アイのカタチ。 ―大好きな貴方へ―
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― 本当にありがとう。大好きだった、わんこのこと。 ―


今日、わんこが死にました。

多分、15歳でした。
もしかしたら14歳と数ヶ月なのかもしれません。
私のあやふやな記憶から年齢を算出しているので、こんな表現しか出来ないのです。
本当は誰も、わんこが我が家に来た日を覚えていません。。。

私のぼんやりした記憶では、私が7歳の時、わんこが貰われてきました。
1ヵ月半前に亡くなったおばあちゃんが、知り合いから貰って来てくれたので、
今となってはどこから貰われてきたわんこなのか、全然分かりません。
雑種で、女の子なのに男前な顔をしたわんこでした。
ただ、年をとってからは、随分愛嬌のある表情をするようになりました。
子どもは3回産みました。
大人しくて、人懐っこいわんこでした。
おもちゃのボールとか、全然興味のない子でした。
大好物はお刺身でした。

去年の秋、子宮に膿が溜まる病気で、手術しました。
わんこは過去、フィラリアにかかっていたので、
心臓がよくなくて、手術の時、負担がかかって死ぬかもしれないと言われました。
でもわんこは頑張って、ちゃんと我が家に帰って来てくれました。
以前にも別の病気で具合が悪くなって、生死の境をさまよっていたので、
この子は本当に運が良くて強い子だなぁって、思いました。
でも、それから食欲がなくなったり、膀胱炎になったりで、体力が回復せず。
痩せてしまって寒いだろうから、服を着せてあげなさいとお医者さんに言われました。
その時買った服は、春になったらもうぶかぶかでした。
痩せてしまって。
体重が8キロを切っていて、だからいつ死んでもおかしくないと言われていました。

今日、お母さんが親戚の家に用事があって、昼前に出かけました。
わんこは独りで立てないようになっていたから、おトイレに行かせてあげて、
栄養剤を飲ませてあげて、玄関に寝かせて、それからでかけたそうです。
それで、夕方5時頃帰ってきて、玄関のドアを開けて、
お母さんはわんこに声をかけたのですが、わんこはぴくりとも動かず。
もう身体が硬直していて、死んですぐ、というわけではなかったみたいです。
それで、お母さんは私に電話をくれました。
私は会社説明会の帰りに友達と遊んでいて、電話を受けてすぐに帰りました。
驚きました。
今朝、わんこに行ってきますって言わなかったなって思って、悲しくなりました。
いつもは触ってあげるんだけど、今朝は時間がなかったから。
なんだかやるせなくて、ダーリンに電話をしました。
ダーリンは仕事中で、その時は話をすることが出来なかったんだけれど、
帰りの電車の中で、ダーリンから折り返し、電話をくれました。
何も分からなかったからほとんど話せなかったけれど、少し落ち着きました。

帰ってきたら、わんこは目を開けたまま、死んでいました。
苦しかったんだろうなぁと思ったら、涙が止まりませんでした。
お母さんが、早く帰ってくれば良かったと泣いていました。
私も同じ事を考えていました。
でもこれでもう、わんこは一晩中唸らなくて済むし、気持ち悪くて吐く事もないし、
一人で死んだ事を除けば、これで良かったのかもしれません。
そういう話を、お母さんとしました。
お父さんが帰って来て、弟が帰って来て、畑の側に埋めてあげました。
もうこれで、わんこの顔を見る事は出来ないんだと思ったら、
せっかく止まった涙がまた出てきて、とても辛かったです。

ダーリンと電話をしました。
わんこはダーリンが来るのを待っていてくれたのかもしれないなぁと、思います。
私の勝手な想像だけれど。
私がダーリンをおうちに連れてくるって約束したし、
ちょっと待ってみようかって、頑張ってくれたんじゃないかなぁって思うのです。
でもダーリンがおうちに来られないって分かったから、
わんこは頑張る必要がなくなって死んだのかなぁって。
そういう話をしたら、ダーリンが、
「俺が行くって約束したから、長い間わんこに苦しい思いさせたのかな」って。
そういうことじゃなくて、わんこは私の家族だから、
私の彼氏がどういう人か、見ておこうと思ってたんじゃないかなぁって、
私は思ってたのです。
でもダーリンがそう言って、わんこのために泣いてくれたのは、すごく嬉しかったです。
動物は忘れてあげないとあの世にいけないって言うけれど、
それは可哀想と思う気持ちをずっと持ち続けるのがいけないのであって、
思い出として持っていても良いんじゃないかなぁって思います。
だから、ダーリンに、わんこのこと、ちゃんと覚えててねってお願いしました。
私の大事な家族だから、大好きな人には覚えていてほしかったのです。
おそらく何年か後には、新しい家族になる人に。
会わせてはあげられなかったけれど、
私の人生で、とても大きな支えになってくれたわんこのこと。
ダーリンに知ってもらえて、ホントに良かったです。

ありがとうね、わんこ。
私の大事な大事なわんこ。。。
偉かったね。
頑張ったね。
またいつか、生まれ変わりなんてのが本当にあるなら、また会えるといいね。


15年、側にいてくれてありがとう。。。




2003年05月16日(金)


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