを選んだのは 村松友視氏。 京都、行ってみたいです。ずいぶん前に一度行ったきりです。
ではでは。
2002年04月18日(木) |
山川健一著『ドライヴと愛の哲学に関する若干の考察』 |
長いタイトルですねー。研究論文のようですが、堅いお話ではありません。 ちょっと、ややこしい設定です。噛み合せを探すようなタイトルは、そのまま ふたりのシンプルとは言えない関係を表しているようです。
このお話のふたり、速見と杏子は大学時代のサークルで知り合って、友達のまま 別々の会社に就職し、時々会っては、食べたり飲んだりお互いのことを心配した りといった関係です。傍から見たら仲のいい恋人ですが、速見は社内の人妻と、 杏子は大学の教授と不倫中で、それをお互いが知っているという何とも切ない 友達以上恋人未満です。杏子の車の運転を、速見が隣に乗って見てあげたとき、 ふたりの胸に秘めていたものが走りだします。
うーむ、不倫してると日曜はその人に会えないのですねー。 むーう、日曜が空いてる者同士は会えるのですねー。←何が言いたいの!? 笑
速見が車のことをあれこれ杏子に話すところは、自信満々で、でも少しもイヤミ がなくていい感じです。「事故を起こさないでくれ、こすったりしてもいいよ、 だけど、死なないでくれ」、なんて言われたら、グッときます〜♡
速見が車に詳しいのは、山川健一氏が車に詳しいからなんです。 杏子の車は、真っ赤なシトローエンZX、フランス車です。先月読んだ『スピカと 月』(「贅沢な恋愛」収録・角川文庫)では、シトローエン2CVチャールストンが 重要な役割を担いました。山川氏は、『僕らがポルシェを愛する理由』『快楽の アルファロメオ』『ジャガーに逢った日』などで、車への恋心を語っています。
ありゃ、車の話になってしまいましたが、このふたり、これからどうなるんです かぁ〜?ますます、ややこしい人生になりそうです。 ここで、終り? そ、そ、そんなぁ〜続きを書いてくださーーーい!!
『ドライヴと愛の哲学に関する若干の考察』は「贅沢な恋人たち」(幻冬舎文庫) の第六話。各所に車へのこだわりが! タイトルからして、ドライ・ヴ!です。
舞台となるホテル・ハイランドリゾートの、富士山が見えるインドア・プールの 写真もいいんですけど、一枚写真を載せるなら、シトローエンZXを見たかったで す。
次のお話は、、森瑶子氏の『東京ステーションホテル』。 あと二話で終りです。恋愛小説が続いて、胸がもたれ気味ですぅ。 が、がんばりますっ! はぅ。
じゃ、またね。
2002年04月17日(水) |
藤堂志津子著『乾いた雨』 |
どんな恋人たちかなぁ〜っと、読んだ今夜のお話、なかなか良かったですー☆ 世慣れた50代の男性が、29歳の知り合いの女性を旅行に誘うんですが、それも アメリカ! 旅費も滞在費も心配しなくていいなんて! 下心あるに決まってる のではっ!! って、誰もが思いますよね〜。 行きます? フツー、行きませ んよー。でも、この29歳のOL、失恋の痛手を負ってるところで、フラッーと行っ ちゃうんです。
失恋したあとって、危ない危ない! 好きでもない人とふたりきりで外国は(国内旅行も)やめた方がいいのにぃ〜! 相手は50代の妻帯者だよー!
ところが、この男性、意外にもいい人で・・。 まぁ、読んでみてください。
恋人同士でなくても、相手の仕草や言葉を正面からまっすぐに見て、相手の 気持ちを案じるふたりは素敵です。
『乾いた雨』は「贅沢な恋人たち」(幻冬舎文庫)の五つ目のお話。 サンフランシスコ旅情がもう少し欲しかったです。
明日は山川健一氏の『ドライヴと愛の哲学に関する若干の考察』。 タイトル、長すぎですぅー! じゃ、
あ、お昼に、天ざるそばを食べたあと時間があったので、あんみつ頼んだら どんぶりみたいな大きな器で・・ゲッソリしました。 美味しかったけど。あんみつをあんなにたくさん一度に食べたのは初めて。 しばらく、あんみつは食べなくてもいいくらい。 笑
じゃ、また明日!
2002年04月16日(火) |
北方謙三著『どこにも行かない船』 |
気持ちを伝えたいのなら、言葉にしなくちゃ伝わりません。 「ありがとう」と「ごめんなさい」は、特にそう。その場で相手に言ってこそ、 意味があるんです。あとで、、なんて、ダメダメ! あとで・・そんな機会が 100%あるとは限りませんから。
恋人たちの間でも、言わなくても察してほしい、なんて考えない方がいいです。 「好きだ」は、ガンガン言いましょう♪ 言わなきゃわかりません。 「愛してる」は、心を込めて言いましょう♪ 瞳を見てね♡ んー、「キライになった」は、例外。これは、ハッキリ言ってはいけません。 「会いたい」は、相手にムリさせないように、考えてから言いましょう。
今夜読んだ『どこにも行かない船』は、男と女の会話がテンポ良く進みます。 文体が短いので、読んでいて息継ぎがラクですー。 「贅沢な恋人たち」(幻冬舎文庫)第四話の舞台は、観音崎京急ホテル。 北方謙三氏お得意のクルージングシーンも楽しいです。
ただ、これはないでしょ!? 北方氏のハードボイルドは好きですけどぉー、
「今夜、俺の船になれ」って、そ、そ、そんな命令形で言わないでぇぇぇ! やん、もぉ! (><;)
じゃ、また明日! 明日の舞台は海外です。サンフランシスコのハイアット・リージェンシー。 どんな恋人たちでしょうか・・。
2002年04月15日(月) |
唯川恵著『雪おんな』 |
金沢へ行ってみたくなりました。
『雪おんな』の舞台は、金沢ニューグランドホテル。 年に一度、「ゆき」という名前になる女と彼女に会いにくる男のお話。
幸福な主婦を演じる「ゆき」の本当の姿は、あぁ、やっぱりとありがちで、 目新しさがあるわけではありません。お互いのどこに惹かれるのか、わから ないまま、年に一度の密会を持つふたりに共感はできませんが、そもそも、 そんなふたりの恋愛(?)に共感なんて必要ないのかもしれません。 それでも、心に触れるのは、違う自分になってみたいという想いがあるから でしょうか。
雪がとても効果的で、しっとりとした雰囲気です。
唯川恵著『雪おんな』は「贅沢な恋人たち」(幻冬舎文庫)の第三話。 「ゆき」の着物姿には、読むだけでもうっとり。
明日は第四話、北方謙三著『どこにも行かない船』を読む予定でいます。
☆お知らせ
Web小説を書いていらっしゃる香澄翔氏にキリリク小説『何も知らない明日を』 を書いていただきました。ぜひ読んでみてください。 強く温かな想いに包まれます。香澄翔さん、ありがとうございました。
じゃ、また明日!
「贅沢な恋人たち」(幻冬舎文庫)の第二話は、村上龍氏です。 村上龍氏というと、わたしの中では、どうも読みづらいイメージがありまして、 先月は『ムーン・リバー』(「贅沢な恋愛」収録・角川文庫)、『マナハウス』 (「贅沢な失恋」収録・角川文庫)どちらも読むのにエネルギーを要しました。
特に『マナハウス』は「。」がなく、すっごく苦しかったですー。。
そこで、今日読んだ『白鳥』なんですが、、『白鳥』なんですが、、、
改行が、改行が、、、ほとんど、、なーいーんーでーすーーー!!
ページの四隅がびっしり活字だと、く、く、苦しいぃぃぃ・・。 読み進みながらも、改行をしてしてと、もがきました。
エロティシズム溢れる場所は長崎・ハウステンボスのホテルヨーロッパ。
疲れました。。
明日は『雪おんな』です。唯川恵氏が選んだ舞台は金沢ニューグランドホテル。 じゃ、また明日!
追記:いろいろ試行錯誤で進めてますが、書名は「」、作品名は『』にします。
2002年04月13日(土) |
山田詠美著『天国の右の手』 |
愛してはいけない人に愛を告げたとき、性的不能(他の言い方がほしいです。 不〜、という言葉はあまり好きじゃないので)だと告白されたら、、うーん、 どうしたらいいんでしょうか? 告白されても、愛することに変わりはないし。
『天国の右の手』、事故で右手をなくした女の子とその姉の夫のお話。 こんなに優しい義兄がいたら、心が乱れそう・・かもしれません。
なんだか胸が詰まって・・言葉にできないんです、今。
続きは、もう少し落ち着いてからで、いいですか? ごめんネ。 水野
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翌日になりました。
『天国の右の手』は、ホテルを舞台にした恋愛小説の短編集「贅沢な恋人たち」 の第一話。先月読んだ「贅沢な恋愛」「贅沢な失恋」(共に角川文庫)とほぼ 同じ作家たちによる短編集です。 なぜか、「贅沢な恋人たち」は幻冬舎文庫ですが。
渚子の爪に淳士が赤いエナメルを塗るシーンが、哀しくて鮮やかで哀しいです。
体の一部を諦めている者同士、それは慰めあうわけではなくて、諦めている上で のこころの自由をわかりあえているように感じます。
舞台はタイのシュガーハット。海辺のバンガローで過ごす渚子と淳士のひととき を読んでみてください。
山田詠美著『天国の右の手』 ありがとう。
2002年04月12日(金) |
北村薫著『かすかに痛い』 |
短編集「水に眠る」(文春文庫)の第十話、最後のお話になりました。 これもひとつの愛の形ですか? 同じ職場の男女が人目をしのんで旅行します。 不倫ではなくて、会社で噂になるのが嫌だからという理由で、ふたりの仲は秘密。
読み終えた時、失礼ながら、この作品はこの短編集には余計だったのではないか と思いました。昨日読んだ『ものがたり』の印象が強すぎて、『ものがたり』の ラストをこの短編集のラストにした方が良いのではと、正直、思ったのです。
ところが、この日記エディタに向かって、『かすかに痛い』を思い返してみると やはり、第十話、最後のお話として読んで良かったという思いに変わりました。
それは、例えば映画のスタッフロールのようなもの。メイキングシーンを通して 名場面を振り返るような優しさで心にしみわたります。
『恋愛小説』『水に眠る』『植物採集』『くらげ』『かとりせんこうはなび』 『矢が三つ』『はるか』『弟』『ものがたり』そして『かすかに痛い』。 どれもがこの短編集に、なくてはならない大切なピースです。
『かすかに痛い』の解説、澤木喬氏の率直な感想には好感を持ちました。 総論として、コラムニストの水星今日子氏も素敵な解説を寄せています。 本当に贅沢な解説です。短編同様、読み応えがありました。
じゃ、また明日!
2002年04月11日(木) |
北村薫著『ものがたり』 |
オススメ、オススメ!! ← やや興奮しておりますっ☆
!すっごく面白いですっ!
スリリングでたまりませんっ! 緊張感が高まって金縛り状態になっていく感じ・・で、気分は悪くならない から、あなたも(どなた?)大丈夫です。 笑
自ら創った物語を語る義理の妹と男のお話です。 うーむ、この妹、謎に満ちています。こんな物語、18歳で考えてるなんて! そして、途切れ途切れな語り方にぐいぐい引きずり込まれます。
ラストはスパッと小気味良く、、、ぜひぜひ、読んでみてください。
解説の山口雅也氏、すごい誉めようです。 そーですね。こういう作品を傑作と言うのですね〜。
『ものがたり』は『水に眠る』(文春文庫)に収録の第九話。大満足☆ 明日は最後のお話、『かすかに痛い』、解説は澤木喬氏。 じゃ、また明日!
ちょっと、困りました。 『水に眠る』(文春文庫)第八話の『弟』なんですが、今までの短編とガラリと 雰囲気が変わります。老人が語るお話、、ぅぅぅ・・読みづらいです。 昨夜読んだ『はるか』は、読みやすかったのですが・・。
解説に助けを求めたら、おーなり由子氏も初め苦戦したようです。 おお! このように読めばいいのですね。
そこで、もう一度読みました・・少しわかったようなわからないような。 短いので、また読みました・・おーなり氏のおっしゃる意味が見えてきました。 四回目に挑戦しました・・スローモーションビデオをゆっくり見るようでした。
あとから効いてきました。じわじわと。
『弟』には、独特の間合いと味わいがありました。
明日は第九話『ものがたり』、解説は山口雅也氏。ん? ミステリですか? じゃ、また明日!
追記 お気づきになったかと思いますが、画面左上に「携帯用」をつけました。 どうぞ、よろしく♡ 本日も図書室においでいただきありがとうございました。
『水に眠る』(文春文庫)は、裏表紙に「様々な愛の形を描く短編集」とあった ので、恋愛短編集だと思っていたのですが、恋愛ばかりじゃないようですね。 今夜読んだ第七話『はるか』は、町の本屋さんでバイトする女子高生はるかの お話。いい子で良かった、良かった。わたしも、はるかですから。 笑
大きな事件が起きるわけじゃなく、どこにでもありそうな町の本屋さんとバイト の女子高生と人のいいご主人。時には、困った人が来ることもありますが。 そして、本屋さんの日常は過ぎていきます。
はるか、がんばってます! 明るく元気は、バイト(に限らず)の基本! 元気な本屋さん(に限らず)は、元気な街の素! そこで働く人によって、お店の印象も決まります。特に小さな店なら尚の事。
解説は編集者の戸川安宣氏。氏の視点は、この本屋のご主人とその父にあります。 同じ小説を読んでも、感じるところは人それぞれですね。 主題だけしか見なかったら、もったいないです。うーむ、ためになりました。
明日は第八話『弟』、解説は『天使のみつけかた』の、おーなり由子氏。 じゃ、また明日!
2002年04月08日(月) |
北村薫著『矢が三つ』 |
うはっ!? 昨日のユーモアSFの次は、恋愛SFに! 男と女の生まれる比率が2:1になった時代。二夫一妻制の世の中です。 第二パパが我が家にやってきて、ママと第一パパと中学二年の有紀ちゃんの 生活に小さなさざ波が!
二夫一妻制ですかぁ〜!? ど、ど、どうしょう、、困っちゃいますぅ〜。 いえいえ、困るのは男性の方ですよねー! いやいや、子供が一番困ります。なんて、すっかりお話の世界に浸りました。笑
「矢」とは、古い言い方ですが、これに代わるものって、ちょっと思いあたり ません。狙いを定めて、好きな人にあてられるといいんですけど。そして、その 人の矢もこちらに向かってビュン!・・なら、いいですよねー♡
有紀ちゃん、大人です。しっかりしてますー!
解説は近藤史恵氏。なるほどー! 焦燥感とは言い得て妙です。 この方の小説を読んでみたくなりました。解説で出会う作家もいます。
『水に眠る』(文春文庫)の第六話『矢が三つ』は、新しい出会いも連れて来て くれました。
明日は『はるか』、わぁ! わたしの名前と同じです! 解説は戸川安宣氏。
じゃ、また明日!
2002年04月07日(日) |
北村薫著『かとりせんこうはなび』 |
およっ!? ユーモアSFですか? このお話。 蚊が蝿を刺すようになる薬が開発され、アメリカのテレビでは蚊と蝿の空中戦 ショーが大人気に!
一体、どこからこんな発想が! うーむ、作家たるもの、このくらい発想豊かで ないといけないのね・・などと、小説の内容から離れて感心、感心。
『かとりせんこうはなび』は、のびのび楽しく執筆されたようで、ノリノリ♪ 北村氏、この頃、何かいいことがあったのかしら?・・と、またまた小説の内容 から離れてみたり。。
肩の力を抜いて楽しめる世界です。読んでみてください。 こんな夫婦いいなぁ〜と、クスッ。
若竹七海氏の解説は、ちょっと表情が硬いです。 解説というと、アカデミック調になるのでしょうか。やや難解です。 上質の短編小説の味わい方は同感ですが、もすこし、やわらかく解説しても らいたいところです。
『かとりせんこうはなび』は『水に眠る』(文春文庫)の第五話。 小説のネタは尽きることがないと、ふと思ったり。 笑
明日は第六話『矢が三つ』、解説は近藤史恵氏。 じゃ、また明日!
『水に眠る』の第四話『くらげ』は、近未来SFの雰囲気です。 大手電気メーカーに勤務する岡崎が企画会議に出した案は、個人空調装置の くらげ型「くうちゃん」。頭に被れば、暑さ知らずのこのくらげ、大ヒット 商品となり、会社に街にくらげがプカプカ。
うーん、便利かもしれません。が、便利の影には弊害が付き物で、岡崎も 複雑な思いでくらげを見つめます。岡崎はくらげを使わないのが、いかにも 自社製品は使わない人(商品を知り尽くしてるからこそ)です。
くらげを思いついたきっかけが、幼い頃の夏の日を連れてくるようで、胸が きゅんですねー。とても素敵なシーンです。
解説で、貫井徳郎氏は読み終えて怖いと感じたそうで、そうですねー、怖いか 滑稽か意見が別れるでしょう。わたしは、、、あまり怖いとは思いませんでし た。今日、すっごく怖い目にあったからかもしれません。
と、言うのは、考え事しながら歩いていて階段を踏み外し、、、 片方の足首を捻挫してしまいました。時間を滑り落ちたときは怖かったです。 足首捻挫だけで済んだのが不思議なくらい。頭を打たなくて良かったです。
ケガの前に読んでいたら、また違った感想になったかもしれません。 死んでいたら、読むこともできませんでした。(><;)
やん! 階段から落ちて天国だなんて! ←地獄ではないと思うお気楽者♪
2月に読んだ貫井徳郎氏の『ミハスの落日』(『大密室』収録・新潮文庫)は とても良かったです。
明日は第五話『かとりせんこうはなび』を読みたいです。解説は若竹七海氏。 じゃ、また明日!
2002年04月05日(金) |
北村薫著『植物採集』 |
昨日の『水に眠る』同様、同僚に密かな想いを寄せるOLが主人公です。 友達以上、恋人未満という関係はもどかしく、胸の奥がチリチリします。 考えてみると、異性の同僚って不思議な存在ですね。いっしょに過ごす時間が 家族より多く、家族も知らないヒミツを知っている事もあります。 まぁ、ヒミツと言っても、奥さまにヒミツの隠れ家的店があるとか、奥さまに ヒミツの趣味の品物を通販で買って、お届け先をオフィスにしたりとかといった 程度のカワイイものですが。 笑
『植物採集』で、京子の視界には、いつも同僚の俊一がいます。 あぁ、京子は俊一が好きなんだなぁと痛いほどよくわかります。京子の孤独は せつないですねー。ある日、俊一のネクタイが変わったことに気づく京子。 そうそう、好きだから気づくんです。そして、ネクタイを一目見て、プレゼント だと第六感は働きます。そういう時、ショックなんですよね〜。特別な関係じゃ ないのに、突然目の前に突きつけられた恋人の存在に、急にふさいだりして。。
京子は俊一のネクタイをどうすると思います? あ、こう書くと、ネクタイが どうにかなると思うでしょ? そ、俊一のネクタイに危機が!
京子の想いが強すぎて、怖さを感じる人もいるかもしれません。
加納朋子氏、解説も加納ワールド。ほんわかします。 『植物採集』は『水に眠る』(文春文庫)の第三話。 鮮やかであり、寂しくもあり、せつなく春の夜は更けてゆきます。
明日は『くらげ』、解説は貫井徳郎氏。 怖いお話のようです。じゃ、また明日!
2002年04月04日(木) |
北村薫著『水に眠る』 |
先日、あるレストランバーで、美味しいカクテルを飲みました。 「シンデレラ」という名前のカクテルです。←うひゃん! はずかしー! 甘酸っぱい香りで、ええっと・・そーですね、、パイナップルとピーチの味で、 きれいなレモンイエローで・・ノンアルコールでした。 !あん、ノンアルコールって、ジュース? ほのかに酔いましたが・・。笑 も、もしや、隣のグラスのアルコールの匂いで、酔ったのでしょうか? 鼻の粘膜からアルコールを吸収して? な、なんてことでしょ!!
カクテルの名前って、結構、うわぁ〜ってオーダーするのがはずかしいのが 多いですね。いつだったか、「ピュア ラブ」っていう名前のカクテルを飲んだ ことがありまして、味は忘れましたが、名前はしっかり記憶に刻まれてます。
ビールもウィスキーも飲めないのですが、カクテルは飲めます。 あまりドライなものは苦手ですが・・。
今夜、またひとつ新しいカクテルの名前を覚えました。 「シャンディー・ガフ」、ジンジャーエールとビールで作るカクテルです。 飲んだことありますか? 美味しかったですか?
『水に眠る』は、いろんなお酒が登場します。 ビール、シンガポール・スリング、ウィスキーソーダ、そしてシャンディー・ ガフ。同僚のカクテルに纏わる思い出話に嫉妬する女性の気持ち、わかります。 同僚というだけで、特別な感情なんて持ち合わせていないのに、自分が知らない 世界の話を聞くと、なんと言ったらいいのか、、ココロが乱れます。ハイ。 文中では、何となく腹立たしい気持ち、なんて言ってますが、わかりますわかり ます。このお話の「わたし」に共感しながらスルスル読みました。
北村薫氏、女性の気持ちをよくご存知です♪
そして、バーでマスターが同僚とわたしのために作ってくれる特別な水割りの 不思議さは、文字だけでこんなふうに酔うこともできるのだと教えてくれます。 なぜか、ほろ酔い状態で、、←ど、どうした? 水野! 網膜が活字からアルコールを脳に伝達したのでしょうか? そ、そんなのアリ?
おふろシーン(妙な期待はしないように!)は、解説の有栖川有栖氏も絶賛。 触覚に訴えます。わたくしも。。笑
表題作だけのことはあります。忘れられない短編になりそうですね。 面白いというより、身体にしみ込む感じです。うーん、水ですー!
明日は第三話『植物採集』、解説は加納朋子氏。 ね、解説陣が豪華でしょ〜♪
歓送迎会シーズンですが、飲みすぎ食べすぎにはご注意を!
2002年04月03日(水) |
北村薫著『恋愛小説』 |
『贅沢な恋愛』『贅沢な失恋』(どちらも角川文庫)で恋愛小説を堪能して、 今度はホラーを読もうかなと思っていたのに、ついつい選んだのは北村薫氏の 『水に眠る』(文春文庫)です。これは恋愛小説の短編集で、収録された各編 にそれぞれ違う解説者が「贅沢な解説」を付けています。豪華なメンバーによ る解説も嬉しいですー!
初めのお話は『恋愛小説』。うーむ、そのまんまのタイトルです。 アーティストの『LOVE SONG』に匹敵する自信にあふれたタイトルで、ウッと 怯んでしまいます。体制を立て直して、一気に読みました。短いお話ですし、 恋愛小説は一気に読みたいです。イキオイが大事ですよー。恋も小説も、ネ。
東京でひとり暮らしをしている美也子は28歳。お母さんから見合い話の電話が きては苛立つ日々です。そんな時、謎の電話がかかってくるようになります。 微かなピアノの響きを送ってくる電話の主がわからないまま、一年が過ぎ・・。
れれっ!? 無言電話に一年間もつきあったの!? 美也子に恋人はいなかったのですかぁ〜?
なんだか寂しくなりました・・。 ラストの状況がどうもよくわかりません・・。
これも恋愛だと言われたら、そ、そ、そうなんですか? 解説は光原百合さん。この解説、じーんときました。わかりやすい解説です。 ありがとうございます。恋愛は縁なんですねー。しみじみ。
明日は表題作の『水に眠る』。解説は有栖川有栖氏。 じゃ、また明日!
2002年04月02日(火) |
村松友視著『オリエンタル・グリーン』 |
とうとう『贅沢な失恋』(角川文庫)の最後のお話になりました。 この短編集には、いろいろなレストランが登場したのですが、どれも実在の お店です。本の最後に、お店の住所まで載っています。この本を読んで、気に 入ったお店に足を運ぶ人もいるかもしれませんねー。わたしが行ってみたいの は、この「オリエンタル・グリーン」です。行ってみたいですぅ〜。 とても素敵なお店らしいです。たぶん、きっと、絶対!! 笑
お話は、演劇プロデューサーの寺岡と駆け出しの女優、阿弥子の一年間という 期限付きの恋の物語なんですが、レストラン「オリエンタル・グリーン」が すっごく魅力的です。内装、メニュー、マスター、お店の名前もいいですね〜。 メニューのネーミングが遊び心いっぱいで、感動ものです。 このネーミング、飲食店関係の方はぜひぜひ、参考にされるといいですよ。 んもぉ! 食欲中枢をポイント攻撃してきます。 笑
本題に戻って、一年間という契約恋愛なんですが、期限がきたからって、 「はい、さよなら」なんて、できるんでしょうか・・?
うーむ、これも恋? で、契約切れで失恋? 寺岡も阿弥子もドライですねー。握手して別れるふたりは満足そうです。 「時間切れだ、幸運を祈るよ」って、寺岡、カッコいいですー。 ふたり過ごした一年間が想像できます。阿弥子、いい恋だったんだなぁと、 なんだかこちらも満たされます。別れるのに。
短くても、濃密な恋もある。ということでしょうか。 「みじかくも美しく燃え」ですねー。
そして、きれいな別れ、、贅沢な失恋、ってこういうことなのかもしれません。 なんとなく、わかるようなわからないような、贅沢な失恋。
『贅沢な失恋』を読み終えて・・恋に疲れた感じ。ふぅぅ。
じゃ、また明日!
2002年04月01日(月) |
森瑤子著『わたしの大事な人だから』 |
4月1日です。 あちこちのホームページで、「閉鎖のお知らせ」にドキッとして「んもぉ!」 と唸っています。心臓に悪いですー! 信じやすい体質なんですよ、わたし。 笑
さて、今夜のお話は、先月末から読んでいる『贅沢な失恋』(角川文庫)の 第六話『わたしの大事な人だから』です。大人の男女の世界ですねー。 妻と離婚した坂本、恋人と別れた美也子、ふたりは恋に落ちそうで落ちない 崖っぷちで、友情を確かめるように食事と会話を楽しみます。
この会話がテンポ良くていい感じです。中年になっても逢い続けるだろうと、 美也子が歳取った坂本を想像するあたり、羨ましいですね〜。 男女の友情って、恋人関係より貴重なもののような気がします。
森瑤子さんの『扇のブローチ』(『贅沢な恋愛』角川文庫 収録)も、男女の 友情をテーマにしたもので、『わたしの大事な人だから』といっしょに読むと ぐっと効きめが増します。
「一番大切な女とは恋愛しない。結婚もしない」って、男の人の本音ですか?
一番大切な男の人とは・・恋愛したくないですね・・見ていたい。キャン♪
明日は『オリエンタル・グリーン』、最後のお話です。 じゃ、また明日!
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