甘い煙
頭出し巻戻し早送り


2006年02月24日(金) 恋のスナイパー

「告白されたからつきあった」
「意識したことのない相手だったけれど、つきあったら好きになるかもと思って」
なんてよく聞くけど、私にはそういう気持ちがわからない。
なんでそんなバクチを打てるんだろうと、不思議でならない。
ずっとそう。

私にはそこのところ、曖昧な部分が一切ないみたい。
恋愛感情があるかないか、その境目に揺るぎない線がひかれていて、迷う余地は寸分もない。

「じゃあ、ちょっといいなと思ってるくらいの人だったらどうするの?」と訊かれるけれど、
その時点で相手に対する恋愛感情を自覚できていなければ、断る。
で、万一その後に好きになったら、自分から言うこともあるかも、と答える。

それは自分勝手だねと言われることもあるけれど、それが私なりの誠意だ。
つきあってみて、やっぱりラブな気持ちを抱けない、ごめん、って言うより、相手の傷口が化膿しないと思うんだけど。


で、最近、なんで自分がこんなにきっぱりと答えられるのかが、ちょっとわかった。
そもそも、ちょっといいと思っているとかそういうまだ中途半端な、発展途上な関係の相手とは、基本的にしっかり精神的関係を築いてからでないと、言わない・言わせないからだ・・・・・。
“ちょっといいと思うくらいの人”に告白される状況を自然と回避していたんだと、やっと気づいたよ。
つきあう前から「つきあってるんでしょ?」って言われることが多かったのも、そのせいかと。
納得。

でも、もう毎日通う学校があるわけでもなく、職場も人の入れ替わりが激しく、今までの私の恋愛パターンを成立させることは、もう難しいなと思っていた。
たまにしか会えない相手とそうやって気持ちのつながりをつくっていくのは難しいわけで。
だからイチくんはそういう意味でイレギュラー。これも新鮮と感じる要素のひとつ。


2006年02月04日(土) ドライに順応。

4日前の夜、帰りの電車に乗っている時に、カバンの中で携帯が震えた。
立っていたので、電車を降りてから確認しようと思ったけれど、イチくんからのような気がして、見てみたら、そうだった。
こういうことって、あるよね。時間帯や状況に習慣性はないのに、あの人からだ!ってわかっちゃうこと。

不思議なことに、イチくんとのドライな距離のとり方に慣れてきた。
メールはあんまりしない。
電話もほとんどしない。よほどのことがなければ。
つきあい始めてから電話で話したのは、簡単に数えられるくらい。
会うのは2週間〜1ヶ月に1度か2度。
会うととってもラブラブ。

そりゃあ会いたいと思うし、気づくとイチくんのことを考えていることもある。
淋しいと思う時だってあるし、イチくんのことを想ってその思いに浸って抜け出したくないこともある。
けど、心に毒なほど、つらくない。つらくならない。
もちろん、もっと会えるにこしたことはないんだけれど。

特に大きく変わったのは、メールをあまり重要視しなくなったこと。
前は、会えなくても毎日おやすみメールくらいのやりとりはしたい、つながっていたい、と思っていたけれど、その必要性をあまり感じなくなった。
やっぱり直接会うことが、いちばんのコミュニケーションの方法だなって、当たり前のことなんだけど、切に感じている。
メールのやりとりが、なくてもいいとは思わない。必要。
けれど、気持ちのつながりを感じていられれば、会えない間にメールを拠り所にしなくても、案外平気だな、と思うようになった。今は私が忙しい時期だから、一層のこと。

自分はドライな面があるとは自覚していたけれど、これほどまでだったのかと思う。私は思っていたよりも順応性のある人間なのかしら。
逆に、彼氏がもっと会いたいとかおうちにおいでとか、もっと求める人だったら、それを受け入れてどこかしら時間を削って、もっといかにもラブラブな日々を過ごしていたに違いない。


亜子 |MAIL