おひさまの日記
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親戚のあるおばさんのとこの嫁は、 そうとうあくどくて、かなりの鬼嫁だと言われていた。 話を聞く限りでは、本当にひどかった。 おばさんがかわいそうだな…って思ってた。
で、少し前、20年振りくらいに、 そのおばさんと会う機会があった。 そして、半日を一緒に過ごすことになった。
そこで私の考えは一転した。 お嫁さんかわいそうだな…って。 半日一緒にいて思った。 たった半日で私的にはかなりしんどい。
おばさんは、人として言ってはいけないと、 少なくとも私は感じることを、ケロッと平気で言うし、 高い場所から若僧を見下すような調子。
これじゃ、お嫁さん、やってられないだろうなぁ…ってのが私の感想。
おばさんは言った。 「お嫁さんにはいつもひどいことばかりされるけど、 ガマンして合わせてあげてるのよ。 それがみんなのためじゃない?」
その辺からして私は「???」だった。 そして、そう言う割には、 お嫁さんにひどいことを言ってるようだった。
「私、○○子さんに△×●☆って言ったの。 そうしたら、口聞かなくなっちゃってね。 それくらいで口聞かなくなるなんておかしいと思わない?」
と言っておばさんが話した△×●☆の内容は、 結構イヤミが濃厚で、げげっ!ってなことだった。 それ言われれば嫁も絶対口聞かなくなるな…って思いながら、 適当に相づちを打っていた。
親戚伝いに聞いていた鬼嫁の話は、 きっと、嘘って言うか、尾ひれがついてるんだろうなぁ、って思った。 おばさんがお嫁さんの悪口を言って、 それが噂になって広がっただけなんだろうなぁ、って。
そして、お嫁さんのひどい噂は本当かもしれないけど、 実は、おばさんとの関係の中でのフラストレーションなどから、 そうせざるを得なかったことなんだろうなぁ、って思った。 もしくは、嫁姑、似たりよったりの性格だったりするのかもしれないし。
色々な角度から考えられるけど、 ひとつだけ言えることは、おばさんが言うように、 お嫁さんだけが悪いってことは、まずないだろう。 ケンカ両成敗って言うしね。
人は身勝手だなぁ。 誰が悪いとかじゃなく、純粋にそういうもんなんだよなぁ。 主観がいけないんじゃないけど、主観は価値観のひとつであって、 絶対的正義じゃないんだよなぁ。 でも、自分が正しい、そう思いたいのが人なんだよなぁ。
そして、人ごとではなく、私もまさにそうなんだよなぁ。
こういうことがあって、 折々自分を振り返らせられる。
なんだか、身が引き締まる思いだった。 自分の想念をよく見張れる人でありたいと、 人の世に行き交う多くの言葉の奥にある真実を 客観的に察することを忘れない人でありたいと、 心から思う。
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