鈴木めぐみの徒然マンガ日記
DiaryINDEXpastwill


2003年08月19日(火) 石塚夢見

私の大好きな作家さんのひとりです。
彼女の『ピアニシモでささやいて』 は、私の歴代マンガベスト10(いや、5くらい?)にはいる名作だぁ!と思ってます。マンガ評論家の藤本由香里さんも、『私の居場所はどこにあるの?』 で、この作品を取り上げていたっけ(余談だけど、この『私の居場所は〜』も、少女マンガファンなら目からウロコがボロボロおちちゃうおススメの1冊!)。

当時「プチコミック」を毎号買っていた私は、かなり早くから石塚作品を読んでたわけですが、正直言って絵の野暮ったさから(あああ、ごめんなさい〜)敬遠しがちな作家さんでした。そのイメージが文字通り180度変わったのが『ピアニシモ』の直前に連載していた『どきどきぶらいだる』。現役女子高校生の彩羽は、両親のパリ永住を機に、校内でも人気ナンバー1の教師・織乃田謙信と極秘で結婚。3人の子供もちというやもめの謙信だが、家族にもナイショの結婚生活は前途多難。長男の信長は彩羽の同級生だし、長女の美濃はむずかし〜いお年頃(しかも密かにファザコン)。末っ子の秀吉はなついてくれたけれど、信長に言い寄られたり、自称・謙信の妻という由利が現れたりと、彩羽の新婚(?)生活は前途多難!!

……とまあ、連載開始当初はドタバタコメディだったこの作品、最終巻になってかなり趣が変わるのだ。ネタばれしちゃうので詳しくは書かないけれど、ここで描かれる三角関係は、少女マンガとしては画期的な描き方をしているだけに、私にとってこの作品では、終盤部分の印象ばかりがものすごく強い。石塚作品では代表作でもある『ピアニシモでささやいて』ばかりが語られることが多いのだけど、『ピアニシモ』のエッセンスはすでにこの『どきどき』終盤で培われている。『ピアニシモ』に感銘を受けた人にはぜひこちらも読んでみて欲しい。……と言っても、残念ながらこちらはプチセブンコミックス版のみで、すでに絶版。興味を持った方は、頑張って古本屋で探してみてね(AMAZONならユーズドでみつかるかも……)。


めぐみ |HomePage

My追加