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キ ミ に 傘 を 貸 そ う 。
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2012年08月19日(日) ふたりの夏。

Aさんが花火大会に連れて行ってくれた。

ある日突然、『○日、花火大会があるから行こう』って。

私が、「お祭りに行きたい」って呟いたのを覚えていたみたいで
それで誘ってくれたらしい。

私はとてもとてもびっくりしてしまって。
だってAさんにとって私は遊び以外の何物ではなく。
私をどこかに連れ出して楽しませてあげようだなんて
そんなこと思ってくれてるなんて、微塵にも思わなかったから。

傷つかないように、私はAさんに何も期待しないで生きているから。


誘ってくれた数日後に。
『席も予約した。チケット買った。』って。えー!
嬉しくて、心がはしゃいだ。





花火大会の前日に私の家に来てくれて。
2人で2本映画を見た。

ひとつはとても笑える映画で。
Aさんが「一緒に観たい。」って借りて来てくれた。

もうひとつはとても哀しい映画で
ひとり泣いてしまった。
Aさんは「せつない映画だな。」と言っていた。


花火に行く前に2人でお酒などを買出しに行って
本当に恋人のように2人で花火を遠くから見て
幸せだなんて感じてはいけないのに。
私はきっと幸せだった。





私がこんな夏を過ごすなんて思ってなかった。

Aさん。
私は、あなたのことをどうしようもなく愛してる。


あなたは私こと、少しでも愛してくれてる?









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2012年08月05日(日) ひとりきりの夏。


色々なことがあった。

Jに3年以上ぶりに会ったり。
王子とバッタリ遭遇したり。

それでも分かったのは
昔には戻れないということ。

当たり前のことかもしれないけれど
どこか実感が湧いていなかった。
Jとも王子とも、もう前のようには戻れないこと。


*****


毎週金曜日は、Aさんに会ってゴハンを食べてサヨナラをするのが習慣になった。

金曜日になるとなんとなく会う流れになって
2人で一週間分のたまった疲れを癒しながら
美味しいゴハンを食べる。

突然Aさんが不思議なことを言う。

『最近たまに考えるんだけど、
 俺が死んだら、はるかちゃんは俺の棺の前で泣いたりするのかな。
 嫁も、急に俺が死んだらびっくりするのかな、とか。』

そんなの。
泣くに決まってるじゃないですか。

私以外の人たちだって、みんな泣きますよ。

本心だった。
Aさんはみんなから愛されてる。

けどAさんは苦笑いをしながら首を横に振った。










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