2007年07月31日(火) |
上手に自分を殺す法。 |
まず晴れた日を選び前日は早めに眠ること。
ゆっくり起きて飯を炊き。 そいつをどんぶり一杯、一番の好物でたいらげるべくスーパーへ行き。 それまでの人生で最高に喉を潤した冷たい飲み物と。 熱い紅茶かコーヒー。 そんな食後の一杯に最も合うと思われるデザートも。 思いつく中で最高のもんを買い。
洗濯機を回し。 一番好きな歌を口ずさみながら、そいつを晴天に干し。 勢い余って布団も干して。
げらげら笑える本読んで。 飯食って。 洗濯物ごしの青空見ながら。冷蔵庫から出したばかりの飲み物飲んで。 コーヒー煎れて。 デザート食って。 食器洗って昼寝して。
夕暮れ前に布団と洗濯物取り込んで。
その匂いの中に生きてんのは紛れもなく。
あの夏。
宿題とラジオ体操と計り知れない未来の遠さカレンダーの厚さに。 へきえきしながらそれでも生きてた。
小さな自分の小さな。
太陽の匂いの核。
痛みもなく。 恐れもなく。
殺してしまえ。
そんなおのれの明るい核にまとわりついた。 絶望や自己嫌悪。
おのれを可愛がりもしないで見返りばかり。 他人やおのれからの愛ばかり。
求め続ける醜い自分は。
殺してしまえよ。
食って飲んで空を仰いで。 洗って笑って眠って。
カレンダーは、まだ厚く。
空の向こうは。 かなえていない夢ばかり。
そいつを俺は思い知る。
おのれが着込んだ。 分厚い醜い。
じゃまな自分は殺してしまえ。
くそな他人は蹴っ飛ばせ。
要らない自分を。 先に脱げ。
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