■ 2006年07月17日(月) 
小学生の頃、私には確かに自信があった。
そして一足早く女の子の性質を持つような一部の集団から
疎ましく思われているらしいということもなんとなく知っていた。
だけど気にならなかったのは無条件に信じていたからだ。
私に咎はないと思っていた。

そんな自信が無意識に人を見下した態度になったのか、
特定の集団に混ざろうとしない姿勢が異質なものだったのか。
とにかく私は少し浮いた存在になった。

誰のことも傷つけてこなかったとは言えない。
意図的な悪意を巧妙に仕掛けたことだって何度もある。

周囲にうまくなじめなかった時期のことは、
私のなかで大きな転換点になった。
それと同時にいくつかの後遺症も残したけれど。


本番に強い。
だからあなたはいいわね、なんて。

悪いことではないのかもしれないけれど、
いまの私が手にしているのは自信に裏打ちされた強さじゃない。
無敵だったそれはいつのまにか人並みのものになった。
そのときどきの精神状態や事態に軽く左右される。
強く見えるのはそう見せているからだ。

自分の能力がどの程度のものか知っていたからこそ
それを補える方法を探したし、
持てる強さには限界があったから受け流すことを覚えた。
受験や就職活動やほかのいろんな場面で。

先天性の能力だけでいまの環境を手にしたわけじゃない。
誰だって。

強いわけじゃない。
どんなにそうなりたいと思っても、
私の強さは弱さに裏打ちされたものだからとても脆い。
弱さを認められない弱さ。


本当は比較することに意味なんてないと思う。
それぞれに目指す場所も理想とするかたちも違うんだから。
私は意地でも投げ出したくなかった。それだけだよ。


+--- next + INDEX + back ---+
Arranged + Written by カノン
+--- Material by AMANE(RainRain) + Skin by caprice* ---+
My追加