サミー前田 ●心の窓に灯火を●

2009年09月14日(月) 遠賢の新作がすごいのでいろんな人に勧めてみようと思う

  さっぱり更新してなくてすみません

 「熱狂!GS図鑑」来ていただいた人、ありがとうございます。これは黒沢さんに捧げるイベントではあるが、追悼というよりも「黒沢さんに見て欲しいアーティストを集めたイベント」として毎年続けて行きたいと思う。生前は、それっぽいバンドを発見すると、黒沢さんに電話して見に来てもらったりしたこともあったが、やはり身体の調子を崩してからは、先生がライブハウスへ顔を出すことはめったになかった。今回、唯一3年連続出演のサリー久保田率いるサリーソウルシチューは、フラワーズっぽいニューロック路線だったのが、なかなか良かったでしょう。来年はどうなるやら。

 ビートルズのボックスと同じ発売日にでた、遠藤賢司のニュー・アルバム『君にふにゃふにゃ』を聴いただろうか? ちなみにビートルズは買っていない。モノラルLP持ってるし(笑)
 エンケンの新作、これはある意味問題作かもしれないが、とてつもない愛に溢れたアルバムに仕上がっている。サウンド的には、細野晴臣、鈴木茂ら旧友とのフォークロック路線から、遠賢バンドでのヘヴィロック、一人で太鼓まで叩くアシッドフォークなど、曲ごとに遠賢のあらゆる志向が出て来るが、初期のアルバム『満足できるかな』『NIYAGO』の質感に近いものを感じる。
 と書いてもうまく説明できないが、今までずっと聴いてきた人が「あいかわらずすごいなー」と感心するようなアルバムというよりも、非常に鋭角的で深遠な作品だと思う。ここまでやってしまう62歳の現役ロックンローラー、その孤高の世界に対峙せずして、日本のロック史を偉そうに語らないでくれ。伝説のロッカーがどうしたとか言っても、今は何もやってない人のレア音源をありがたく聴いているだけじゃあ、未来はないだろう。
 レア音源で思い出した!大箱『遠藤賢司実況録音大全第二巻』であるが、諸々事情が重なり、発売が秋から年末に延期しそう。もちろん鋭意制作中ではある。

 映画「20世紀少年」を見た人が、全員エンドウケンジのCDを買うくらいにならないと世の中良くならないような気がする。遠賢さんは、主人公の名前に使われた縁で映画にも脇役で出てるらしいけど。
 遠賢の渋谷クアトロ「純音楽祭」が9月19日20日と開催。19日、泉谷との東京での共演は久しぶりなんで、ちょっと楽しみだ。


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サミー前田 [MAIL]

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