一つの嘘を正当化するために嘘を重ね、その嘘を正当化するために、さらに嘘をつく。
それを解きほぐしていくと、最初の嘘に辿り着けるのか?
解きほぐしている時にも、嘘を重ねて、真実を見せない。
そんな心の作業も苦しいんだけど、それを受ける側は比べることが出来ない程、苦しいのだと思う。
自ら招いた事で在る以上、最後は自分で決着をつけるしかない。
そんなことは判りきっていることではあるが、俺一人で片づく話でもない。
重苦しい時間も、苦悶する顔も、全ては嘘が始まり。
縋る腕を解き、偽りの笑顔をたたえる。
この世に生きる価値を見出せないまま、生き続けることこそ、最大の嘘なのかも知れない。
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