2003年06月30日(月)  フランス映画祭2003(席とり合戦)


フランス映画祭の名物に席とり合戦がある。

会場整理係員のゴーサインとともに、今までしとやかに並んでいた客がいっせいに会場になだれ込む。我が目指す席を確保するために、客たちはわき目もふらず突き進むのだ。
「走らないでくださ〜い」などと悠長なこと言っている係員を突き飛ばし、韋駄天走りするシネフィルたち。

いや〜、すごいよすごいよ〜\(⌒∇⌒)/
これを見ずして(体験せずに)フランス映画祭じゃない。
最初のうちは、走るのは日本人だけかと思っていたが、少し前からフランス人までも走るようになってきた。あのスノッブでマイペースで我関せずのフランス人までもだ! よそではなかなか見られない「走るフランス人」も、ここに来れば見ることができる。

そんな席とり合戦も、今年は自由席の割り振りが少なかったせいかさらに激化した勢いだった。
「お席はじゅうぶんございま〜す」などと係員は悠長に言っていたが、今年に限ってはそんなこと通用しなかった。席がないから走るのだ。


「オープニングセレモニーの回は全席指定にすればいい」
この映画祭にくると必ず会うマダムはこう言っていた。
実はわたしもそう思う!
全席指定にすれば、こんな無意味な混乱もなくなるでしょうに。

自由席だと、問題は、自分の席があるのか?ということ。

チケットを買った以上は席があるに決まってるじゃない、と普通は考えるのだけど、オープニングセレモニーの回に関してはそうもいかないらしい。とんだ番狂わせがあるのがこのイベントの落とし穴だ。
今回は、自由席の数がわずかだったため席を確保できず、立ち見(もしくは座り見)になったお客さんもかなりいたようだ。

まったくもってヒドイ話だ。 席がないほどに券を売るなんて!
というよりむしろ、立ち見になるかもしれないよということを客に全然知らせてない。なんか、これって、詐欺だ。

一般の劇場の場合、劇場入口もしくはチケットを買う段階で、「これからはお立ち見になりま〜す」だとか「前の方の席になってしまいま〜す」だとか、連れがいる人には「バラバラの席になってしまいま〜す」だとか、いろいろな“ご案内”をやるのが常識になっている。つまり、客に対しての「親切」だ。

でもどうやらこのフランス映画祭に関しては、そんな「親切」がないらしい。
いったい全体どうやって観客数を数えているのか?
(それとも数えていないのか?)


【5】フランス映画祭2003(覚醒度と至福度)


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