おひさまの日記
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2011年03月22日(火) |
笑おう、泣こう、そして、また笑おう |
今日は娘アンナの小学校の卒業式。
予定通り涙ぽろぽろ(予定なのかよ・笑)
座布団でハンドタオルかけて寝てたのにね。 おっきくなったなぁ。
式を終えて、 卒業生が担任の先生について並び、体育館から退場。 通る先生、通る先生、目をまっ赤にして泣いている。
娘のクラスは最後。
先生が歩いてきた。 背の高い男の先生。 先生は堂々と胸を張り、 涙を流さず、きりりとした表情で、 子供達を連れて退場した。
その先生の表情を見て、 なぜか余計に泣けてきた。
子供について親も教室まで移動。
各クラス、教室や廊下に、 子供と先生と父兄が入り交じる。
あることに気づいた。
アンナのクラスの子供達だけ泣いていない。 みんな笑っている。
つか、壊れてる(爆)
おおはしゃぎで、 転がるように笑う子供もいるし、 ふざけ合う子もいるし、 先生の髪をむしろうとする子供もいる。 シャイな感じの子もみんなにもまれている。
先生も一緒になってぎゃーぎゃー大騒ぎ、 記念撮影では床に寝転がるいいキャラ。
ノンストップ涙な私も、 いつの間にか笑顔になって、 先生と子供達を見て大笑いしていた。
abu、ひたすら撮影。 父ちゃん、写真はまかせた(笑)
アンナもみんなとはしゃぐ。
教室の中は笑いの渦。 そこにみんなの美しい涙を感じた。
大好きな先生と、 仲良しの友達と、 慣れ親しんだ学校と、 お別れする切なさや、さびしさ、 そんなものが、 いっぱい、いっぱい、ひしめきあっていた。
あまりに美しい、 切なさやさびしさが、 キラキラ輝いていた。 それが、涙の代わりに笑顔になって、 まぶしいくらい輝いていた。
先生にお礼を言いに行った。
「小学校生活の中で、 6年生がいちばん楽しかったと、 娘が言っています。 学校に行きたい、休みたくない、 そう言ったのは初めてです。 先生のおかげです。 本当にありがとうございました」
すると、先生はこう答えた。
「楽しいと言ってもらえるのが何よりです」
その時、ハッとした。
この先生は、涙を笑顔に替えたのだ、 そう思った。 そして、子供達は、 先生が選んだ笑顔を選んだのだ、と。
体育館を退場する時の先生の表情を見た時、 泣けて泣けて仕方なかったのは、
「子供達と楽しく!」
そのポリシーを最後まで貫こうとする先生の志や、 その陰にある子供達への想い、別れの切なさ、 そんなものすべてが、 先生の面持ちに現れていたからかもしれない。
最後の花道。 先生方や下級生に囲まれ、 廊下から昇降口へ移動していく卒業生。
泣きはらし、 目と鼻を真っ赤にしている子供達も多い中、 アンナのクラスの子供達は笑っていた。 笑って別れを告げていた。 先生に、学校に、友達に、思い出に。
泣くのがいいとか悪いとか、 笑うのがいいとか悪いとか、 どんな状態がいいとか悪いとか、 そういうんじゃない。
ただ、ただ、思った。
笑っていることを、 選択することができるんだ、と。 楽しくいることを、 選択することができるんだ、と。
先生は楽しいということを大切にし、 選び続ける人だった。 1年を通して、いつも、いつも、 それを感じさせてくれた。
私も楽しかった。 先生と親の二者面談なのに、 子供や勉強の話はそこそこに、 お互い車好きで、車の話で盛り上がり、 時間が過ぎてしまったり。
お迎えの時に、 乗っていったチャリの話で盛り上がったり。 (先生もロードバイクにハマっている)
だから、私も学校が好きになった。 行事への参加も苦ではなくなった。 学校に行くのが楽しくなった。
それを思い出し、 ああ、子供達もこうやって楽しんでいたんだ、と、 今日、改めてわかった。
先生の力なんだ、と。
最後の最後である今日という日も。
子供達の異常なまでの テンションの高さは、 切なさやさびしさの裏返しかもしれない。 それもいい、そう思った。 笑顔の卒業式はとても美しかった。
アンナはきっとさびしいだろう。 あんなに素敵な先生と仲間だったんだもん。 卒業前の最後の登校の日、 だっこしたら泣き出した。 さびしさをこらえていたんだろう。
またアンナを抱きしめようと思った。 最後の1年、本当に楽しかったね、って。 いいクラス、いい先生で、 本当によかったね、って。
その時、一緒に泣こうと思う。 そして、また笑おうと思う。
アンナの歴史に残るであろう先生が、 教えてくれた笑顔で。
楽しいがいちばん、 そう教えてくれた先生に敬意を込めて。
私も笑おうと思った。 どんな時も。 そして、笑顔に陰にある涙も大切にして、 また、最後に笑おうと。
楽しいがいちばん。 どんな時も。
先生、ありがとう。 私も娘と共に多くを学びました。 アンナと一緒に、 今日、小学校を卒業します。
くそーっ、泣けるぜ(笑)
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