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「おばーちゃーんっ!パン持ってきましたよぉー!!」 朝の忙しい時間が過ぎるころ、お庭の方から大きな声がします。 「あ、おばあちゃん。おばちゃんが来たよ」 女の子はこの大きな声の主が大好きです。なぜって大きな声の主は、大きなバスケットに焼きたてのパンをたくさん持ってくるからです。 「いらっしゃい。今日もいい匂いね」 「そうですよ♪おばーちゃんの息子は毎日がんばってますからね」 このパンのおばちゃん。(女の子はそう呼んでいるが、おばちゃんと言うにはちょっと若い)おばあさんの息子のお嫁さんなのでした。 スカートの端をちょっとつまんで、ひらりと垣根を越え、パンのおばさんはガーデンテーブルにバスケットをおきます。 おばさんはドアから入ってくることは滅多にありません。おばあさんのお庭を、いつも横断してくるのでした。 「おばーちゃんそろそろお昼?トマトもいできたの。一緒に食べてね。粉ミルクもそろそろ切れるでしょうから持ってきたわ」 「いつもありがとう」 「ウチのちびも飲んでるんだから、ついでよ。ついで」 そう言って笑います。おばさんは豪快です、明るくて元気で働き者で、でもおばあさんはその豪快さにときどきついていけません。 (やっぱり種族が違うからかしらねぇ。。・・・・ふふ、なーんてトシのせいの方が多いんでしょうね) おばあさんはねこ。おばさんはいぬでした。 おばあさんの息子はもちろんねこ。・・・だから〜生まれたおちびさんは〜〜どうなんでしょうね?(笑) おばさんは違う森から来ました。昔は都会で暮らしていたという話もちらと聞きます。 でもおばさんがどこから来たのであろうと、村のひとたちは心から歓迎していまいした。 おばさんは村で診療所を開けるくらいに医療に詳しい働き者だったからです。 「おばちゃん一緒に食べる?あたしサラダ作る!」 「ん〜、帰らなくっちゃだわー。息子さんも待ってるしね。お店にもでなくちゃ」 女の子はとてもがっかりしました。おばさんの話はとても面白いのです。 「また今度ごちそうになるよ。じゃあおばーちゃん、またねっ」 そうしておばさんは元気にお庭を横断して帰っていくのでした。 <つづく?> =============================== えー、だいぶ前だったんですけど、「犬のおかあさん」が増えました。 ねこのおばあさんの息子さんのお嫁さんで、一児の母。 息子さんはパン屋さんを開くのを目指してまして、開店資金を額に汗して稼いでます。 (息子さんはまだ購入されてません。(笑)) おばさんは箱から出したときお腹にゴムの跡がついていまして、それが銃創に見えたのでいろいろ過去がありそうです。こんど聞いてみます。 ちなみにてんゆはトマトは好きくありません。 |
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