アイのカタチ。 | ―大好きな貴方へ― |
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― もう怒ったりしないから、と。 ―
もう怒ったりしないから、とダーリンが言った。 ダーリンは、普段とっても穏やかな人だから。 ああいう風に言われたのが、とても恐かった。 ただ、ダーリンが怒るのは、私は当たり前だと思うんだ。 理由を言わずに泣いてただけじゃなくて。 ダーリンに抱きしめられる事を拒んで。 ベッドの隅っこで、ダーリンに背を向けて泣いてたし。 ダーリンが顔を覗き込んできたら、顔をそらした。 そりゃ怒りたくもなる。 イライラするよ。 私だったら、とっくに怒って独りで寝てる。 私が泣いた理由はここには書かないけれど。 昨日、あれを書いたあと、ダーリンから電話があって。 「チャットしよっか?」って誘ってもらったんだけれど、 何話していいのか分からないからしたくない、と断った。 でも、電話は切りたくなかった。 ダーリンが、しばらく仕事の話をしていた。 お盆のデート、どこに行こうかという話になった。 私が言う場所を、電話の向こうのダーリンが、ネットで調べつつ。 一通り話が済んだところで、ダーリンが日記を読み始めた。 そして、「大丈夫?ごめんね」と言った。 私が泣いていると、ダーリンは、 「怒ったりしないから、辛い時はちゃんと言ってね?」と言った。 どうしてこの人は、こんなに優しいんだろうと思った。 私じゃなくて、もっといい人いるはずなのに。 どうして私の側にいてくれるのかと思った。 どうして私なんかを好きでいてくれるのかと思った。 そしてまた、泣いてしまった。 |
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