アイのカタチ。 | ―大好きな貴方へ― |
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― 恋愛に向けるエネルギー。 ―
昔は物書きになりたかった。 というより、大学に入ったころは、まだ半分本気だった。 だから、常に何かを書いていたし、本もよく読んだ。 絵もよく書いた。 家のパソにはフォトショップが入ってるので、それでよく遊んだ。 ひとりで絵を描くだけじゃ物足りなくなって、素材を作ったりした。 でも、ダーリンと付き合うようになってから、 私は「創作」というものが全くできなくなった。 先ず、心情を描写できなくなった。 ろくに恋愛をしたことがなかったせいか、 今まで私が書いてきたものは、本当に恋愛と呼べるものだったのかと思った。 恋愛、というものを知ったからと言って、それが書ける訳じゃない。 何を書いてもしっくりこなくなって、そのうち、書かなくなった。 授業中、暇つぶしに友達と書く事はあるけれど、たいした物は描けない。 そして、絵も描けなくなった。 白いキャンバスを見ても、ぜんぜん構図が思い浮かばない。 授業中の暇つぶしの絵は描ける。 ただ、私が中高と美術の時間に一番好きだった、「幻想画」が描けない。 素材も、使ってもらいたいと思うものはなかなかできない。 そして、半分放置。 なんでできないんだろうなぁって、ちょっと悩んだ。 まだでも、これは軽症。 勉強に集中できなくなった。 2月、試験期間中にも関わらず、ほとんど何も手がつかなくて、 最後は友達に頼ってノートを見せてもらったし、 事前に明らかになってる試験問題は、友達と答え合わせをした。 それで、分かった。 私にとって「創作」はエネルギーを発散させるものだったんだと。 今、大部分のエネルギーをダーリンとの恋愛につぎ込んでる状態では、 私が何かを作り出す事は、一切不可能なんだろうと。 私は愛する人を得たと同時に、他のことに向けるエネルギーをまるっきり失った。 今はそれでもいいと思う。 何もできなくても。 |
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