世界お遍路 千夜一夜旅日記

2007年10月18日(木) おくれてきたハエ ハエ太郎

このところ、ちっさい、殆ど蚊ではないかと思うほど貧相なハエが教室に棲みついている。
動きも鈍いので、殺そうと思えばできるのだが、かわいそうすぎてできない。
しかし、子どもたちは見つけると騒ぐ。
「蚊だ、蚊だ。恐い、さされる」
夏の終わり頃、蘊蓄で蚊が媒介する「西ナイル熱」の話をした、温暖化の影響で日本にも入ってきているらしいてな話をしたのがまずかったね。
効きすぎた。
しかたないから「あれは蚊じゃない、ハエだよ。それも遅く生まれてろくろく栄養とれなかったチビなかわいそうなハエだよ、ハエ太郎っていうんだよ、ここで飼っているんだし、殺さないように」
「え・・・エサは?」
「それは、自力でなんとかしてもらう」
「エサやらないんだったら、飼うっていわないよ。」
「いいの、放し飼いだから、自分でなんとかできるの。」
ハエ太郎、きてんだか、聞いていないんだか、神妙に白い壁に止まって動かない。ところが、勉強終わった子どもたちがアメ(帰る前に上げる)をなめはじめると動き出して子どものまわりにまとわりつくんだよね。
アメのにおいがわかっているとしか思えない。
あんな、2ミリくらいハエでさえ、不思議ないのちの力があると感心している。
さあ、ハエ太郎、いつかで生き延びるか。

ものすごくいい天気。
観音様の日なので、実家の100観音霊場の掛け軸の観音様にお経を読みに行ってきた。
母が外でブルーシートを敷いてマメを採取していた。
その姿、ほとんど「安寿恋しや、ほーやれほ、厨子王恋しや、ほーやれほ」の世界。
「こんなにいい天気だとまた地震が来る、3年前と同じだあ、こわいことら」とブツブツいっていた。
イヤーまさに、だわ。
よすぎて恐い。






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