おひさまの日記
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ふと思った。 その人が、ただその人でいるだけで、それはもうそれでいいんだと。
昔、私は思った。 私には何もない。 得意なこともない。 何もできないんだと。 私なんて、存在していても意味がないんだと。
そんな日々を重ね、もがきながらここまで来た。 色々なことがあった。 そこから色々なことを学んで知恵にした。 それでも、やっぱり、上には上がいる。 そんな人達を見る度に、私はやっぱりまだダメだなぁ、と思った。 足りない、足りない、まだ足りない。 できない、できない、何もできていない。
ある時、中島先生が言った。 カウンセリングやセラピーを生業とし、続けていく中で、 自分がまだだと感じ、足りない、もっともっと力が欲しいと感じ、 とても苦しいと、私がいった言葉に対して。 「そういう気持ちがあるから前に進めるんですよ、それは必要な気持ちなんです」と。 なんだかちょっとだけ目の前が明るくなった。
そして、ねねの言葉を思い出した。 「私達が普通に何気なくしている会話が、 ある人にとっては衝撃的だったりするし、 ものすごい気付きが含まれているんだよ」
そうか、私達は、自分を生きていればいいんだ、そう思えた。 自分が自分として生きているだけで、 自分が率先して信じた生き方をするだけでいいんだと。 そんな生き方をしている自分を誰かが見て、 ああ、あんな生き方もあるんだ、あんな生き方をしてもいいんだ、 そう感じてくれた時、そこに生まれるものがあるんだと。
カウンセリングやセラピーはひとつの媒体に過ぎず、 たまたま私の生業なのであって、 本当に大切なのは私の生きざまなのだと思った。 私が自分自身を常に見つめ続け、これだと確信した生き方をしていくこと、 それが、私の仕事にただにじみ出るだけなんだと。
大切なのはその人それぞれの生きざまなんだ。 何ができるとか、何をしているかとか、そういうんじゃない。 生きざまなんだ。
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