■ 2009年02月28日(土) ベンジャミン・バトン 数奇な人生
丸の内ピカデリーにて。

おくりびとがアカデミー賞を受賞してから初めての週末。
うっかりそれと同じ上映館を選んでしまって、
チケット売場の長蛇の列に愕然とした。
受賞前の人気がどれほどのものだったのかは知らないけれど、
なんてばかばかしいんだろう、と思う。
うんざりした気分で最後尾について並んでいたら、
小柄な男性が近づいてきて
ベンジャミン・バトンのチケットを買ってくれませんかと声をかけられた。
警戒しながらも話を聞いてみると、
ちょうど狙っていた回の悪くない席。
しかも二枚ある。取引成立。
超満員のエレベーターに乗って上映時間ぎりぎりに滑り込んだ。

もう予告が始まっているのに劇場の扉はすべて開け放たれていて、
それが尋常ではない事態を物語っている感じ。


老人の姿で生まれ、歳を重ねるごとに若返る。
逆さに時を刻む時計と無限を象徴するハチドリ。
子どもらしい好奇心には肉体がついていかないし、
大人としての分別がつく頃には子どもとして生きなければならない。
人生のどの瞬間においてもつきまとう疎外感。

ブラッド・ピットが主演である必要性は正直あまり感じなかったけれど、
ベンジャミンの生涯を最期まで描き切っていたのは高評価。
満足のいく映画だった。涙も少し。


『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
 監督:デヴィッド・フィンチャー
 主演:ブラッド・ピット
 2008年/アメリカ/原題 The Curious Case of Benjamin Button
 オフィシャルサイト
 http://wwws.warnerbros.co.jp/benjaminbutton/


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Arranged + Written by カノン
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